現地時間5日、Appleは「iOS 12」で導入予定の新アプリ「ショートカット」のベータ版を公開した。開発者の方はデベロッパー向けサイトから、TestFlightを介して利用することが可能だ。
「ショートカット」アプリは、連携サービス「IFTTT」をイメージすると分かりやすいかもしれない。複数のアプリやサービスを組み合わせて動作させることのできる便利機能。人工音声アシスタント「Siri」を使った操作の依頼も可能だ。
Appleが買収した「Workflow」アプリをベースに開発されたもので、うまく使えばユーザーの生活をアシストしてくれるだろう。
ショートカットアプリ(β版)が開発者向けに提供開始
同アプリができることは多岐にわたる。Siriに特定のキーワードを言うだけでアプリを起動し、何か特別な操作をさせたり。
例えば「I lost my keys(鍵をなくした)」というフレーズを登録すると、鍵のありかを探してくれるなど(もちろん、これはIoT製品との連携が必要だが)。他にも「今から帰る」とSiriに伝えれば、自宅までの帰り道をナビゲートしながら音楽の再生をしてくれる、といった使い道もある。
また、「Siri Suggestion」という提案機能が利用可能になり「オススメの旅行は?」とSiriに尋ねると対応アプリを起動してオススメの旅行パックを教えてくれる。朝にコーヒーを飲むのが習慣なら、Siriはコーヒーを買うためのアプリを画面に表示してくれたり。まさに「アシスタント」として活躍してくれるようだ。
ショートカットは自分で作ることができる上に、サードパーティアプリから提供することもできるという(開発者向けにショートカットAPIが提供される)。もちろん、利用するには設定をあらかじめしておく必要があるが、普段の作業を簡略化したいならぜひ設定しておきたいところ。ちなみに、同機能はiOSだけでなくwatchOSやAppleのスマートスピーカー「HomePod」でも、Siriを介して利用することができる。
ショートカットについては現時点でも「iOS 12 beta」あるいは「iOS 12 Public Beta」の「設定」アプリから設定することが可能だが、複雑なショートカットや多数のショートカットを作るにはショートカットアプリが必要になる。
また、すでに「Workflow」アプリをインストールしている場合については、中身は自動的に「ショートカット」アプリに移行する仕組みになっているという。
現時点で発見されている既知の問題
・iCloud同期がショートカットでは利用できない
・Siriでカスタムショートカットが実行されている時、一部のアクションが表示できない
・端末ロック時はショートカットでもアプリを開くことができない
など
同ショートカットアプリを利用するには開発者登録(有料)が必要で、残念ながら現時点では一般ユーザーはもちろんのこと、パブリックベータユーザーも利用することができない。また、今後パブリックベータテスター向けに提供されるかどうかも現時点では分かっていない。
このショートカット機能、筆者が実際に使ってみた感覚ではiPhone初心者にとっては少しばかり難しい機能のように感じる。使っていくうちに少しずつ慣れてくるとはいえ、実際にどのように使えるのかは、ある程度iPhoneを熟知している必要がある。
ただし、使い方さえ思いつけばあとはとても簡単。今までSiriができなかったことをユーザーが手動でアクションを追加することで賢くでき、スマホでの作業の煩わしさを少しでも省略化することができるだろう。使う機会の少ないアプリをホーム画面から探す手間もなくなるはずだ。
「ショートカット」は「iOS 12」で正式リリース予定。まだ利用できるようになるまでは時間が必要だが、とても便利な機能なので一般ユーザーの方はぜひ期待していただければと思う。開発者の方はぜひこちらから試してみていただきたい。
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