「MacBook Pro (Late 2016)」が手元に届いてから、早いもので1ヶ月が経過した。僕はほぼ毎日のように「MacBook Pro (Late 2016)」を利用しているが、家でも外でも満足に使える性能を持つ同端末にとても満足している。
実際に毎日使っているからこそ、「MacBook Pro (Late 2016)」には良いところと悪いところがあることを感じている。なので、これから「MacBook Pro (Late 2016)」を買おうか検討している方に向けて、1ヶ月間使用してみた感想をお伝えしておこうと思う!
ちなみに、僕が購入したのは「MacBook Pro (Late 2016)」の13インチモデル。こちらは15インチモデルからは一回り小さいサイズの端末になり、性能も若干劣るものの、どちらのモデルも共通する点が多いので、15インチモデルを購入予定の方もぜひ同レビューを参考にしてみてほしい。
大幅な薄型化・軽量化を実現したため、持ち運びに便利
「MacBook Pro (Late 2016)」の13インチモデルを購入して、とても嬉しかったことがある。それは従来端末に比べて、大幅な小型化と薄型化を実現したということ。
家にある秤で重さを量ってみると、「MacBook Pro (Late 2016)」の13インチモデルの重さはなんとたったの1.37kg。従来端末に比べて200g以上も軽くなっていて、カバンに入れて持ち運ぶのも軽々。
サイズに関しても小型化されていて、他端末と比較しても、13インチ型「MacBook Air」とほぼ同じ大きさ。「MacBook Air」以上に「Air」な端末が登場してしまったことで、価格面以外では「MacBook Air」を購入する意味がほとんどない状態に。
僕が持っているのは13インチモデルだが、15インチモデルになると重量やサイズは大きくなってしまうのだが、それでも前モデルから軽量化と薄型化が実現できているのは間違いなく、ポータブル性が向上。
ちなみに、13インチモデルに関しては12インチ型「MacBook」用保護スリーブに収納することもできた(製品によって異なるので、あくまで参考程度に)。ハイエンド端末であるにも関わらず、いかにコンパクトに作られているかがお分かりいただけるだろう。
ちなみに、先日バーガーキングで晩ご飯を食べた時に、テーブルで「MacBook Pro」を広げてみた。見ての通り、「MacBook Pro」を置いても横幅に余裕があり、ちょっとした仕事をするにも快適にできそうだった。
他にも新幹線や特急列車等で使ってみたが、いずれかなり快適。前モデルではここまでテーブルを広く使うことはできていなかっただろう。
性能は前モデルから劇的な進化はないが、その代わりの省電力化
「MacBook Pro (Late 2016)」のスペックは、意外と大幅な改善は行われていない。
それは同端末のベンチマーク結果を見れば明らかで、処理性能の強化というよりは、むしろ省電力化が顕著だった。
これは、「Touch Bar」と呼ばれる新しいディスプレイが搭載になったこともあり、従来端末よりも電力消費が激しくなったことに対するアンサーだと思われる。
バッテリー増量もしくは省電力の実現がなければ従来モデルよりもバッテリー駆動時間が短くなってしまうので、それを防ぐために、よりクロック数の少ないプロセッサーを搭載したということなのだろう。
Appleによれば、「MacBook Pro」の電池持ちは10時間ほどであるとのことだが、実際に使ってみると10時間もバッテリーが持つことなどほとんどない。
使い方にもよるとは思うのだが、僕の場合は大体5時間〜7時間前後。この省電力化の恩恵をそこまで感じていないというのが、僕の正直な感想だ。
「Touch Bar」と「Touch ID」、本当に便利なのは「Touch ID」の方かも
「MacBook Pro (Late 2016)」の最大の特徴は、何と言っても「Touch Bar」という新しい機能が追加されたこと。
ユーザーはキーボード上部にあるタッチスクリーン「Touch Bar」で、Macの機能によりクイックにアクセスできるように。
iTunesの曲送りや曲戻し、画面の明るさや予測変換などあらゆる局面で使うことができるパーツなので、実際に使ってみると非常に楽しい。動作もかなり軽快で、操作がモタついたり、画面表示が固まったりなどは一切ない。非常に優秀なインターフェイスだ。
しかも、最近では「Touch Bar」に対応したアプリが多く出てきているので、使い方によってはもっとMacを便利に使いこなすことができるはず。
「Touch Bar」は確かに便利。それは揺るぎのない事実なのは間違いないのだが、実際に同端末を手にとって仕事をしてみると、意外と「Touch Bar」は必要ないのかもと僕は思い始めている。
1ヶ月前のレビューでも若干触れたことだが、いつもMacのキーボードをバチバチと叩いている僕としては、手元のキーボードを見ながら文字を打つことはないので、実際に「Touch Bar」に何が表示されているのかを確認することはかなり少ない。
しかも、キーボードのショートカット操作で慣れてしまっているので、わざわざ「Touch Bar」を使って操作することは少なかったりする。
なので、普段から「Touch Bar」を使って作業しているかというと、答えは「NO」。あったら便利ではあるものの、正直なくても全く困ることはない。
使い始めてから1ヶ月経っても使う機会が一向に増えないことから、この「Touch Bar」だけを目的に、「MacBook Pro」を購入するのだけは正直やめておいたほうがいいと個人的には思う。
そして、「MacBook Pro (Late 2016)」の、もう一つの大きな特徴。それは、iOS端末に搭載されている指紋認証機能「Touch ID」が初搭載されたということ。
個人的には「Touch Bar」よりも「Touch ID」の方がよく使う。「Apple Pay」を利用するとき、Macへのログイン等、意外と使う機会が多いのだが、指紋をサッと読み取ってくれるおかげでストレスなくMacを使うことができている。
もし、「Touch Barだけが搭載されたMacBook Pro」と「Touch IDだけが搭載されたMacBook Pro」のどちらかを選べと言われたら、僕は間違いなく「Touch ID」が搭載した方を買うだろう。それほど、「Touch ID」を重要だと思っている。
キーボード音が意外と大きく、静かな環境ではストレスになるかも
「MacBook Pro (Late 2016)」は、同シリーズでは初の「バタフライ構造のキーボード」が採用された。このバタフライ構造キーボードが初めて採用された端末は、12インチ型「MacBook」。
12インチ型「MacBook」のキーボードは、キーストロークがとても浅く、しかもペチペチと耳障りな音が印象的だった。
しかし、「MacBook Pro (Late 2016)」では、バタフライ構造が見直されて改良。キーストロークがより深くなり、かなりタイプをしやすくなった。
Macで文章を書くことが多い僕としても、文字の打ちやすさはとても重要。キーストロークは「深過ぎず、浅過ぎず」が好きな僕にとっては、とても心地いいキーボードの打感が実現されていた。
だが、残念なのはキーボードのタイプ音。バタフライ構造であるがゆえの問題かもしれないのだが、どうにも「ベチベチ」という音が耳に障る。
少し騒がしい場所でタイプする分にはそこまで気にはならないのだが、静かなカフェや自室でバチバチとタイプするときに、少しうるささを感じることも。
さすがに1ヶ月も使っていると、僕の耳も完全に慣れてしまったようで全く気にならなくなったが、初めて同端末のキーボードを聞いた人からは、キーボードのタイプ音に少しばかり不快感を覚えることもあるかもしれない。
今後のスタンダードは「USB-A」ポートではなく「USB-C」ポート
「MacBook Pro (Late 2016)」を購入、もしくは購入検討している人の中には、「USB-C」ポートへの以降について不満を漏らす人が多い。
今までは、「USB-A」ポートの他に「SDカードスロット」や「MagSafe」などの各種ポートが用意されていたので、周辺機器を接続するのが簡単だった。
だが、「MacBook Pro (Late 2016)」に搭載されたポートは全て「USB-C」ポート(イヤフォンジャック以外)のみに。そうなると、コネクタの形状が合わないこともあり、従来モデルは接続不可。どうにかして接続するには、別途アダプタ等の購入が必要になるため、端末の購入とは別に追加費用がかかってしまう。
しかし、僕は声を大にして言いたい。正直、「MacBook Pro」を購入したなら、将来的には困ることはないと思う。なぜなら今後は「USB-C」ポートがスタンダードになる可能性が大きいから。発売から1ヶ月ほど経った同端末だが、すでに各メーカーからUSB-Cポートに対応した製品が続々と登場してきつつある。
仮に、今持っている製品とコネクタが合わなくても、将来的に出てくる商品は「USB-Cポート」が搭載されている可能性が高く、むしろ今は買い替えの時期に来ていると僕は思っている。
最近では、スマホでも「USB-C」ポートを搭載している端末が出てきているので、いっそのこと、「USB-C」ポートへの切り替えを進めてみてもいいのではないだろうか。
ちなみに、Appleは2017年3月31日まで各種USB-Cアクセサリーを大幅値下げして販売している。もし、「MacBook Pro (Late 2016)」を購入するようだったら、各種ケーブルと検討してみてほしい。
新モデルを購入するなら、新色「スペースグレイ」モデルがオススメ
今回、僕が購入した13インチ型「MacBook Pro (Late 2016)」は、同シリーズ初の「スペースグレイ」モデル。
「スペースグレイ」というカラー自体は、すでに12インチ型「MacBook」で採用されているため、特に真新しいものではないのだが、やはり「MacBook Pro」で採用されると印象は一変。
今までのスタイリッシュなデザインから、さらにインテリジェントなクール系デザインに。落ち着いたカラーリングのおかげで、カフェなどで使うとユーザーの知性を高く見せること間違いなし!
もちろん、今まで通りの「シルバー」モデルもあるので、昔ながらのデザインが好きな人はそちらを選択してもらいたいのだが、個人的には新色の「スペースグレイ」をお勧めする。
「macOS Sierra 10.12.2」でGPUのバグは修正された模様
今年の秋にリリースされた「macOS Sierra」は、「MacBook Pro (Late 2016)」と相性はバッチリ!…と思いきや、意外とバグが多いことが発売後に判明している。
特に、一番重大な不具合は同端末で高負荷をかけた時に、グラフィックの表示がバグる不具合が多数報告されていた。そのほかにも、僕の方で確認できたのは文字のコピー&ペースト時にエラー音が鳴りまくる不具合や、タイムマシンに関する問題など多数。
だが、これらのバグの多くは先日リリースされた「macOS Sierra 10.12.2」で大方が解消された。まだ、一部ではバグが継続しているものもあるが、これらは今後のアップデートで解消されていくものとみられる。
ほかにも、トラックパッドの拡大や画面がより明るくなっていたりと様々なアップデートが実施されているが、総合的に見るとユーザー思いの完成度の高い端末に仕上がっていると僕は思う。
もちろん、来年や再来年には新しい端末が登場する可能性はあるが、それらを待つことなく「MacBook Pro (Late 2016)」を買うのはアリだと思う。
ただし、前述した通り「Touch Bar」のためだけに買うのだけはやめよう。出来れば総合的に考えて、自分にとって有用なのか真剣に吟味したほうがいだろう。
13インチモデルと15インチモデル、どちらを買うべきなのか
「MacBook Pro (Late 2016)」には、13インチモデルと15インチモデルの2種類が存在する。大きさで言えば当然15インチモデルが大きいので、持ち運ぶことを想定するならば13インチモデルがオススメ。
13インチモデルの性能でも大抵のことができるので、3Dゲームなどの大きな負荷がかかることをしないようだったら13インチモデルでも十分だろう。
ただし、やはりプロ向けの端末であるならば、スペックは高いに越したことはない、そう考える人もいるだろう。そんな方は15インチモデルの購入を。
15インチモデルに関しては、独立型のGPUを搭載している関係で、高解像度3Dグラフィック描写も可能。また、外部ディスプレイに接続した時に、動作がもたつくこともないので、マルチティスプレイでの運用を考えている人は15インチモデルが良いかもしれない。
結論はつまりこうだ。持ち運びやサブ機として使用することを想定している人は13インチを、メイン機としてハイスペックを追求したい方は15インチを選ぶべき。
僕の場合は、主に家での作業は「iMac 4K Retinaディスプレイモデル」が行い、外での作業や疲れて寝室で作業するときなどに関しては「MacBook Pro (Late 2016)」が代行する。そのため、ポータブル性を重視して13インチモデルを選択した。
個人的には13インチモデルを選んだのは大正解で、記事冒頭で書いた通り、とても満足している。
このレビューを見たあなたにもきっとピッタリのモデルがあるはず。ぜひ、自分にあった「MacBook Pro」を選んでみてほしい。
ちなみに、Apple公式サイトで注文する場合は、端末のカスタマイズが可能。僕が注文した「MacBook Pro (Late 2016)」は、CPUは「3.1GHzデュアルコアIntel Core i5プロセッサ(Turbo Boost使用時最大3.5GHz)」、RAMは16GB、512GB SSDストレージ、そしてグラフィックチップは「Intel Iris Graphics 550」を搭載したモデル。
13インチモデルの価格は178,800円〜、そして15インチモデルは238,800円〜(いずれも税別/Touch Bar搭載モデル)。詳細は以下のリンクからどうぞ!
▼ Apple公式サイトでMacBook製品をチェック
・MacBook Air
・MacBook Pro
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・Magic Keyboard
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