先月16日に発売された「iPhone 7」シリーズは、過去のiPhoneシリーズの中でも最長のバッテリー性能を誇る。
昨年発売の「iPhone 6s / 6s Plus」に比べても「iPhone 7」は2時間、「iPhone 7 Plus」に至っては3時間もバッテリー駆動時間が伸びており、一般ユーザーもそれを体感している人が多い。
しかし、バッテリー駆動時間が向上したのは間違いないのだが、それでも他のスマホメーカーの端末に比べたら、「iPhone 7」シリーズのバッテリーライフは必ずしも優秀だとは言えないようだ。
各社のフラグシップモデルの中ではバッテリーライフが最弱?バッテリー容量の違いに注目
イギリス消費者協会「Which?」の調査によると、「iPhone 7」のバッテリーライフはHTCやSamsungなどのフラグシップモデルと比べても最弱の性能であることが判明している。
Which?は、今回の「iPhone 7」の発売を受けて、様々な端末のバッテリー性能をテスト。「iPhone 7」の他には、同じハイエンド端末の「Samsung Galaxy S7」や「HTC 10」、「LG G5」をテストしており、それぞれの端末のバッテリーライフを比較した。
テストは公平を期すために、画面の明るさは全て同じ明るさに。そして、安定した3G回線を使用し、通話時とデータ通信時の両方でバッテリー性能を計測した。すると結果は以下の通りに。
3Gでのデータ通信時に関しては「iPhone 7」が最下位ながらもそこまで大きな差はなく、「HTC10」がダントツという結果だった。
だが3Gでの通話時となると差は歴然。通信時と同様、「iPhone 7」が最弱だっただけでなく、最大のライバルの「Samsung Galaxy S7」にダブルスコアをつけられてしまうという情けない結果に。
「iPhone 7」はバッテリー性能面だけで考えると、これら端末と比べて劣っているのだろうか。
ただ、今回のテストは同じ条件でテストされたとは言え、若干フェアではない。というのも、内蔵されているバッテリー容量やディスプレイのサイズがそれぞれの端末で異なるからだ。
それぞれのバッテリー容量/ディスプレイサイズは以下の表の通りで、今回のテストで使用された端末の中でも「iPhone 7」のバッテリー容量、ディスプレイサイズは最小となっているのが分かるだろう。
端末名 | バッテリー容量 | ディスプレイサイズ |
---|---|---|
HTC 10 | 3,000mAh | 5.2インチ |
LG G5 | 2,800mAh | 5.3インチ |
Samsung Galaxy S7 | 3,000mAh | 5.1インチ |
iPhone 7 | 1,960mAh | 4.7インチ |
バッテリー容量が大きければ、それだけ駆動時間が長くなるのは当然。そういう意味では、バッテリー容量が小さいにもかかわらず、データ通信時の駆動時間が長かったという点に関してはむしろ良い結果だったのではないだろうか。
とは言え、やはり通話時間などに関しては他の端末に比べると駆動時間が劣るのは事実なので、もしもより長いバッテリーライフを求める人はバッテリー容量の大きい5.5インチモデル「iPhone 7 Plus」を買うなり、今回紹介した端末を購入してみてはどうだろうか。
[ via Business Insider ]