
Razerは10月29日、プロゲーマー向けの有線ゲーミングキーボード「Huntsman V3 Pro 8KHz」シリーズを発表した。
第2世代アナログオプティカルスイッチを搭載し、従来の限界を超える0.1mm単位の精度と最大8,000Hzの超高速ポーリングを実現する。『カウンターストライク』のトッププレイヤーNiKo氏や、『League of Legends』のFaker氏らプロの徹底したフィードバックを受け、応答速度、精密性、耐久性を競技レベルで最適化したモデルだ。
「Huntsman V3 Pro 8KHz」シリーズは、テンキーを搭載したフルサイズモデルに加えて、テンキーレスモデルが選べる。テンキーレスモデルはブラックとホワイトの2色に加えて、グリーンの「Esports Green Edition」も用意される。予約受付は10月29日より開始している。
| 製品名 | キーボードタイプ | 価格(税込) |
|---|---|---|
| Huntsman V3 Pro 8KHz | フルサイズ | ¥41,880 |
| Huntsman V3 Pro TKL 8KHz | テンキーレス | ¥36,980 |
| Huntsman V3 Pro TKL 8KHz White Edition | テンキーレス(白モデル) | ¥36,980 |
| Huntsman V3 Pro TKL 8KHz Esports Green Edition | TKL(限定版、Razer.com/ストア限定) | ¥37,980 |
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新型スイッチは光の透過量を精密に測定し、キーの押し込みを可動域全体(0.1mm~4.0mm)で正確に検知する。光学センサーによる非接点構造を採用したことで、メカニカルスイッチのような接点式特有の電気的遅延が発生せず、デバウンス遅延はゼロ。さらに、工場出荷時には0.01mm単位でテストを行うことで、0.1mmの精度が確実に担保されている。
これにより、業界最高水準のトップデッドゾーン制御を実現し、光学方式ならではの長期間にわたる安定性と信頼性を維持できる。Razerによれば、競合の磁力スイッチ(ホール効果方式)が0.1mmでの反応を謳いつつも、実際には0.2~0.7mm押し込まないと反応しない場合があるのに対し、Huntsman V3 Pro 8KHzは一貫して0.1mmで反応可能で、効率は競合比で2.5倍高いという。
ポーリングレートは8,000Hzに対応し、Razerのテストでは平均レイテンシー0.58ミリ秒を記録。これは同クラスの競合キーボードに比べ11%高速で、プレイヤーのキー入力からPCへの登録までの時間を極限まで短縮する。
eスポーツ向けの高度機能とプロ仕様の打鍵感

Huntsman V3 Pro 8KHzは、競技シーンで求められる応答性と操作性を支える多彩な機能を備える。
まず、ラピッドトリガーモードでは、キーを離した瞬間から再入力までの感度を最大0.1mm単位で検知し、超高速な連続入力を可能にする。従来の固定アクチュエーションポイントとリセットポイントを持つスイッチとは異なり、ダイナミックな動作を実現し、FPSゲームや瞬間的な方向転換において入力遅延を抑える。
Razer独自のSnap Tap機能も進化した。FPSでの方向転換やカウンターストレイフでの操作ミスを防ぐため、以下のモードが追加されている。
- Last-input(ラスト入力):直前の入力を優先
- Neutral(ニュートラル):2つのキーが同時入力された場合、両方を無効化
- Prioritize Left/Right(左右優先):2つのキーが同時入力された場合、指定側を優先
- Compare Level(比較モード):押下深度を比較し、より深く押されたキーを優先
Snap Tapの設定は最大4組までキーボード本体に保存可能で、マルチファンクション・デジタルダイヤルや専用コントロールボタン、LEDインジケーターを用いてリアルタイムで変更できる。

打鍵感と耐久性もプロ仕様だ。1億回のキーストローク耐久性を実現しているほか、各スイッチには個別潤滑処理を施し、摩擦を減らすことで滑らかなアクチュエーションを実現。スイッチ下には高密度フォーム層を配置し、反響音や空洞感を抑えた澄んだ打鍵音を提供する。
航空機グレードアルミ合金トップケース、耐摩耗性のダブルショットPBTキーキャップ、マグネット式硬質レザーレット・リストレストも採用し、長時間の競技プレイでも快適さを維持する。
価格はフルサイズが41,880円、TKLモデルが36,980円、限定版のEsports Green Editionが37,980円(いずれも税込)。予約受付は10月29日からスタートしている。

