「iPhone 7」の内部には、これまでのiPhoneに搭載されていなかった新しい部品が多数採用され、様々な新機能が搭載されている。
例えば、Suica機能が使える「FeliCa対応チップ」などがそれに該当するが、実はこの他にも、まだ役割が判明していない謎のチップが搭載されていることが明らかになった。
謎のチップはプログラムを書き換え可能で、将来的にはVR機能などに活用か?
Forbes Japanによると、「iPhone 7」の内部にはラティスセミコンダクター社製のFPGA(field-programmable gate array)と呼ばれるチップが搭載されていることが判明。このチップは、iPhoneに搭載された後でもプログラムを書き換えることができる集積回路のチップであるとのこと。
製造コストが増えるため、同チップはこれまで搭載された携帯電話は少なく、「iPhone」シリーズでも初の採用となるとのことだが、一体何の機能に使われているのかは分からない上に、そもそも現段階で使われているのかどうかも不明とのこと。
ただ、Appleが意味もなく同チップを搭載しているわけではないだろう。では一体何のために?
Forbes Japanによれば、FPGAはどちらかと言えば機械学習などAIの分野で使われることが多いとのこと。加えて、健康モニタリング機能用の機械学習アルゴリズム処理や、VRやAR機能の画像処理に使う可能性があるとも伝えている。
世界的にAIへの注目度は高まっている。最近では、GoogleがAI(人工知能)分野に力を注いでおり、先日の新製品発表イベントでも多数の人工知能を用いたアシスタント機能を発表したことは記憶に新しい。
それらに対抗する形で、Appleも機械学習アルゴリズムなどに利用できる同チップを利用して、Googleに負けず劣らず、AI分野へ進出していくのだろうか。
また、現在は人気アプリ「ポケモンGO」や、先日発売された「PlayStation VR」のおかげで、世界的に「VR(仮想現実)」や「AR(拡張現実)」への興味が広まっている。
噂では、Appleも「Apple VR」というVRヘッドセットを開発しているのではないかという情報もある。
AppleのCEOティム・クック氏も以前「VR技術はニッチなものとは思わない。実にクールだし、興味深いアプリもある」と発言している通り、AppleはVRについて興味がないわけではないようだ。
一部報道では、Appleは社内に数百人規模のVR研究チームを設置したという話も。
となると、将来的にAppleがVR関連の製品を発表する可能性も無きにしも非ず。もしかすると今回のチップはVR用にとっておいた秘密のチップなのかもしれない。
具体的に何に使われるのかはまだ分からないが、Appleが何かを企んでいるのは事実。その可能性の一部が、すでに発売になっている「iPhone 7」に隠されていることが今回明らかになったのだ。