NVIDIAのProject G‑Assist、6GB RTX対応でより軽量に。新AIモデルとプラグインハブも導入

NVIDIAは、ドイツ・ケルンで開催される「gamescom 2025」にあわせて、実験的AIアシスタント「Project G‑Assist」の大規模アップデートを発表した。

G‑AssistはRTX搭載PC上で動作し、音声やテキストでGPUや周辺機器の設定を最適化できるオンデバイスAIだ。今回のアップデートで導入された新しいAIモデルは従来より40%少ないVRAMで動作し、ツール呼び出し精度も向上。これにより、6GB以上のVRAMを搭載するすべてのRTX GPUでG‑Assistが利用可能になり、ノートPCもサポート対象に含まれる。

ユーザーは、最新のGame Ready Driver(8月19日公開)をインストールし、NVIDIAアプリからG‑Assistアップデートを適用後、Alt+Gでアシスタントを起動できる。9月のアップデートでは、ノートPC向けにBatteryBoostやBattery OPSなどの専用コマンドもサポートされる予定だ。

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G‑Assist Plug-In HubとRTX Remixで広がるクリエイティブ

NVIDIAはmod.ioと協力し、G‑Assistプラグインの発見と導入を簡単に行える「G‑Assist Plug-In Hub」を導入する。コミュニティや開発者が作成したプラグインを自然言語で検索・導入できるようになる。

G‑Assist自体の基本機能も拡張されている。ユーザーは、GPUや周辺機器の設定調整、ゲームパフォーマンスの診断、フレームレートや遅延、温度の可視化などを簡単に実行できる。9月のアップデートでは、ノートPC向けにBatteryBoostやBattery OPSの操作もサポートされる予定だ。

NVIDIAは同時に、RTX Remixモッディングプラットフォーム向けにパストレーシング対応の新しいパーティクルシステムを発表。動的な影やリアルな反射を備えた物理シミュレーションで、古典ゲームのグラフィックを現代水準に引き上げる。

RTX Remixはすでに350以上のプロジェクトが進行中で、Half-Life 2やPortal 2、Deus Exなどのモッドが100本以上公開され、総ダウンロード数は200万を超える。GamescomではRTX Remix Mod Contestの受賞作品も発表され、Painkiller RTX Remixが複数部門で最優秀に選ばれた。

コミュニティ開発のプラグインも注目だ。Omniplayはゲーム中にオンラインウィキを参照したりノートを取ったりできる機能を提供し、Launchpadはアプリのグループ管理を簡易化。さらに、Flux NIM MicroserviceはG‑Assist上でAI画像生成を可能にする。これらはJSONやPythonスクリプトをベースに、自然言語でのプラグイン開発もサポートされる。

RTX Remixモッディングプラットフォームでは、古典PCゲームのグラフィックを最新技術で刷新可能。9月には新たにパストレーシング対応のパーティクルシステムが導入され、動的影やリアルな反射、物理シミュレーションを伴うエフェクトを作れるようになる。対応ゲームは165タイトル以上に拡大予定だ。

「gamescom 2025」ではRTX Remix Mod Contestの受賞作品も発表された。複数部門で「Painkiller RTX Remix」が最優秀賞を獲得し、ランナーアップには「Vampire: The Masquerade – Bloodlines – RTX Remaster」や「I-Ninja Remixed」が選ばれた。

また、コミュニティ投票で「Call of Duty 2 RTX Remix of Carentan」が勝利した。これらのモッドはModDBからダウンロード可能で、RTX Remixコミュニティは現在350以上のプロジェクト、100本以上の公開モッドを抱え、総ダウンロード数は200万件を超える。

NVIDIAはRTX AI GarageブログやDiscord、SNSを通じて、AIマイクロサービスやAIブループリント、G‑Assistプラグイン開発の情報を提供しており、RTX搭載PCやワークステーションで、より多彩なクリエイティブ体験を実現するための環境が整いつつある。

(画像提供:NVIDIA)

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