Appleは将来的に「ベイパーチャンバー」と呼ばれる冷却技術を、iPhoneに搭載することを検討しているのかもしれない。
DigiTimesは、ASUSやZTEなどの会社が、熱伝導性を向上させる技術「ベイパーチャンバー」の技術に興味を示していることを伝えており、同技術に関してはAppleも同様に興味を示していることを伝えている。
iPhoneには将来的に「ベイパーチャンバー」が搭載へ?
「ベイパーチャンバー」とは、揮発しやすい冷却液を利用し、液体の気化と凝縮によって高い冷却効果を実現する技術のこと。主にPC向けパーツとして利用されることの多い技術だが、小型化や薄型化によりモバイルデバイスへの流用が期待されている。
DigiTimesによれば、同技術にASUSやZTE、そしてAppleが興味を示しているとのこと。
そして、台湾を拠点とするヒートパイプメーカーであるChaun Choung TechnologyやAsia Vital Components、TaiSol Electronics、日本の古河電気工業など多数の企業が、スマホ向け「ベイパーチャンバー」の開発を進めているとのことだ。
現在のスマホの多くは、放熱モジュールにグラファイトシートと呼ばれる素材が使用されている。貼るだけで熱を周囲に放熱できる上に、柔軟性に優れていることからこのシートが活用されてきた。
ただグラファイトシートだけでは排熱にも限界があり、スマホの高性能化に伴いさらなる高効率な冷却技術が求められている。端末内の温度が上昇すると、端末の処理性能が下がることから、新冷却技術はとても重要な技術になるはずだ。
Appleが同技術にどれほど興味があるのかは不明だが、モバイル端末に同技術が搭載できるとなれば前向きに検討していてもおかしくはない。次期iPhoneに搭載されるかどうかはさておき、端末の処理能力が高くなるのであれば大歓迎だ。
ちなみに、Appleはサプライヤーに対して厚さ0.30mmのベイパーチャンバーを求めているとのこと。現在のベイパーチャンバーは0.38mmの厚さであることからさらなる薄型化が必要になる。実現までにはまだ少し時間がかかりそうだ。