アート集団チームラボは、ベネチアン・マカオで2020年からソフトオープンしている 「teamLab SuperNature Macao (以下、チームラボ スーパーネイチャー マカオ ) 」 が6月1日にグランドオープンする。
「チームラボ スーパーネイチャー マカオ」 は、巨大な 「身体ごと没入するアート空間」 となっており、今回のグランドオープンを記念して新たに3つの大規模な作品空間が公開された。
「チームラボ スーパーネイチャー マカオ」 6月1日にグランドオープンへ
《Floating Flower Garden: 花と我と同根、庭と我と一体》は、 8,000株以上の生きたランの花々が空中に咲くインタラクティブな庭園。空間は花々で埋め尽くされており、来場者がランに近づくと花がゆっくりと上がり始め、中に入るための空間が生まれる。
来場者が空間に入ると、ランの花は再び背後から降りてきて、来場者はランの花々の中に埋没する。禅の庭園で、禅僧が大自然と一体化するように修行を行っていたように、本作は花と一体化することをコンセプトとした庭園であるとのことだ。
巨大な白い雲のような塊が空間に浮かぶ《質量のない雲、彫刻と生命の間》は、質量という概念を超越し、地面に沈むこともなく、天井まで上がりきることもなく、空間の中ほどを漂う。
この浮遊する彫刻の存在の輪郭は曖昧で、千切れて小さくなったり、くっついて大きくなったりする。 そして、来場者はこの彫刻に身体ごと没入でき、来場者によって彫刻が壊されても、生命と同じように自ら修復する。しかし、生命がそうであるように、自ら修復できる範囲を超えて塊が破壊された時には、修復が追いつかず崩れていく。
「EN TEA HOUSE – 幻花亭」 では、花々が無限に咲き続けるお茶を飲むことができる。一服の茶を点てると、茶に花々が生まれ咲いていく。器を手に取ると花は散り、器の外へと広がっていく。
花々は茶がある限り無限に咲いていくが、茶を飲み干すと花も消えてしまう。茶は変容的な存在であるため、器の中の茶の量によって、茶の表面の大きさが変わっていく。その大きさに合わせて、生まれる花々の大きさも変わっていき、茶が器からこぼれたなら、こぼれた茶にもまた花々が咲いていく。
グランドオープンに伴い、シリーズ作品 「Light Sculpture (意:光の彫刻) 」 もリニューアルされ、新作が多数発表されるという。光の平面の集合によって立体物を構築する作品で、中空に巨大な光の彫刻空間が出現し、うごめく。
自律抽象画《Autonomous Abstraction, 宇宙から自分の存在まで連続する現象》も展示が開始される。本作品は、それぞれ異なるリズムで明滅しながら色を変え、音を響かせる無数の点からなるインタラクティブな作品となっている。
近い点同士は引き込み現象を起こし、明滅のリズムと色が近づいていく。人々が点に触れると、点の色と明滅のリズムが変化しバラバラになるが、近い点同士は再び引き込み現象を起こしていく。
引き込み現象とは
壁にかかった2つの振り子時計の振り子がだんだん揃っていったり、1本の木にたくさんホタルが集まると、同じタイミングで点滅がはじまり、大きな光を作り出したりするように、異なるリズムが互いに影響を受けてそろっていくこと。
また、「身体で世界を捉え、世界を立体的に考える」 をコンセプトとし、身体ごとインタラクティブな世界に没入する 「運動の森」 もリニューアルされる。
「チームラボ スーパーネイチャー マカオ」 は、6月1日にグランドオープンを予定している。チケットの購入などは公式サイトから。