先月、「iPhone 7」シリーズに使用しているモデムの性能がQualcomm製かIntel製かで異なるということが判明していたが、この話に続報が登場だ。
AppleInsiderによると、Appleは高性能なQualcomm製モデムを、あえて性能の低いIntel製モデムに近づけるように性能を制限している可能性があるという。
あえてQualcomm製モデムの性能を抑えることで、Intel製の性能に近づけている?
先月の情報では、「iPhone 7」シリーズのモデムはQualcomm製とIntel製の2種類があるが、このうちのIntel製モデムの性能が劣っていることが明らかになっていた。
日本で販売されている「iPhone 7」シリーズのモデムは全てQualcomm製に統一されているため、そこまで大きな騒動にはなっていないのだが、アメリカでは大手通信キャリアの「AT&T」と「T-Mobile」で販売されている端末がIntel製を使用しているため、これらの端末を購入したユーザーから不満の声が上がっているとのことだった。
今回、それに加えて新しい情報が明らかになった。実は、Appleは両社のモデムの性能を近づけるため、あえて性能の高いQualcomm製モデムの性能を制限している可能性がある。
一体これはどういうことなのか。両社のモデムの1秒あたりの速度は、Qualcomm製は600Mb、Intel製は450Mbとかなりの差があるため、本来は通信速度の差が生じるはずなのだが、Twin Primeが行なった調査ではそこまで大きな差が見られなかったことが判明している。
また、Samsungの「Galaxy S7」も「iPhone 7」シリーズと同じQualcomm製モデムが搭載されているが、通信速度は2倍近くの差があるとのこと。
これらの情報から、AppleがあえてQualcomm製モデムに制限を加えているのではないかという結論に至ったようだ。
AppleがなぜQualcomm製とIntel製の2種類のモデムを採用したのかは不明だが、おそらく1社だけで供給を行うリスクを回避するための策である可能性が一番大きいだろう。
また、Qualcomm製モデムの制限を行なっている理由に関しても、Intel製に近づけるという理由ではなく、消費電力を抑えるためという可能性もあり、Appleがその事実を公表しない以上、詳細は不明だ。