【比較】WF-1000XM4とWF-1000XM3の性能・スペックを比較。先代モデルからどれくらい進化した?

6月9日、ソニーは新型完全ワイヤレスイヤホン 「WF-1000XM4」 を発表した。

本製品は、2019年に発売した 「WF-1000XM3」 の後継モデル。業界最高クラスのノイズキャンリング機能とハイレゾ音質に対応するなど着実な性能向上が行われている。

ソニー、「WF-1000XM4」 正式発表。10%小型化&LDAC対応した新型完全ワイヤレスイヤホン
米国時間6月9日、ソニーは新型完全ワイヤレスイヤホン 「WF-1000XM4」 を正式発表した。日本での市場想定価格は3万3000円前後(税込)。発売は6月25日を予定している。 ▼ 以下サイトで 「WF-1000XM4」 を予約する Am...

果たして 「WF-1000XM4」 の性能は先代モデル 「WF-1000XM3」 に比べてどれほど向上したのか。当記事で比較してみたので、ぜひ参考までにチェックいただきたい。

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スペック比較表

  WF-1000XM4 WF-1000XM3
発売日 2021年6月9日 2019年7月13日
重量(イヤホンのみ) 7.3g ×2 8.5g ×2
重量(ケース込) 41g 94g
ドライバーユニット 6mm 6mm ドーム型
マグネット ハイパワーネオジウム ネオジウム
防水性能 IPX4 なし
アップスケーリング DSEE EXTREME DSEE HX
NFC(ケース) 不明
Google Fast Pair
マイク 指向性マイク
骨伝導センサー
全指向性マイク
バッテリー持ち
(音声再生時)
NC ON:最大8時間
NC OFF:最大12時間
NC ON:最大6時間
NC OFF:最大8時間
バッテリー持ち
(通話時)
NC ON:最大5.5時間
NC OFF:最大6時間
NC ON:最大4時間
NC OFF:最大4.5時間
充電時間 1.5時間 1.5時間
充電ポート USB-C USB-C
ワイヤレス充電(Qi) ×
Bluetooth バージョン5.2 バージョン5.0
対応プロファイル A2DP / AVRCP / HFP / HSP A2DP / AVRCP / HFP / HSP
対応コーデック SBC / AAC / LDAC SBC / AAC
伝送帯域
  • 20Hz – 20,000Hz(44.1kHzサンプリング時)
  • 20Hz – 40,000Hz(LDAC 96kHzサンプリング時, 990kbps)
  • 20Hz – 20,000Hz(44.1kHzサンプリング時)
アンビエントサウンドモード(外音取り込み)
360 Reality Audio
クイックアテンションモード
スピーク・トゥ・チャット ×
カラー シルバー / ブラック シルバー / ブラック
価格(税込) 33,000円 27,500円
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本体デザイン

左:WF-1000XM4 / 右:WF-1000XM3

まずは本体デザインについて。「WF-1000XM4」 は先代モデルにくらべて10%程度小型化されていて、イヤホンの形状もより丸みを帯びたものに変更されている。

本体重量はバッテリーケース込みで41g。イヤホン単体の重量は7.3g。参考までに、先代の 「WF-1000XM3」 は、イヤホン単体約8.5g、バッテリーケース込みで92gだった。

  WF-1000XM4 WF-1000XM3
重量(イヤホンのみ) 7.3g ×2 8.5g ×2
重量(ケース込) 41g 94g

本体には、先代モデルと同じくタッチセンサーが搭載されている。

左イヤホンをタップで、ノイズキャンセリングモードとアンビエントサウンドモードの切り替えが可能、長押しで一時的に音楽の音量を下げられる 「クイックアテンション」 機能が利用できる。右イヤホンのタップで音楽の再生・停止、曲送りなどが可能だ。

音質

「WF-1000XM4」 の音質は、先代モデルに比べて向上しているようだ。

ドライバーユニットは6mmであるものの、新たに搭載された統合プロセッサV1によって低歪率と高S/N比による高精度な逆位相信号を生成。波長の短い高音域におけるノイズキャンセリング性能を向上させている。

さらにポリウレタンの素材を使用したノイズアイソレーションイヤーピースを採用したことで、音の遮断性能を向上させているとのこと。

また、先代モデルではノイズキャンセリングをオンにした状態で風を受けると大きな風切り音が発生してしまう問題があったが、「WF-1000XM4」 ではそれがかなり軽減されていることが確認されている。

  WF-1000XM4 WF-1000XM3
対応コーデック SBC / AAC / LDAC SBC / AAC
伝送帯域
  • 20Hz – 20,000Hz(44.1kHzサンプリング時)
  • 20Hz – 40,000Hz(LDAC 96kHzサンプリング時, 990kbps)
  • 20Hz – 20,000Hz(44.1kHzサンプリング時)
アップスケーリング DSEE Extreme DSEE HX

Bluetoothコーデックは、これまでのAAC/SBCに加えて、ソニーの独自コーデック 「LDAC」 も利用できるようになり、ついにハイレゾ音質に対応した。

さらにアップスケーリングに関しては、先代が 「DSEE HX」 に対応していたのに対して、新型モデルでは 「DSEE Extreme」 に対応している。

DSEE HX
CDやMP3などの圧縮音源を高解像度にアップスケーリングすることによって、ハイレゾリューション・オーディオ相当の音質に向上させます。失われがちな高音域をクリアに再現します。(ソニー ヘルプガイドより)

DSEE Extreme
圧縮音源をAI (人工知能) 技術でアップスケールする技術です。サンプリング周波数とビットレートを本来の数値より高めることで、MP3などの高圧縮音源でもクリアな躍動感あるサウンドを楽しめます。さらに、周波数特性の補完にAI (人工知能) 技術を用いることで、音源本来の高音域を高い精度で再現することができます。(ソニー ヘルプガイドより)

ちなみにソニーの立体音響技術 「360 Reality Audio」 は、「WF-1000XM4」 でも引きつづき利用可能。国内では、Deezer、nugs.netが対応している。対応サービスや音源が少ないのが気になるところ。

バッテリー持ち&ワイヤレス充電

「WF-1000XM4」 はバッテリーケースが先代モデルよりも40%小型化したものの、バッテリー持ちは先代モデルよりも改善されている。

  WF-1000XM4 WF-1000XM3
バッテリー持ち
(音声再生時)
NC ON:最大8時間
NC OFF:最大12時間
NC ON:最大6時間
NC OFF:最大8時間
バッテリー持ち
(通話時)
NC ON:最大5.5時間
NC OFF:最大6時間
NC ON:最大4時間
NC OFF:最大4.5時間
充電時間 1.5時間 1.5時間
充電ポート USB-C USB-C
ワイヤレス充電(Qi) ×

ノイズキャンセリングありの状態で比較すると、先代モデルは最大6時間だったのに対し、「WF-1000XM4」 は最大8時間と2時間長くなった。ソニーによると、バッテリーケースを併用すると最大24時間の再生が可能であるとのことだ。

また、「WF-1000XM4」 の充電ケースはワイヤレス充電にも対応。Qi規格に対応したワイヤレス充電器でバッテリーを充電可能だ。

防水性能

「WF-1000XM4」 は、高い音質を実現しながらもIPX4等級程度の防水性能を身につけている。先代モデルは防水仕様ではなかった。

  WF-1000XM4 WF-1000XM3
防水性能 IPX4 なし

IPX4等級は、あらゆる方向からの水飛沫を受けても影響を受けないレベルとされていて、完全防水とはいかないまでも、ワークアウトで発生する汗や突然の雨に濡れる程度では故障しないレベルの防水性能となる。運動にも使用できるようになったことは、かなり嬉しい変化だろう。

指向性マイクと骨伝導センサー

「WF-1000XM4」 には指向性マイクと骨伝導センサーが搭載されており、ユーザーから発された音を正確にキャッチ。通話することが可能だ。

指向性マイクはユーザーの声だけを拾うことに長けたマイク。周囲のノイズを極力拾わずに、ユーザーの声を拾うことで相手にクリアに声を届ける。

  WF-1000XM4 WF-1000XM3
マイク 指向性マイク
骨伝導センサー
全指向性マイク

骨伝導センサーは振動から音声を取り込むことで、周囲の音を拾わずにユーザーの声を拾えるというもの。「WF-1000XM4」 は、これらふたつを利用しクリアな音声を相手に伝えることができるように。

先代の 「WF-1000XM3」 は全指向性マイクが搭載されていたことを踏まえると、地味ながら大きな変更点と言えそうだ。

搭載モード

「WF-1000XM4」 は、先代モデル同様に 「アンビエントサウンドモード」 「クイックアテンションモード」 に対応する。

アンビエントサウンドモード
外音取り込み機能に対応したヘッドホン・イヤホンに内蔵されているマイクにより、周囲の音を聞き取りやすくする機能。周囲の音を確認しながら音楽を楽しむことができる。

クイックアテンションモード
再生中の音楽や通話音声、着信音の音量を下げて、素早く周囲の音を聞き取りやすくする機能。電車内のアナウンスなどをすぐに聞きたいときに便利。

さらに上記機能に加えて、「WF-1000XM4」 は 「スピーク・トゥ・チャット」 にも対応。

イヤホン装着者が話し始めたことを認識して自動で再生中の音楽を一時停止または消音し、相手の音声をマイクで取り込んで聞き取りやすくしてくれる。コンビニなどで会計をするときにイヤホンを外さずに済むため、とても便利だ。

本体カラー

カラーラインナップは、プラチナシルバーとブラックの2カラー展開。ここは先代モデルから変化なしだ。

  WF-1000XM4 WF-1000XM3
発売日 2021年6月25日 2019年7月13日
カラー プラチナシルバー / ブラック プラチナシルバー / ブラック
市場販売価格 33,000円(税込) 27,500円(税込)

以上が、「WF-1000XM3」 と 「WF-1000XM4」 の違いとなる。先代モデルから進化していることがお分かりいただけたのではないだろうか。

「WF-1000XM4」 の市場想定価格は33,000円(税込)。発売日は6月25日となっている。

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