Appleが発売したワイヤレスイヤホン「AirPods」は、当初の予定から発売が大きく遅れ、しかも生産体制が万全でなかったことから、結果としてユーザーの手元に届くまでかなりの時間を要してしまった。
これについてはAppleのCEOティム・クック氏も謝罪、ユーザーからも不平不満の声が漏れていたが、これらの不満とは裏腹に販売数自体はかなり好調だったようだ。
市場調査会社のSlice Intelligenceによると、Appleの「AirPods」は発売以降、ワイヤレスヘッドホンの市場の26%のシェアを獲得したとのこと。以下で詳しくをお伝えする。
2016年で最もワイヤレスヘッドホンが売れたのは、「AirPods」の発売日
Slice Intelligenceが公開したデータは、米国内のワイヤレスヘッドホンの販売状況について調査したものだ。
アメリカにおいてはヘッドホンの市場は過去と大きく変わってきており、2015年12月にはワイヤレスヘッドホンが市場の半分以上を獲得。2016年12月には全体の75%に達し、ワイヤレスヘッドホン市場は活況となっている。
この1年間でワイヤレスヘッドホンのシェアが25%も伸びたのには理由があるという。「AirPods」の登場だ。
Slice Intelligenceのデータでは、ブラックフライデーやサイバーマンデーでワイヤレスイヤホンの売り上げは大幅に増加していたが、「AirPods」の発売日でもワイヤレスヘッドホンの売り上げが一気に増加。
発売日の12月13日は普段の10倍まで売り上げが増えたことから、2016年で最もワイヤレスヘッドホンが売れた日になった。
結果、「AirPods」は登場と同時に市場の26%のシェアを獲得。それまでは、Apple傘下のBeatsが市場の24%を獲得していたが、「AirPods」の登場で市場シェアは15.4%に下降した。
あくまで2016年12月だけのデータにすぎないかもしれないが、それでも「AirPods」の登場がワイヤレスヘッドホン市場に大きな影響を与えたことは間違いない。
ちなみに、Slice Intelligenceの調査では、「AirPods」の購入者は85%が男性であったとのこと。これは、「MacBook Pro (Late 2016)」を購入したユーザーの性比にかなり近い結果であったようだ。
[ via Tech Crunch ]