
Metaは7月15日、テキスト共有アプリ「Threads」において、ダイレクトメッセージ(DM)機能を日本でも展開開始したと発表した。この機能は今月初めよりアメリカなどで先行提供されていたもので、本日から日本のユーザーにも順次利用可能となる。
今回のアップデートにあわせて、アプリ内のデザインも一部刷新された。トレンドトピックなどのコンテンツには黄色のハイライトが施されるようになり、視認性や話題の発見性がより高められている。
3.5億MAUを突破、Threadsは “第二のInstagram” へ進化中

Threadsは2023年7月のサービス開始から2年が経過し、ユーザーベースとともに着実に成長を続けている。今年3月には月間アクティブユーザー(MAU)が3.5億人を突破。Metaの中でも、FacebookやInstagramに次ぐ存在感を持つ新たな「主力プロダクト」として浮上しつつある。
興味深いのは、Threadsのユーザーの多くがInstagramとは異なるアカウントをフォローしている点だ。Metaによると、Threadsを日常的に使っているユーザーの3分の1以上が、Instagramと異なるフォロー関係を築いており、両アプリを使い分けていることが分かる。Threadsが「Instagram」の付属機能ではなく、独立したSNSとして認知され始めている証拠だろう。
初のDM機能が正式に登場

これまでThreadsにはDM機能がなかったが、ユーザーからの要望は強く、ようやく実装に至った。Metaは本機能について「コメント欄でのやりとりを深めたいという声が多く、関係性の構築を促進するものになる」と説明する。
DM機能の利用対象は18歳以上に限定されており、最初はThreadsで自分をフォローしているユーザー、またはInstagramで相互フォローしている相手との間でのみ利用可能だ。Metaはこの制限について、「安全性とプライバシーの確保を最優先した設計」としている。
今後のアップデートでは、以下の3点が計画されている。
- メッセージコントロール機能:フォロー関係に関係なく、誰からDMを受け取るかを設定可能に
- グループメッセージ機能:複数ユーザーと同時にやりとりが可能に
- 受信箱フィルター:DMの検索・管理がしやすくなるフィルター機能を追加
Threads単体でのコミュニケーション体験が強化されることで、ユーザーの定着率や滞在時間の増加にもつながる可能性がある。
視覚的な「発見性」を高めるハイライター表示

デザイン面でも変化があった。Metaは、会話や投稿の中でも特に興味深い視点を際立たせるために、黄色いハイライターを活用するアップデートを導入した。まずはトレンドトピックを対象に、ユーザーのフィード内で強調表示される。今後はこのハイライターが表示される範囲も拡大されていく予定だ。
Threadsは「オープンな会話の場」として設計されており、今回の変更も、視点の多様性を視覚的に促すというMetaらしい思想が見える。ハイライターは引用投稿などでも活用される可能性があり、X(旧Twitter)とは異なる「文脈共有型SNS」としての差別化が進んでいる。
(画像提供:Meta)