
Mojang Studiosが開発する『Minecraft Dungeons II(マインクラフト ダンジョンズ2)』が、9月29日にXBOX Series X|S、Windows PC、Steam、PlayStation 5、Nintendo Switch 2向けに発売される。
前作『Minecraft Dungeons』は、『Minecraft』の世界を舞台に、敵を倒しながら装備を集め、キャラクターを強化していく「アクションハクスラ(アクション+ハック&スラッシュ)」として人気を集めた。今回の続編では、その基本的な楽しさを引き継ぎながら、フィールドの作りやキャラクターの育成、戦闘、マルチプレイまで幅広く手が加えられている。
なかでも大きな変化となるのが、プレイヤー自身が広い世界を歩き回って冒険するスタイルへの変更だ。そして、その舞台として用意されたのが、『Minecraft』では約15年ぶりとなる新たな次元「シフト(The Sift)」だ。

先日開催された「東京ゲームショウ2026」に合わせて、『Minecraft Dungeons II』のゲームディレクターを務めるMojang Studiosのモンス・オルソン(Måns Olson)氏と、プロダクションディレクターのネイサン・ローズ(Nathan Rose)氏が来日。両名から『Minecraft Dungeons II』がどのような考えで作られたのか、前作から何が変わったのかについて詳しく話を聞くことができた。
また、インタビューに合わせて本作を試遊することができ、新要素や新エリア「シフト」も体験してくることができたので、本稿で紹介したい。
『Minecraft Dungeons』の続編から、『Minecraft』の世界を広げる作品へ

『Minecraft Dungeons II』についてまず知っておきたいのが、その開発方針だ。
前作は、ミッションを選んでステージを攻略し、入手した装備でキャラクターを強化して、さらに次のミッションへ挑むというゲームプレイが中心だった。『Minecraft』の世界観をベースにしながらも、遊び方はシンプルで、ミッションを1つずつクリアして先へ進むアクションハクスラに仕上げられていた。
『Minecraft』を知らない人でも遊びやすい作品だった一方で、発売後には開発チームの中から新しいアイデアが次々と生まれ、プレイヤーからも多くの要望が寄せられた。
それらを既存作品のアップデートとして積み重ねていくよりも、ひとつの新しい作品として作り直したほうがいい。そうした考えから、続編の開発が始まったという。
開発陣は前作を、『Minecraft』という世界をひとつのゲームジャンルに落とし込んだ作品と位置づけている。そして今回は、そこからさらに踏み込み、『Minecraft』そのものの世界を広げることを目指した。
その考え方を最もよく表しているのが、新要素の「シフト」だ。
シフトは、『Minecraft』の世界に約15年ぶりに登場する新しい次元となる。ネザーやエンドのような過酷な異世界とは雰囲気が大きく異なり、豊かな自然と生命力にあふれた、有機的な世界として描かれている。
開発では、『Minecraft』の既存要素だけでなく、スタジオジブリの映画『風の谷のナウシカ』に描かれた自然の景観や、菌類、スライムモールド(粘菌)などからも着想を得たという。

静かで生命力にあふれた景色が広がる一方、シフトには危険も待ち受けている。
物語では、オーバーワールドに平和が訪れたあと、邪悪な村人(イリジャー)たちの「最高協議会」が次元の狭間に生じた裂け目「リフト」を通ってシフトへ侵入する。彼らはシフトに存在する大量のソウルを利用し、堕落した獣の軍隊を率いて各地へ進攻していく。
プレイヤーは襲撃されたイカ海岸から村人たちを救出し、新たな拠点「ブレイブ・ヘブン」へと導く。本作では、そこを拠点にシフトを探索しながら、クエストや戦闘を進めていくことになる。
手作りの世界と自動生成ダンジョンを組み合わせた探索

新次元「シフト」の大きな変化は、そのフィールド構造にもある。
本作では、開発チームが作り込んだ広大なエリアを自由に歩き回り、サイドクエストや隠し部屋、秘密の通路、戦利品を探すことができる。
一方、フィールドに存在する「リフト」からは、自動生成されるダンジョンへ移動できる。手作りされた世界をじっくり探索する遊びと、入るたびに展開が変わるダンジョン攻略の両方が楽しめる。
つまり、ストーリーに沿って用意された世界を歩きながら寄り道を楽しむこともできれば、リフトからランダム生成ダンジョンに入り、戦闘と戦利品集めに集中することもできるということだ。
フィールドには未知の生き物や植物なども存在し、シフトならではの環境が作られている。なかには触れるとダメージを受ける「イカ(アイカ)」と呼ばれる液体のような環境リスクもあり、敵との戦闘以外にも注意が必要になる。

移動の自由度を高めるため、今作ではジャンプも追加された。これは前作のコミュニティから特に強く望まれていた要素だという。
段差や障害物を飛び越えたり、高い場所へ移動したりできるため、フィールドの上下方向まで含めて探索できる。隠された部屋や高所に置かれた戦利品を見つける場面でも、ジャンプが重要な役割を担う。
戦闘中にもジャンプを利用できる。空中から敵へ攻撃を仕掛けるジャンプ攻撃に加え、敵の攻撃をジャンプでかわしたり、高低差を利用して敵との距離を取ったり、有利な位置から攻撃したりと、これまでとは違った立ち回りができるようになった。
広いマップで目的地を見失わないよう、次に向かう場所を示してくれる「導きの光」も用意されている。設定からオフにすることもできるため、ナビゲーションを頼りに進むことも、自分で道を探すこともできる。ファストトラベルに利用できるトロッコ乗り場も用意されており、広いシフト内を移動する際の負担を抑えられる。

拠点では村人との会話を楽しめる。この会話を通じて、それぞれの村人の性格や物語を知ることができ、戦闘や装備集めだけではない世界との関わりも用意されている。
ちなみに、動物についてはちょっぴり嬉しい変更が加えられた。前作ではプレイヤーの攻撃で動物を倒してしまうことがあり、ユーザーから「間違って動物を倒してしまうと悲しい」という声が寄せられていたという。そこで本作では、フィールドの動物をほぼ無敵にすることで、意図せず倒してしまう場面を減らしている。
こうした仕組みを見ると、シフトはクエストを追いながら先へ進むためだけの場所ではなく、寄り道をしたり、隠された場所を探したり、村人と交流したりしながら、自分のペースで歩き回れる世界として作られている。昼夜のサイクルも存在し、時間の経過によってフィールドの雰囲気が変化するのも本作の見どころのひとつだ。
装備を組み合わせてオリジナルのビルドを作る

探索の自由度が上がった一方で、アクションハクスラとしての楽しさも大きく広がっている。
本作には固定のクラスや職業が用意されておらず、「身につけているものがその人を定義する」というシリーズの考え方が引き続き採用されている。
そこで大きく変わったのが防具だ。前作では防具が1つの装備枠にまとめられていたが、本作ではヘルメット、チェストプレート、レギンス、ブーツの4部位に分かれた。それぞれを組み合わせて装備できるため、武器との相性や自分の戦い方を考えながら装備を選べる。
装備にはランダム効果が付くほか、エンチャント本を集めて新たな効果を付与することもできる。レアリティには従来の3段階に加えて「スペシャル」も登場する。

こうした装備の組み合わせによって、近接攻撃を重視するスタイル、弓を中心とした遠距離型、耐久力を高めて仲間を支えるスタイルなど、自分が目指す戦い方に合わせてビルドを組み立てられる。
さらに新装備として「タリスマン」が加わった。装備しているだけで効果を発揮するアイテムで、矢の所持数を増やしたり、ペットを召喚したりと、さまざまなパッシブ効果を持つ。
タリスマンには成長要素もあり、冒険を続けて使い込むことでプレイヤーと一緒に成長し、効果も強くなっていく。自分の戦い方に合ったタリスマンを育てることで、ビルドの方向性をさらに細かく調整できる。
探索や育成を続けることで、新たな通貨も手に入る。「ソウルに侵されたモブ」と呼ばれる強力な敵を倒すと、新通貨「ソウル」を獲得できる。集めたソウルは拠点の村で武器の強化や新しいエンチャントの付与に使用する。
また、ミニボスの「エボーカー」などからは「残響のかけら」を入手できる。こちらも装備やビルドを強化していくうえで重要なリソースとして用意されている。
最大4人の協力プレイを支える細かな仕組み

マルチプレイは最大4人に対応する。画面分割によるローカルCo-op、オンラインCo-op、そしてローカルとオンラインを組み合わせたプレイが可能で、マッチメイキングやパーティーコード、フレンドリスト、主要プラットフォーム間のクロスプレイにも対応する。
協力プレイを遊びやすくする細かな仕組みも多い。装備品はプレイヤーごとに色分けされた個別ドロップ方式になっており、自分向けに落ちた装備を他のプレイヤーが拾うことはできない。装備を取り合う場面を減らし、それぞれが自分のビルドを育てやすくしている。
ただし、食べ物やダイナマイトなどの消費アイテムは早い者勝ちとなるため、近くのプレイヤーと声を掛け合って拾うようにしよう。
ローカルCo-opでは「ミニインベントリ」も利用できる。画面の一部に小さなインベントリを表示して、ゲームを大きく止めることなく装備を確認・変更できる便利な機能だ。
仲間と離れてしまったときは、方向パッド左を押すだけで仲間の場所へテレポートできる。広いフィールドを自由に探索していると、どうしてもプレイヤー同士の距離が開いてしまうが、この機能を使えばすぐに合流できる。
グラフィックスにはUnreal Engine 5を採用し、ライティングを改善している。敵が大量に登場する激しい戦闘でも状況を把握しやすいよう、視認性にも配慮されている。
また、倒れた仲間を救助する場面では、複数人で同時に蘇生を行うことで、復帰までの時間を短縮できる。味方の蘇生中に自己回復ができるため、周囲に敵がいる状況でも、安全に味方を蘇生することが可能だ。
15年ぶりの新次元を含む広大な世界で、仲間とどこまでも探検&戦闘を楽しめる

前作で培った「敵を倒して装備を集め、キャラクターを強くしていく」という楽しさを残しながら、『Minecraft Dungeons II』では遊びの舞台そのものが広がった。
広大なフィールドを歩き、シフトの自然を眺めながら隠された場所を探す。必要なら導きの光やトロッコを使って移動し、リフトからダンジョンへ入る。敵を倒して装備を集め、手に入れた装備やタリスマンを組み合わせて自分なりのビルドを作り、さらに強い敵へ挑む。
その一連の流れを、1人でも、最大4人の仲間と一緒でも楽しめる。
開発陣曰く、本作は4人でプレイすることで楽に攻略できるようになるようだ。逆に言うと1人でプレイすると多少難しい場面もあるのかもしれないが、マルチプレイ時の快適性が上がって、より大人数で楽しみやすくなっているため、個人的には4人揃ってのプレイをオススメしたい。
9月29日の発売後、シフトでどのような冒険が待っているのか。そして、装備やタリスマンを組み合わせて作るビルドが、実際のプレイでどこまで多彩な戦い方につながるのか。その全体像がいよいよ明らかになる。



