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Sonos Japanは、新型サウンドバー 「Sonos Arc Ultra」 と新型サブウーファー 「Sonos Sub 4
」 を1月24日(金)に国内発売する。
発売に先立ち、報道関係者向けに両製品を体験できるデモの機会が設けられ、「Sonos Arc Ultra」 と 「Sonos Sub 4」 のサウンドをひと足先に体験してくることができた。
本稿はその体験レポートとして、「Sonos Arc Ultra」 と 「Sonos Sub 4」 のファーストインプレッションをお届けしたい。
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「Sonos Arc Ultra」 「Sub 4」 で構成したホームシアターはまさに映画館クオリティ。大迫力サウンドを全身で体験してきた
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「Sonos Arc Ultra」 は、Sonosのサウンドバーの中で最上位のプレミアムモデルに当たる製品で、「Sonos Arc」 内部の音響構造を一新し、より重低音を強化した。さらに、本体もよりスリム化したことで主張を抑え、周囲のインテリアに馴染みやすく、よりコンテンツに没入しやすくなっている。
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「Sonos Sub 4」 は、2020年5月に発売した 「Sonos Sub (Gen3)」 の後継モデルにあたるワイヤレスサブウーファー。向かい合わせた2つのデュアルカスタムウーファーを搭載し、音の歪みをキャンセルしながら、よりディープでダイナミックな低周波を生成する。Wi-Fi 6をサポートしたことで、通信の安定性も向上した。
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デモルームには、「Sonos Arc Ultra」 「Sonos Sub 4
」 に加えて、従来のサウンドバー 「Sonos Arc」 と、リアスピーカーとして2台の 「Sonos Era 300
」 が設置されており、適宜再生先を切り替えて音楽を試聴できる環境が構築されていた。
なお、すこし余談にはなるが、今回デモを行った会場は、家電量販店やオフィスの特設スペースなどではなく、よくある都内のマンションの一室にホームシアターを構築したものになっており、実際の居住環境においてどのような体験ができるのかをチェックすることができた。
一般的にマンションでの試聴と聞くと音量を抑えたデモを想像するかもしれない。しかし、今回のデモルームは隣家の人にあらかじめ同意を得ているとのことで、「Sonos Arc Ultra」 と 「Sonos Sub 4」 のサウンドをフルで体験することができた。なんて羨ましい環境なんだ…!! と思いながらも、もし自室に設置したらこんな感じなんだろうなあと想像を掻き立ててくれるのにとても良い環境だった。
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余談はこれまでにしておいて、さっそくインプレッションをお伝えしていく。まずは、今回の新型モデル 「Sonos Arc Ultra」 と、従来の 「Sonos Arc」 で音楽を再生し聴き比べてみることに。
Sonosの独自の音場補正機能であるTrueplayを設定した状態で、サラウンド設定は一旦オフにして、「Sonos Arc Ultra」 「Sonos Arc」 それぞれ単体で様々な楽曲を聴いてみた。
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従来のArcは、3つのツイーターと8つのミッドウーファーの合計11基のトランスデューサーを、11基のクラスDアンプによって駆動させ、ミッドウーファーが低音域と中音域を担い、ツイーターが高音域を担う2wayシステムを採用していた。
一方、今回のArc Ultraは7つのツイーターと6つのミッドウーファーに、「Sound Motion」 と呼ぶ業界初のトランスデューサーを採用したウーファーを加えた合計14基のドライバーをクラスDアンプ15基によって駆動させ、3種類のトランスデューサーそれぞれが低音域・中音域・高音域を担当する3wayシステムとなった。
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このうち、低音域を担う 「Sound Motion」 はトランスデューサーのサイズを大幅に縮小しながら重低音を強化できる技術を採用しており、Arcの2倍の重低音を響かせることができる。実際に楽曲を聴いてみると、Arcよりも低音がより前に出てくるようになったことで全体的な音の迫力が増しており、単体でもバランスの良いサウンドに仕上がっていた。
さらに、サラウンド設定をオンにして2台のEra 300をリアスピーカーに追加し、Sub 4を加えると、音楽を全身で浴びるような感覚で楽しむことができる。
筆者は、部屋の中央に用意されたソファに座りながら楽曲を聴いていたのだが、リアスピーカーによって背後からも音に包まれているような感覚になることができたほか、ベースが強めの楽曲では足元にビリビリと振動が伝わってくるほどの低音を楽しめた。ここまでくると気分は完全にコンサート会場だ。
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音楽を聴いたあとは、映画 (Blu-ray) を視聴してみた。Arc Ultraは単体で9.1.4の空間オーディオ体験を実現することができる。それぞれ 「9」 は水平方向の音、「1」 はウーファー、そして 「4」 のうちの2つは上向きに音を放射し、もう2つは後方に音を放射して反射させることで、ユーザーの頭上から音が降ってくるようなハイトチャンネルを実現している。
まずはArc Ultra単体で視聴してみたところ、やはり低音専用のトランスデューサーが搭載されたことで低音の迫力が増している。BGMが盛り上がってくると、地面の底から湧き上がるような音を体験することができた。
登場人物のセリフを聞き取りやすくする 「スピーチエンハンスメント」 機能は、新しいセンターチャンネル構造を採用したことで、より人の声を鮮明に聞き取りやすくなったほか、従来まではオン・オフのみに対応していただけだったのが、低・中・高の3段階で調節できるようになった。
従来までの設定でもおおよその声は聞き取りやすくなっていたが、これまでは男性の超低音ボイスを一部聞き取りづらいと感じることがあったのが、今回の新型モデルで改善されたことでより聞き取りやすくなった印象だ。
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Arc Ultra単体の実力を試したあとは、2台のEra 300とSub 4を加えて最高の環境にした状態で『トップガン マーヴェリック』の冒頭部分を視聴。静かな音から徐々に盛り上がってくるBGM、そして戦闘機の発進とともに流れる 「Danger Zone」 、戦闘機のエンジン音やカタパルトの作動音など、どの音も出過ぎたり埋もれてしまうことなく、すべての音が調和されて思わず見入ってしまった。
Sonos Arc Ultra+Era 300+Sonos Sub 4の組み合わせを揃えるにはそれなりの金額が必要になるが、Sonos Japan代表の吉田庸樹氏が 「現在国内で展開されているもののなかで最もパワフルなホームシアター環境を構築できる」 と紹介していたように、映画館にも匹敵するようなシアター環境を自宅に構築できるとても優れた製品であると実感できた。
なかなか都内の狭小なマンションでフルに活かすには難しいだろうが、もし一軒家あるいは防音環境がしっかりしている家にお住まいの方で、プレミアムなシアタールームを自宅に作りたい!という方がいたら確実にオススメできる製品だ。
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ちなみに、Arc UltraはSonos初のヘッドホン 「Sonos Ace」 の接続に対応しているため、映画を視聴している最中にサウンドバーからヘッドホンに音を切り替えて視聴を続けることができる。
本機能は、これまでサウンドバーとヘッドホンで1対1の接続にのみ対応していたが、今夏のSonosアプリのアップデートによって2台のAceを接続できるようになる予定だ。お子さんが寝たあとに夫婦で映画を視聴したいときに役立つだろう。本機能の実装にも期待となる。
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