「Safari」や「Chrome」など複数のウェブブラウザで、ブロックされることが確定的な「Flash」コンテンツだが、その流れはいよいよ「Firefox」にも及ぶようだ。
「Firefox」を開発するMozillaは、8月以降から一部のFlashコンテンツをブロックすることを発表した。
Flashコンテンツの排除で「クラッシュ率の減少」という目に見える効果が
今回、Mozillaは発表した「Flash」コンテンツの排除は今に始まった流れではない。以前からもAppleなどのIT企業は「Flash」の脆弱性や安定性を指摘しており、実際に同コンテンツはブラウザのクラッシュの温床となっていた。
今年の秋にリリース予定のMacの新OS「macOS Sierra」の「Safari」や、Googleのブラウザ「Google Chrome」はすでに「Flash」プラグインのサポートを終了、今秋からは標準で「Flash」コンテンツの表示をブロックすることを発表している。
今回Mozillaも同コンテンツをブロックすることで、その流れは加速する。同社が開発する「Firefox」に関しては、今後段階的に「Flash」コンテンツを排除する方針だ。
まずは今後リリースされる「Firefox 48」において、ユーザーの必須ではない「Flash」コンテンツを排除、2016年にはブロックするコンテンツを拡張するとともに、そのリストを公開するという。そして、2017年にはユーザーが許可しない限り、Flashプラグインが有効にならないようになるとのことだ。
「Flash」がデフォルトで機能しなくなることにはユーザーにとってはメリットが大きい。まずはブラウザのクラッシュが少なくなる可能性が高い。今まで多数のプラグインをWEB APIに置き換えてきたFirefoxは、プラグインのクラッシュ率を大きく引き下げることに成功しているという。
ちなみに、「Flash」が使えないと困るサービスはいくらかある。代表的なのは「ニコニコ動画」などの動画配信サービスだが、この流れが本格化している以上、新しいプレイヤーを提供するしかなくなるだろう。
「Flash」廃止の流れが加速度的に進んでしまっている以上、今後対応しなくてはいけないサービスが相応に多くなりそうだ。「Flash」から他コンテンツへの置き換えは一筋縄ではいかないとは思うが、ユーザーエクスペリエンスの向上のために、ぜひ次世代コンテンツへの置き換えを!
[ via Gigazine ]