
XREALは6月16日(現地時間)、米カリフォルニア州で開催中のXR業界イベント「AWE USA 2026」において、次世代XRグラス「XREAL AURA」を発表した。発売時期は2026年秋を予定しており、日本は米国、英国、カナダ、韓国と並ぶ初回発売地域に含まれる。すでに公式サイトでは早期予約の受け付けが始まっている。
Android XR時代を見据えたXREALの本命モデル「XREAL AURA」
「XREAL AURA」は、これまで「Project Aura」の開発コードネームで公開されていた製品だ。XREALとGoogle、Qualcommが共同で推進するAndroid XRエコシステム向けデバイスとして位置付けられており、スマートフォンやPCの外部ディスプレイとして利用する従来のXREALシリーズとは方向性が大きく異なる。
本体はメガネ型のグラス部分と、演算処理を担う「コンピューティングパック」で構成される。グラス単体ではなく、有線接続された専用コンピューティングパック上でAndroid XRを動作させる設計となっており、GoogleのAI「Gemini」もシステムに統合されている。
Googleは2025年末にSamsung製のAndroid XRヘッドセット「Galaxy XR」を投入しているが、AURAはより軽量なメガネ型フォームファクターでAndroid XRを実現する製品として注目を集めている。Googleが「メガネの姿をしたヘッドセット」と表現するように、一般的なスマートグラスと本格的なXRヘッドセットの中間に位置する存在といえそうだ。
ハードウェアには、Qualcommが新たに発表したXR向けプラットフォーム「Snapdragon Reality Elite」を採用する。グラス側には空間コンテンツ描画専用の独自チップ「XREAL X1S」を搭載し、高度な空間認識やローカルAI処理に対応する。
ディスプレイにはXREAL独自のFlat Prism(Xプリズム)光学系とソニー製マイクロOLEDパネルを採用した。解像度は片目あたり1920×1200ドット、視野角(FOV)は70度。リフレッシュレートは最大120Hzに対応する。
グラス前面には空間認識用カメラ2基とフルカラーカメラ1基を搭載し、合計3基のカメラを備える。フルカラーカメラにはプライバシー保護のためのLEDインジケーターも用意される。さらに前面カメラを利用した3次元ハンドトラッキングにも対応し、手の動きによるジェスチャー操作が可能だ。
映像表示方式は光学シースルー(OST)方式を採用する。カメラ映像を介して現実を見るビデオパススルー型とは異なり、実際の景色を直接見ながら、その上にデジタル情報を重ねて表示できる。本体重量は95g未満に抑えられている。
Gemini統合と豊富なアプリ展開をアピール
Android XRを採用することで、既存のAndroidアプリがネイティブで利用できる点も特徴の1つだ。
GoogleはAndroid XR向けにGoogle Mapsなど主要サービスの最適化を進めているほか、VRボードゲーム「Demeo」の移植版や、映画「プロジェクト・ヘイル・メアリー」を題材にしたXRアプリ、Fox SportsのAndroid XR版アプリなども投入予定としている。発売時点で複数の専用コンテンツが利用できる見込みだ。
Geminiはユーザーが見ている現実空間を理解しながら対話できる設計となっており、周囲の状況や対象物を認識したうえで情報提供や操作支援を行う。Android XRの中核機能として位置付けられている。
今回あわせて詳細が公開されたコンピューティングパックは、12GBまたは16GBメモリ、256GBまたは512GBストレージの構成が想定されている。バッテリー容量は4,455mAh(34.84Wh)。
USB Type-C端子を2基搭載し、1基はAURA接続用のUSB 3.1、もう1基は充電やPC接続向けのUSB 3.0で、DisplayPort Alt Modeにも対応する。コンピューティングパック表面はタッチパッドとして利用でき、ポインティングデバイスの役割も担う。Bluetooth経由でキーボードやマウスを接続することも可能だ。
価格については現時点で正式発表されていない。ただしXREALは、ベースモデルの最終販売価格は税別で1500ドルを超えない見込みとしている。
公式サイトでは早期予約プログラムも開始された。予約金99ドル(日本では1万5000円)の「特典プログラム」では、製品発売時に199ドル相当、日本では3万円分の購入クレジットとして利用できる。さらに発売日出荷保証やシリアルナンバー入り特別モデルが提供される「初回限定パス」は、世界2000台限定で299ドル(4万5000円)で販売される。
スマートフォン接続型の映像グラスとして成長してきたXREALにとって、AURAはAndroid XR時代を見据えた新たな挑戦となる。価格や発売日の詳細発表は今後の焦点になりそうだ。
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(画像提供:XREAL)
