現地時間2月11日、Samsungは米サンフランシスコで新製品発表イベント 「Galaxy UNPACKED 2020」 を実施。同社の最新折りたたみ式スマートフォン 「Galaxy Z Flip」 を発表した。
「Galaxy Z Flip」 は昨年にSamsungが発売した折りたたみ式スマートフォン 「Galaxy Fold」 の実質的後継機。ただし後継機と言っても姿・形は大きく変化しており、先代の横開きタイプから縦開きタイプに。昔のガラケーを彷彿とさせるような形状へと変わっている。折りたたむと正方形に近くなり、コンパクトで持ち運び性に優れるのが特徴だ。
「Galaxy Z Flip」 は米国・韓国などの一部地域で販売される予定。価格は1,380ドル (約15万円) で、2月14日から米国で販売が開始される予定となっている。ちなみにモバイルネットワークは4Gのみとなっていて、5G対応モデルは投入されない。
追記
日本ではauが独占販売することが発表されています。発売は2月下旬、2月18日から予約受付が開始される予定です。詳細は以下の記事から。
本体デザイン
「Galaxy Z Flip」 は、ふたつに折りたたみが可能なフレキシブル有機ELディスプレイを採用した新型スマートフォン。旧来のガラケーのように内方向に画面を折り畳むことで、コンパクトに持ち運びが可能だ。折りたたんだ時のサイズは73.6×87.4×17.3〜15.4mm、画面を開いた時のサイズは73.6×167.3×7.2〜6.9mm。重量は183g。
内側のメイン画面のサイズは6.7インチと大型で、ひとたび画面を開けば大きな画面で動画・写真を楽しんだり、広い画面で作業することができる。画面比率は21.9:9で、解像度は2636×1080ピクセル。HDR10+に対応する。
折り畳む角度はユーザー自身で好きなように決めることが可能で、「ニンテンドー3DS」 のように上と下で違う画面を表示することができるほか、同じく任天堂のポータブルデバイス 「ゲームボーイアドバンスSP」 の上画面で映像を表示し、下画面で操作するといった使い方も可能だ。
半折りたたみ状態にすれば、ビデオ通話もスタンドや三脚が不要でできてしまう。背面カメラで写真・映像を撮影するときにも便利そうだ。
ちなみにこの折りたたみ部分は、先代の 「Galaxy Fold」 で培った経験を生かして作られているとのこと。「Galaxy Fold」 は有機ELディスプレイを保護するための “折り目” が存在したが、「Galaxy Z Flip」 はそれを解消。従来は樹脂素材のパネルが使用されていたが、今回から1mm以下の超薄型ガラスを採用したことで耐久性に優れ、かつ折り目が気にならない設計になっている。
折り曲げ部分は20万回もの開閉テストに合格しているため、故障の可能性は低そうだ。また先代の 「Galaxy Fold」 で故障の原因とひとつとして挙げられていたヒンジ部へのホコリ混入については、ヒンジ内に内蔵したブラシによって防ぐことが可能だという。
折りたたんだ時の通知確認などに利用するカバースクリーン (サブディスプレイ) も搭載。サブディスプレイは1.1インチと小型の有機ELディスプレイで、解像度は300×112。画面タッチにも対応しており、表示された通知をタップし画面を開くと、タップした通知がメイン画面に表示される仕様になっている。
生体認証は指紋認証と顔認証機能の両方が利用できる。本体側面に静電容量式の指紋認証センサーが搭載されており、登録した指で触ることで端末のロック解除が可能だ。顔認証はフロントカメラで行う仕組みとなる。
プロセッサ・メモリ・ストレージ・バッテリー
搭載されるプロセッサは、Qualcommの7nmプロセスSoC 「Snapdragon 855+」 。メモリ(RAM)容量は8GBで、ストレージは256GBが用意されている。
バッテリー容量は3,300mAhで、最低でも1日は駆動できるパワーを持つ。バッテリーは本体下部にあるUSB Type-Cコネクタで行い、急速充電も利用可能だ。
また、ワイヤレス充電機能も搭載されており、急速ワイヤレス充電 (Fast Wireless Chaging) にも対応する。さらに双方向のワイヤレス充電機能も利用可能。Galaxy Z Flipの上にQi対応のデバイスを載せることで、Galaxy Z Flipのバッテリーを使って他デバイスをワイヤレス充電することも可能だ。
カメラ
カメラはフロントと背面の2箇所に配置されている。背面カメラは1200万画素の広角カメラ(f/1.8)と同じく1,200万画素の超広角カメラ(f/2.2)のデュアル仕様。最大8倍のデジタルズームが利用できるほか、光学手ブレ補正にも対応する。動画は最大4K/60fpsでの撮影が可能。
フロントカメラは1,000万画素(f/2.4)のシングル仕様で、視野角は80度となっている。
カラー・価格・発売日
「Galaxy Z Flip」 のカラーラインナップはミラーパープルとミラーブラック、ミラーゴールドの3色展開。価格は1,399ドル (約15万円)からで、2月14日に発売する予定となっている。
日本での展開については未定となっているが、先代の 「Galaxy Fold」 は日本で展開されたため、おそらく 「Galaxy Z Flip」 も日本市場に投入されることになるだろう。
追記:日本ではauが独占販売
日本時間2月12日、auは 「Galaxy Z Flip」 を国内で独占販売することを発表している。発売は2月下旬、予約受付が2月18日から開始される予定だ。各auショップやau Online Shop、「Galaxy Harajuku」 が取扱店舗として挙げられている。
メインディスプレイ | 6.7インチ FHD+ Dynamic AMOLED Display (21.9:9) Infinity Flex Display 解像度:2636 x 1080 (425ppi) |
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カバーディスプレイ | 1.1インチ Super AMOLED Display 解像度:300 x 112 (303ppi) |
背面カメラ | 2眼カメラ 超広角:12MP, F2.2(123°) 広角:12MP, F1.8(78°) |
前面カメラ | 10MP, F2.4(80°) |
プロセッサ | 7nm 64-bit Octa-Core 2.95GHz(最大クロック) + 2.41GHz + 1.78GHz |
RAM+ROM | 8GB+256GB |
SIM | eSIM + Nano SIM |
外部ストレージ | × |
バッテリー容量 | 3300mAh |
ワイヤレス充電 | ◯ |
OS | Android 10 |
生体認証 | 指紋認証 / 顔認証 |
防水・防塵 | × |
サイズ | 折り畳み時:73.6 x 87.4 x 17.3mm オープン時:73.6 x 167.3 x 7.2mm |
重量 | 183g |
カラー | Mirror Purple / Mirror Black / Mirror Gold |
価格 | 1,399ドル〜 |
発売日 | 2020年2月14日(現地時間) |
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