世界で大人気のスマホゲー「ポケモンGO」。アメリカなどでリリースされてから、日本を含むあちこちのメディアでは「ポケモンGO」についての話題だらけで、一種の社会現象になってしまった。
「ポケモンGO」がまだリリースされていない日本でも、かなり多くのユーザーがそのサービス開始を期待しており、リリースが遅れていることに苛立つユーザーも出ているほど(実はこれを書いている僕もサービス開始を今か今かと待ち望んでいる)。
それほどまでに「ポケモンGO」は影響力の大きいゲームとなってしまっているわけだが、オンラインアンケート調査会社のSurveyMonkeyによると、「ポケモンGO」はユーザー数が多いだけでなく、ユーザーの「再帰率」と「1ユーザーに対する売上」も他のサービスを圧倒していることが判明した。
「ポケモンGO」は驚異的な定着率 売上も他業界の倍
SurveyMonkeyが公開したデータによると、「ポケモンGO」は単にユーザー数が多いだけでなく、収益化能力、再帰率の高さが他サービスと比べて、倍近い数字を叩き出していることが明らかになった。
まずは再帰率について。再帰率とは初めてアプリをプレイしたユーザーが翌日もそのアプリを開くかどうかを数値化したもの。
以前にも一般的なゲームアプリの再帰率がどうなっているかをお伝えしたが、業界平均はおよそ25~40%。つまり、10人いても6~7人は一度アプリを閉じてしまったら、二度とそのアプリを開くことはない。
それでは、いま話題の「ポケモンGO」はどうだろうか。
上記のグラフを見ていただければ分かる通り、「ポケモンGO」の再帰率はなんと70%以上。つまり初めてプレイしたユーザーが10人いたら、そのうちの7人が翌日もアプリを開くことになる。
その後の定着率を見ても、徐々にユーザー数は減っているものの、それでも減少率は低く、ユーザーがいかに「ポケモンGO」のサービスに定着しているかが見てとれる。
同社の調査によると、リリースされた初日に「ポケモンGO」をダウンロード、初プレイしたユーザーはアメリカ国内だけで約2,600万人。すでに何日も経過しているので、プレイを辞めてしまったユーザーも多いかもしれないが、それでもこの定着率は驚異的。
そして次に、収益化力。こちらは「ポケモンGO」というサービスがいかに収益を生んでいるか、というものになるのだが、こちらも驚異的な数字が出てしまっている。グラフを見れば一目瞭然だ。
カジュアルゲームアプリの業界は平均で約0.1ドル(ユーザー1人当たり)稼いでいるのに対し、「ポケモンGO」は0.25ドル。こちらも倍以上の成績。
世界中で人気の「キャンディークラッシュ」よりも稼ぎが多いということから、その凄さがお分かりいただけるだろう。
「ポケモンGO」の収益化方法は特に明かされているわけではないが、ユーザーによる課金だけでなく、ポケモンジムやポケモンストップなどの特定のスポットを企業や店舗に有償提供するなど様々な面から収益化を図っている。
「ポケモンGO」が膨大な顧客基盤を持ち続ける限り、収益性の高いサービスとして維持し続ける可能性もある。
これらの調査から言えることは、ユーザーはすでに「ポケモンGO」を試遊しているのではなく、すでにのめり込んでいる状況で、これからも多くのユーザーに遊ばれ続ける可能性が極めて高い。
そして、現在も400万~500万人が新規でダウンロードしていることから、ますますユーザー数は増えていくだろう。
おそらくこの様子を見ると、日本でサービスが開始されても同様の現象が起こる。そう考えると、「ポケモンGO」はマーケティングプラットフォームとしても非常に魅力的な存在だ。自身の会社や店舗で何かしらのマーケティングを考えている人は、サービス開始と同時にアクションを起こしてみてもいいかもしれない。
[ via TechCrunch ]