Steamを運営するValveが開発したストリーミングデバイス 「Steam Link」 の生産・販売が終了し、グローバルで売り切れたことがわかった。まだ、Amazonなどの一部の並行輸入品販売業者からは購入できるが、正規取扱店舗の販売サイトでは取り扱いが終了している。
Steam Linkの販売が世界的に終了
Valveの発表によれば、 「Steam Link」 は米国およびヨーロッパで在庫切れとなっており、今後供給を行う予定はないとのこと。Valveは他地域について言及はしていないが、日本を含むアジア地域などへの製品供給もストップしており、売り切れあるいは在庫残り僅かとなっていることが予想される。日本での販売終了についても正式にアナウンスはされていないものの、一部の販売店に対して製品供給を行わないことを、今年6月の段階で告知していた。
ちなみに、気になるのは今後のサポートだが、Valveからは今後のサポートは継続して提供すると発表されている。ただし、今後はソフトウェア版(スマートフォン向け)の開発がメインになるとみられ、将来的にはサポートが終了する可能性がある。当然ながら注意は必要だろう。
Steam Link は、「PCとリビングを繋ぐ」 というコンセプトのもとに開発されたストリーミングデバイス。
PCの画面をテレビやディスプレイに出力することで、PCの前でなくともSteamのゲームが遊べるようになるすぐれたデバイスだ。デバイスはかなり小型で有線と無線に対応するが、無線でも遅延が少ないことからSteamユーザーから人気があった。
定価も7,344円(税込)と割と安く、さらにSteamセールで95%オフ(340円)など、常識では考えられない価格で販売されたことでゲーマーの間でたびたび話題にもなっていた。今年も同様のセールが実施されたが、その際に在庫切れが多発したことから今年は在庫一掃セールだったことが考えられる(Valveから製品供給がなされず、一部のユーザーが購入できなかったケースも)。
ちなみに、Steam Linkはアプリ版が提供されており、Android端末に専用アプリをインストールすることで、スマートフォンでSteamのゲームが遊べるようになっている。
iOS版については一時的にリリースが発表されたものの、「ビジネス上の競合」 を理由にAppleがアプリ配信の承認を取り消していた。その後、AppleとValveは協力してiOSアプリのリリースに向けて動いていることが報じられていたが、その後どうなったかについては現時点では不明となっている。