[ image via Isriya Paireepairit ]
先日から、爆発・発火問題で話題になっているSamsungの「Galaxy Note 7」。
すでに同端末は生産・販売が終了しており、ユーザーは即座に電源を切り、Samsungに端末を返却することが求められている状況だが、これら一連の問題は多くのSamsungユーザーを失うことになってしまったようだ。
KGI SecuritiesのMing-Chi Kuo氏によると、今回の「Galaxy Note 7」の一件のおかげで500~700万人のユーザーが、SamsungのライバルであるAppleの「iPhone」に流れてしまうことが予測されているとのこと。
同氏曰く、この500~700万人のユーザーの多くは「Galaxy Note 7」とほぼ同じサイズ感の「iPhone 7 Plus」を選んだようで、現在も続く品不足の原因の一つとなっている模様。
[ image via Bloomberg ]
もともと「iPhone 7 Plus」を心待ちにしていたユーザーに、「Galaxy Note 7」から流れてきたユーザーが加わったことで、Appleが想定していた以上の注文が入ってしまっている状態だったそうだ。
ちなみに、「Galaxy Note 7」を購入したユーザーが、次に「iPhone 7」を購入した理由は以下の4つの理由に分けられるとのこと。
- もうSamsungブランドを信用することができない
- もともとiOSユーザーだった
- デュアルレンズカメラ機能に興味があった
- 携帯キャリアの「iPhone 7/7 Plus」に対する端末購入補助が魅力的だった
Kuo氏のレポートによると、「Galaxy Note 7」のユーザーはApple以外の端末にも流れているようで、「iPhone 7/ 7 Plus」以外にはHuaweiの「Mate 9」などが挙げられている。
もし今回の爆発問題が起こっていなかったら、Samsungは2016年に約1,200~1,400万台の販売に成功していたとのこと。今回の件は端末の販売に失敗しただけでなく、大事な顧客をライバルに取られてしまったこととなり、Samsungからすればかなりの大痛手だったことは間違いない。
今回の問題によるSamsungのブランドイメージの悪化は不可避であるとのことだが、次期端末で同じ問題が起きなければ、これ以上ユーザーが離れることはないそうだ。
これ以上、ブランドイメージを悪化させないためにも原因を完全に究明し、次期端末でリコールが発生しないようにする必要がある。一度失った信頼を取り返すのは簡単なことではなく、おそらく一筋縄ではいかないだろう。
[ via 9to5Mac ]