アート集団のチームラボは、新作 「不可逆の世界 (The World of Irreversible Change)」 を発表した。本日よりスイスのバーゼルで開催されている 「アート・バーゼル2022」 にて展示される。
「不可逆の世界」 と題した今回の本作は、鑑賞者がひとたび作品に触れると、二度と同じ状態には戻すことができない “不可逆の世界” を描く。
作品では、現実世界とおなじように朝が訪れ、夜がはじまり、季節も移り変わる。人々の生活はこれら時間帯や天候にあわせて変わっていき、季節に応じて祭事や行事が行われる。こうした人々の営みが、様々な物語が加わりながら恒久的に続く。
しかし、一度手を触れてしまうと近くの者同士が争いをはじめ、争いはやがて町全体に広がり、火に包まれる。そして炎は一年以上続き、人々は死に絶え、町は焼き尽くされてしまう。
誰一人いなくなった荒廃した町田が、現実の時間とともに日が昇り、日は沈み、春夏秋冬の時が流れ、数か月後には、焼け跡に新しい草花が芽吹く。草花は、日々移り変わっていきながら、長い時間を経て、深く生い茂り、花々の移ろいを毎年繰り返しながら、永遠と続いていくーー。
この作品は、世界が一度燃えはじめると、燃える前の世界をもう二度と見ることはできないこと、そして鑑賞者もその結果の当事者であることを表現するデジタルアートだ。
この作品は、スイス・バーゼルの「アート・バーゼル2022」で、6月16日(木)~6月19日(日)まで展示される。
(画像提供:teamLab)