Appleは現在、2種類の有料音楽サービスを提供している。一つは月額課金で利用できる「Apple Music」で、無数の音楽をストリーミング配信により聴き放題になるというサービスだ。こちらは昨年からAppleが大々的に宣伝しているため、現在では1500万人以上が加入する大規模なサービスに成長している。
そして、もう一つのサービスは「iTunes Match」。同サービスについては、もしかすると聞いたことがないという人もいるかもしれないが、ユーザー自身がiTunesに保存した楽曲を、インターネットを通じてiCloud上に保存し、それをiPhoneやiPadなど複数端末で再生できるようになるというサービスだ。「Apple Music」ほど利用している人は少ないが、持っている曲が多い人ほど便利なサービスとなっている。
これら2つのサービスは必要な人にとっては大事なサービスで、一部では統合を望む声も挙がっていたが、もしかすると今後は「Apple Music」の有料会員になれば「iTunes Match」を自由に使えるようになるかもしれない。
The Loopによると、Appleは「Apple Music」ユーザーに「iTunes Match」を解放し、追加料金なしで利用できるようにする方針であることが判明した。
「Apple Music」に契約すれば、「iTunes Match」が自由に使えるようになる?
「iTunes Match」は、自分のiTunes内に保存した曲であればどの端末からでもiCloud経由で音楽を聴くことができるサービスだ。それに対して何万曲という大量の音楽データを聴き放題になる「Apple Music」があれば、使い方によっては「iTunes Match」を全て補えてしまうもので、わざわざ同サービスを利用する必要はない。
もし、Appleが「iTunes Match」を「Apple Music」ユーザーに提供すれば、おそらく多くのユーザーが同機能を使うようになるだろう。おそらく今回の変更で一番恩恵を受けるのは、今まで「Apple Music」と「iTunes Match」の両方を契約していたユーザーだと思われる。
The Loopによると、「Apple Music」ユーザーが「iTunes Match」を利用できるようになるのは間も無く(Soon)で、日本時間では明日から順次サービス提供が開始されるという。
ちなみに「iTunes Match」が存続するかは今回の報道では不明。唯一、「iTunes Match」の良い点は値段が安いということで、年間11,760円もかかる「Apple Music」を契約するより、音楽を自前で用意する代わりに年間3,980円で利用できる「iTunes Match」はお得になるケースもある。
「Apple Music」も万能ではなく、特に日本の楽曲などに関しては取り扱っていない曲もまだまだ多い。それでも、もし本当に「iTunes Match」が解放されるなら、使い方によっては年間の費用を削減することも可能になる。
現在、「Apple Music」を利用するユーザーにとっても今回の話は悪い話ではない。突然の話で少し面食らった感もあるが、今後の情報に期待しよう!
[ via CNET ]