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WWDC23で発表が期待されるモノ|iOS 16やiPadOS 16など新OS、噂のXRヘッドセット 「Reality Pro (仮称)」 など発表か

現地時間3月29日、Appleは年次開発者会議 「WWDC23」 を2023年6月5日(現地時間)より開催すると発表した。

「WWDC23」 の最大の注目は、イベントのオープニングを飾る基調講演。Appleの新技術や新OS、時には新しいデバイスなどが発表される場として知られている。

昨年は、iOS 16やiPadOS 16などの次世代OSのほか、次世代のApple Siliconとして 「M2」 チップが発表され、同時に新型MacBook AirやMacBook Proが発表されていた。

昨年の例を考えると、今年も何らかの大きな発表が期待される。果たして、何が発表されるのだろうか。本稿では、「WWDC23で発表が期待されるモノ」 と称して、発表が考えられるものを考察してみた。WWDCの開催にワクワクしている方はぜひご覧いただきたい。

WWDC23で発表が期待されるモノ

ソフトウェア

  • iOS 17
  • iPadOS 17
  • macOS 14
  • watchOS 10
  • tvOS 17
  • HomePodの新機能

ハードウェア

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発表が期待される新OS/ソフトウェア

(画像:Apple)

「WWDC23」 は、どちらかと言うと開発者に向けたイベントということもあり、新たなハードウェアというよりも、ソフトウェアや新たな技術に関する発表が期待される。

例年どおりだと、「iOS 17」 などの次期OSが発表される可能性が高い。また、HomePodなどのスマートホーム関連の発表や、Siriの進化に関する発表もあり得るだろう。

また、昨今は 「ChatGPT」 などの大規模言語モデル (LLM) に関する話題もアツいことから、Apple製のAI機能にも発表を期待したいところだが、これについては著名記者のMark Gurman氏は否定的な意見を持っていることから、それはあまり期待できないかもしれない。

▼ 発表が期待される新OS/ソフトウェア

  • iOS 17
  • iPadOS 17
  • macOS 14
  • watchOS 10
  • tvOS 17
  • HomePodの新機能

筆者が個人的に関心を持っているのは、アプリのサイドローディングについて。サイドローディングとは、iOSなどで展開されているアプリストア 「App Store」 を介さずにアプリをインストールできる仕組みのこと。

Appleは、iPhoneへアプリをインストールするには必ずApp Storeを経由することを義務付けており、それが 「独占状態」 を生み出しているとヨーロッパなどで議論が進んでいる。

Apple、App Store外からのアプリダウンロードを許可へ。欧州のデジタル市場法 (DMA)への対応迫られる
Appleは、iPhoneやiPadに対するアプリ供給口をすべてApp Storeに限定してきた。基本的にApp Storeを通さない限り、iPhoneやiPadにアプリをインストールすることは不可能だ。 しかし、欧州連合(EU)は今年11...

これを踏まえて欧州委員会は、昨年11月にスマートフォン向けアプリ市場の外部開放を義務付ける 「デジタル市場法 (DMA)」 を発効している。これにより、Appleなどデジタルプラットフォームにおいて支配的地位をもつ企業は締め付けられる形となり、AppleはApp Store外からアプリをインストールすることを許可せざるを得なくなるとみられている。

App Store外からアプリをダウンロードできるようになることで、ユーザーにとってはアプリの値段やサブスクリプション料金が安くなる可能性がある。一方で、Appleの審査を通さずにアプリをインストールできることになるため、ユーザーのプライバシーに関する懸念も生まれている。

この問題を解消するため、Appleは “アプリが自社ストア以外で配布される場合であっても、一定のセキュリティ要件を義務付けることを検討している” と報じられている。もし、Appleによる審査が入れば、App Store外からアプリをダウンロードする場合でも、これまで通りユーザーのプライバシーは担保されることになるだろう。あくまで筆者の予測だが、この仕組みがWWDC23で発表されるのではないだろうか。

また、詳しくは後述するが、Appleは今年のWWDCで初のXRヘッドセットを発表することが予想されている。iOSやiPadOSなど既存デバイスだけでなく、新たなカテゴリ向けの新OSも発表されることが期待される。

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発表が期待される新ハードウェア

初のXRヘッドセット

Appleが以前より開発していると噂のXR (AR/VR) ヘッドセットがいよいよWWDC23で発表されると噂だ。

米Bloombergの著名記者Mark Gurman氏の最新情報によると、Appleは先週、カリフォルニア州クパチーノにあるApple本社のスティーブ・ジョブズ・シアターにおいて、開発中のXRヘッドセットのデモンストレーションを幹部100名に披露したという。

このデモンストレーションは、6月に同ヘッドセットを全世界に向けて披露するにあたって “重要なマイルストーン” であるとし、Appleのトップメンバーが次の主要プラットフォームに向けて結集することを目的としていたと、Mark Gurman氏は伝えていた。

(画像:@ianzelbo)

Appleが開発するXRヘッドセットの名称は 「Reality Pro (仮称)」 で、本体はアルミニウムとガラス、クッションで構成されており、装着者の目が外側から見える曲面スクリーンが搭載されているとの噂。

ARとVRの両方に対応しており、ハンドトラッキングと視線トラッキングによる操作に対応。ハンドトラッキングはヘッドセット外部に搭載されたセンサーで、視線トラッキングはヘッドセット内部にあるセンサーで実現するとみられている。

視線トラッキングへの対応により、装着者は目で項目を見ることでデバイスを操作できるほか、VRアバターの視線移動の表現も可能になるとみられる。

ハンドトラッキングは、親指と人差し指など指の動きを検知することができ、コントローラーを持たずに操作することが可能に。他社のXRヘッドセットではコントローラーありきであることが多いなか、Appleはコントローラーレスをアピールポイントにする可能性がある。

ARとVRの切り替えには、Apple Watchに搭載されているDigital Crownのような “つまみ” を使用するとのこと。

Meta Quest Pro (画像提供:Meta)

また、XRヘッドセットにはMacの画面を映し出すことができる予定で、VR空間のなかでMacを操作できるという。具体的にどのように実現するのかは現時点では不明だが、トラックパッドやマウスやキーボードといった入力デバイスの位置などが見えるようになっているものと予想される。

文字入力はiPhoneやiPad、Macなどを利用できるほか、Siriによる音声入力も可能。ハンドジェスチャーによる文字入力もできる予定だ。

XRヘッドセットでは、Safariや写真アプリ、メールやメッセージアプリ、App StoreやApple TVアプリといったお馴染みの機能も利用可能で、FaceTimeでは、ユーザーの顔や全身を表現することができるとのこと。

本XRヘッドセットは没入感の高い映像体験が特徴のひとつになる予定で、砂漠や宇宙空間などの環境に浮かぶ巨大スクリーンで映画を見ているような “ビデオ鑑賞用機能” が用意される予定だという。また、高い没入感をもつコンテンツを提供できるパートナーとして、ディズニーやドルビーなどとの提携が予想されるとMark Gurman氏は予想している。

さらに、AppleはこのXRヘッドセットでVRゲームをプレイできるように、独自のゲームエンジンを開発している可能性がある。

ヘッドセットの駆動時間は、バッテリーパックひとつで約2時間。バッテリーパックはiPhone 14 Pro Maxを2台重ねたくらいのサイズ感になる予定で、具体的には長さ321.4mm、厚み15.7mm程度とかなり大型になることが予想される。

バッテリーはUSB Type-Cで充電する形式になるとみられるが、あくまで開発中のプロトタイプの1台の話であり、それ以外のコネクタ形状も検討されているのかもしれない。

価格は他社HMDの2倍近い価格となる3,000ドル級になることが予想されている。現在の為替レートでは39万円前後になる見込みで、一般ユーザーが簡単に手に取れる製品になるわけではなさそうだ。

M3チップ

(画像:Apple)

昨年のWWDCに引き続き、新たなApple Siliconが発表される可能性がある。

Appleは、M2チップの後継SoCとしてM3チップを開発中であり、同チップを搭載したデバイスをWWDC23で発表するかもしれない。

M3チップは、従来のM1/M2と同様に8コアCPUを搭載するものの、各コアの性能を引き上げることで、処理速度と電力効率のパフォーマンスを底上げすることができると噂。同チップを搭載する初のデバイスとしては、13インチ/15インチMacBook Airと、13インチMacBook Proになると現時点では予想されている。

M3チップを搭載した13/15インチMacBook Air

M3チップを搭載した初のデバイスのひとつとして噂されているのが、MacBook Airだ。

M3チップを搭載する新型MacBook Airは、従来までの13インチに加えて、より大型の画面を搭載した15インチモデルが用意される可能性も指摘されている。

新型MacBook AirはM3搭載し13/15インチの2機種展開か。13インチMacBook Proも準備中
Appleは現在、M2チップの後継SoCとしてM3チップを開発している。そして、同チップを搭載したデバイスの投入を計画していると噂されているが、米Apple系メディア9to5Macによると、以前より噂されている新型MacBook Airがそ...

M3チップを搭載した13インチMacBook Pro

AppleはM3チップを搭載する新型MacBook Airと同時に、13インチMacBook Proも発表する計画があるようだ。

米Apple系メディアの9to5Macによると、Appleは13インチMacBook Proから “Pro” ブランドを引き剥がすことも検討していたが、現在は引き続き “Pro” ブランドのもとで販売する道を選んだという。

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Mac Pro

(画像:Apple)

Appleは、最後のApple Silicon移行製品として新型Mac Proを近いうちに発表する見込みだ。

新型Mac Proに関しては、昨年のWWDC22でハードウェアエンジニアリング担当上級副社長ジョン・ターナス氏が 「残る製品はあと1つ、Mac Proのみです。しかし、それは別の日にしましょう」 と発言。後日改めてApple Siliconを搭載した新型Mac Proが登場するとみられていたが、2022年中に発売することはなかった。

新型Mac Proに関しては、M2 Ultraを超える 「M2 Extreme」 チップが搭載されると予想する声もあったが、あまりにも複雑な構造になっていることや製造コストの面から、Appleが同チップをMac Proに搭載することを断念したと著名記者などが伝えている。

新型Mac Proに関しては、当初の計画ではM1チップの上位プロセッサを搭載する予定だったが、開発における問題等でM2チップの世代で製品化することに計画を変更。さらに、M2 Extremeチップの搭載についても断念するなど開発に苦戦している様子も伝えられている。

M3チップの発表と同時に新型Mac Proが発表されるのはやや違和感もあることから、WWDC前に発表される可能性もあるが、果たしてどうなるだろうか。

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