麻布台ヒルズにオープン予定の 「チームラボボーダレス」 展示作品の一部が発表。「認知上の存在」 をテーマにした新たな作品群

チームラボ《Exploring Existence in Perception: A New Phenomenon of Light – Bubble》©チームラボ

アート集団チームラボの新ミュージアム 「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」 が来年1月にオープン予定だ。

東京・お台場から移転するかたちで麻布台ヒルズにオープンし、新たな作品や日本未公開作品も多数加わる予定だ。その新たな作品の一部が、10月26日に発表されている。

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「認知上の存在」 をテーマにした新たな作品群が発表

今回発表されたのは、アートプロジェクト 「認知上の存在」 をテーマにした新たな作品群について。

「認知上の存在」 とは、作品体験を通して、認知と存在について、そして、人間が世界をどのように見ているのかを模索するチームラボの新しいアートプロジェクトだ。

これらの作品は、実際の物理空間の見えている場所には存在しないが、認知上にあは存在する。実際の物理空間には存在しなくても、認知上に存在することで、人間はそれを 「存在」 として認識するという。 一方で、日常ですでにあったとしても、その存在が認知されていなかった時、それは見えない。しかし、一度その存在を認知したならば、認知している世界は広がり、以後日常においてもその存在が見えるようになるとチームラボは考える。

たとえば、無数の球体が空間を埋め尽くす新作《Bubble Lamps(仮)》では、シャボン玉状の光の塊が出現する。しかし、光のシャボン玉は物質的には存在せず、私たちの認知上にのみ存在している光の現象であるという。

同様に、無数の光が空間を走り続ける作品《Microcosmoses – Jelly(仮)》は、ゼリー状の光の塊がプルンプルン揺れながら走るが、シャボン玉状のものと同じく、その光のゼリーは物質的には存在していない。これは、私たちの認知上に存在する光のゼリーである。

新しいチームラボボーダレスの世界には、そうした認知上に存在する実験的な作品群が展示される。

チームラボ《Microcosmoses – Jelly(仮)》©チームラボ

「チームラボボーダレス」 はチームラボが手がける 「地図のないミュージアム」 。ミュージアム内の “境界のないアート群” は、部屋から出て他の部屋へと移動し、他の作品とコミュニケーションし、影響を受け、作品同士が混ざり合う。そのような作品群によって、境界なく連続する1つの世界を表現する。訪れた人々は、境界のないアートに身体ごと没入することで、「境界のない1つの世界の中で、さまよい、探索し、発見する」 ことができる。

2018年6月にお台場パレットタウンにオープンした 「エプソン チームラボボーダレス」 は、年間来館者数230万人を超え、そのうち訪日外国人割合は約50%に達した。世界160以上の国と地域から来館し、訪日外国人の国・地域別割合は1位がアメリカ、2位がオーストラリア、3位が中国、 4位がタイ、5位がカナダ、6位がイギリスと近隣諸国のみならず、遠方の国からの来館者が多いことが特徴だったという。

チームラボ《壁のない壁の作品(仮)》©チームラボ

また、2019年には通年の来館者が計219万8284名を記録。単一アート・グループとして世界で最も来館者が多い美術館 「Most visited museum (single art group)」 としてギネス世界記録に認定されている。新たにオープンする 「エプソン チームラボボーダレス」 がどのようなミュージアムになるのか楽しみだ。

なお、協賛するエプソンは東京・お台場パレットタウン時代からパートナーシップ継続となる。迫力のある映像技術によって、驚きと感動の空間演出文化を創造し続けるエプソンと、アートの力で人間と世界との関係や新たな認識を模索したいと考えるチームラボの理念が共鳴したとのことだ。

新たなミュージアムでは、約560台のエプソン製プロジェクターと、約540台のエプソン製パソコンにより、「チームラボボーダレス」 の幻想的な空間とアート作品を技術面でサポートするとしている。

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(画像提供:チームラボ)

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