今月12日(日本時間13日)に発表を控えている次期iPhoneのプレミアムモデル「iPhone 8」は、多数の新機能が搭載されることやデザインの刷新が予定されていることから、価格が最安モデルでも999ドルになることが予想されている。
最新情報では、「iPhone 8」のストレージ容量は64GB/256GB/512GBの3種類で、それぞれの価格は999ドル/1,099ドル/1,199ドル。日本円にすると約11万円〜13万円程度と言われている。
上記の情報が本当であれば、「iPhone 8」は歴代iPhoneの中で最も高い価格設定になるわけだが、これについてUBSのアナリストSteven Milunovich氏とBenjamim Wilson氏は異なる見解を持っているようだ。
「iPhone 8」の価格は899ドルから?それとも999ドルから?
同氏らの予測では、「iPhone 8」の価格は最安モデルで約900ドル。ストレージ容量は64GBと256GBの2種類だけが用意され、それぞれ900ドルと1,000ドル(おそらく899ドル〜999ドル)の価格設定になるとのこと。
彼らの見解では、ライバル社Samsungのフラグシップモデル「Galaxy Note 8」が929.99ドルから購入できるように、有機ELディスプレイを搭載した端末の市場価格は900ドルから1,000ドル程度であるとのこと。
一般的な会社が何かしらの製品を作る場合、製品デザインや仕様の最終決定を行う前に、まずコストや製品価格について判断を行う。そして、これらを大まかに決定したのちに、コストや価格に見合った製品を開発するという手順を踏むことが多い。
つまりUSBのアナリストの指摘は、”市場価格からズレた端末を世に送り出すはずがない”ということだ。
しかしながら、Appleの場合は必ずしもその通りではないと思われる。そもそもな話、Appleは今まで市場価格を意識した製品を作ることよりも、こだわり抜いた製品を作ることを重視してきた会社。
今までになかった新しい製品を作ることはもちろんのこと、ユーザーの使い勝手やデザインなど、細かいところまでこだわり、最高の製品を生み出してきた。
結果的に、その製品の値段が市場価格になることも多い。顧客満足度98%を達成した「AirPods」の登場後、各メーカーから1万〜2万円程度のワイヤレスイヤホンが多数登場してきたのは、その最たる例だと言える。
つまり、Appleは「iPhone 8」を価格前提に作っているのではなく、デザインや機能を最終決定してから価格を決めていることが多いということ。
確かに「iPhone 8」の価格は999ドル〜1,199ドルと、かなり高価だ。しかし、その代替案として安価なモデル「iPhone 7s / 7s Plus」も同時に販売される予定。もし、Appleが価格にこだわっていたのなら、そもそも安価なモデルを販売する理由もないだろう。
もちろん、端末の価格が安いに越したことはないわけだが、だからといって価格を理由に必要以上に機能を削ぎ落としたり、妥協したデザインを採用した端末を、ユーザーは買いたいだろうか。
おそらくだが、Appleの顧客はそうは思わないはず。もしかしたら、「iPhone 8」は高価な端末になるかもしれないが、それならば性能やデザインにこだわった端末になっているはず。指紋認証の廃止に伴い、新たに搭載予定の顔認証機能「Face ID」はとても気になるところだ。
ちなみに、9to5Macはこれまでの報道を踏まえて、「iPhone 8」はやはり999ドル〜1,199ドルの価格設定で販売されると予想している。この意見に、個人的には同意。
「iPhone 8」の詳細は、いよいよ来週に明らかになる予定。その時に価格についても明らかになる予定。最新の情報では、予約開始受付は9月15日で、発売は9月22日になる見通し。
発表イベント当日はインターネット上でライブ配信が行われる予定。気になる方は、ぜひ生で新型モデルの発表を楽しんでいただきたい。