現地時間9月10日、いよいよ新型iPhoneが発表されるが、発表直前にしてプロセッサに関する新たな情報が登場している。
MacRumorsがTwitterユーザーのLonghorn氏(@never_released)から入手した情報によると、「iOS 13」 の内部ビルドから、新型iPhoneに搭載される 「A13」 チップには 「Rose」 というコードネームがつけられた 「R1」 コプロセッサが搭載されることが判明した。
A13チップに 「R1」 コプロセッサが搭載
iOS 13の内部ビルドから発見された記述から、「R1」 コプロセッサはiPhoneの位置情報の取得に関する処理をメインのA13チップから独立して行う、いわば現行のiPhoneに搭載されている 「M」 シリーズのモーションコプロセッサのような処理をしているという。
現行のモーションコプロセッサはコンパスやジャイロスコープ、加速度計、気圧計、マイクからのデータを統合しているが、「R1」 コプロセッサはデバイスの位置をより正確に把握するため、モーションコプロセッサに比べると多くのセンサーからデータを統合しているという。具体的には慣性計測ユニット(IMU)、Bluetooth 5.1、ウルトラワイドバンド(UWB)、カメラ(モーションキャプチャとオプティカルトラッキングを含む)など。
これらのセンサーから入手した情報を組み合わせて割り出した位置情報は、Appleが発表すると噂の紛失防止タグ 「Apple Tag」 の場所を特定するのにも役立つものとみられている。
Apple Tag (仮称) は財布など紛失したくないものにつけることで、iPhoneなどApple製品から居場所を突き止められる便利なアイテム。「Find My (探す)」 アプリで利用する仕様で、ユーザーが離れると通知を送信したり、紛失モードになった際には近くのiPhoneユーザーに所有者の連絡先を通知するなど様々な機能が搭載される可能性が指摘されている。また、ウルトラワイドバンド(UWB) に対応するため5〜20センチの精度で紛失防止タグの位置を把握できる可能性がある。
ちなみに 「R1」 コプロセッサが入手した各種センサーのデータは、ARKitの 「People Occlusion」 機能を支援する役割も担っているようだ。
ARKit 3で導入された新機能。ARコンテンツを人の前後に自然に表示し、より臨場感あふれるAR体験が可能になった。
Appleのスペシャルイベントは現地時間9月10日(火)午前10時から、日本時間では2019年9月11日午前2時から開催される予定。当サイトではイベントで発表された内容を速報でお伝えする。Appleの新サービス・新製品が気になる方はぜひ当サイトの更新をチェックしていただきたい。当サイトの公式Twitterアカウントはこちらから。
関連記事
・Appleの紛失防止タグがまもなく発表?iOS 13ベータから新しい情報が発見。ボタン電池の交換式になることが判明
・Appleの紛失防止タグの位置精度は十数センチレベル?iPhone 11からUWBをサポートという情報