デジタルテレビ戦略で苦戦を強いられているAppleだが、巻き返しを図るため将来的にApple製品を持っているユーザーに対して、独自に製作した映像番組を配信することを計画しているようだ。
米CNBCの報道によると、Appleは独自に製作した映像コンテンツを「TV」アプリを通して配信する予定だという。iPhoneやiPad、Apple TVなどのApple製品を持っている方であれば誰でも無料で視聴できる仕組みで、配信予定の番組はApple独自の映像コンテンツの他に、HBOやStarzなどの有料チャンネルも含まれるという。
全端末から視聴可能であるということから暴力的あるいは性的なコンテンツは一切含まれず、どの年齢層のユーザーであっても視聴することが可能だ。
これらの映像コンテンツは、今後リリース予定の新しい「TV」アプリで提供される。すでに「TV」アプリは一部の国で提供されているが、これをアップデートする形となるとのこと。ただし、日本など未だに提供されていない国や地域に関しては、新しいTVアプリが提供されるかどうかは今のところ明らかになっていない。
昨年あたりから、Appleは10億ドルを費やし、オリジナル映像コンテンツの製作を始めていることが報道されている。
Apple製品の販売台数の増加や、Apple Musicなどの有料配信サービスへの加入者を増やす狙いがあるとみられるが、しかしながらオリジナル映像コンテンツの提供を開始しても、Netflixなどの映像配信を本業とする会社や大量の映像コンテンツを保有するAmazonには遅れをとっている状況が続いている。
映像配信サービスでイニシアチブを取るため、様々な試みを続けているが、新「TV」アプリはその役割を果たすことができるのだろうか。