NTTドコモは、新料金プランの「カケホーダイ&パケあえる」のデータプランに、低容量プランの「シェアパック5」を追加することを発表した。ようやくこれで、総務省が求めていた携帯大手3社の割安料金プランが出揃う形となった。
「シェアパック5」は「カケホーダイライトプラン」との組み合わせで割安料金に
今回新たに新設される「シェアパック5」は家族で分け合えるデータプランで、月額6,500円で月間データ量5GBを分け合うことができる。この「シェアパック5」は「カケホーダイライトプラン」と組み合わせることが可能で、小容量データ通信を必要としているユーザーは割安にデータ通信を行うことができる。
また、現在「カケホーダイライトプラン」と組み合わせることができない「シェアパック10」についても、今後は組み合わせが可能となる模様だ。利用料金は以下の通り(赤字が新設された箇所)。
ちなみにドコモは長年継続利用しているユーザーに対して「ずっとドコモ割」を提供している。継続利用している年数に応じて、パケットパック料金から割引される制度なのだが、「シェアパック5」についても「ずっとドコモ割」の対象としている。ドコモを10年以上利用している場合は600円、15年以上利用している場合は800円が毎月割り引かれることになるので、契約年数によっては料金をかなり安く抑えることができるはずだ。
具体例
ドコモがHPで公開している具体例を紹介しよう。「カケホーダイライトプラン」と「シェアパック5」を3人家族で利用した場合の利用イメージは以下の通りになるそうだ。
この例の場合だと、1人あたりの月額料金は4,500円で、ドコモを15年以上利用している場合は「ずっとドコモ割」の800円の割引が入り、1人あたりの月額料金は4,233円となる。
また、今回から法人向けにも同様に「ビジネスシェアパック5」が追加され、「カケホーダイライトプラン」との運用が可能となるほか、2016年4月の利用料金(5月の請求分)から1GBあたり1,000円でデータ容量を追加できる「1GB追加オプション」「スピードモード」にdポイントの充当が可能になるとの発表も同時に行われた。
総務省が提示する「月額5,000円以下のプランの新設」の条件はクリアできたのか
総務省が携帯大手3社に求めていた「月額5,000円以下のプランの新設」については、KDDIやソフトバンクは個人向けのデータ容量が1GBの低容量プランを導入する方針を示しているが、ドコモは個人向けのプランは導入せず、家族向けプランの低容量プランである「シェアパック5」を導入することでこの条件を満たすことを決定したようだ。
先ほどの3人家族の例だと確かに「月額5,000円以下」の条件を満たすが、僕が計算したところ、2人家族の場合は合計額が11,000円となり、1人あたり5,500円になってしまう。ドコモを15年以上利用している場合は「ずっとドコモ割」の800円の割引が適用となるので、なんとか5,000円以下にはできるものの、15年以上ドコモを利用しているユーザーがどれほどいるだろうか。
auやSoftbankは総務省の要求通り、誰でも5,000円以下で利用出来るプランを新設しているのに対し、ドコモはこの要求を完全にクリアしたと言えない気がする。この「シェアパック」の料金プランは場合によってはかなり安く利用出来る可能性があり魅力的かもしれないが、反面、他キャリアに比べると個人ユーザーをないがしろにしているように感じるのは僕だけだろうか。
[ via NTTドコモ ]