ロジクール Signature Slim K950 レビュー|薄型&フルサイズ&ショートカットキーなど“ちょうど良さ”が魅力の新定番キーボード

Logitech Internationalの日本法人ロジクールは、新しいワイヤレスキーボード 「Signature Slim K950」 を発売すると発表した。

「Signature Slim K950」 は、フルサイズかつテンキー付きながらスリムで取り回しのしやすい洗練デザインを特徴するワイヤレスキーボードだ。

また、ロジクールのワイヤレス接続技術 「Logi Bolt」 に対応するほか、Bluetooth接続にも対応。3台のデバイスに接続でき、簡単に切り替えできるなど、さまざまなデバイスと接続できるコネクティビティの高さも魅力となる。

本製品の発売に先立ち、ロジクールからK950の実機を提供いただき、数日間使ってみることができた。実際に使ってみた感想や、どのようなユーザーにおすすめなのか、体験レビューをお届けしたい。

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エントリーモデルに便利さをプラスした、バランスの良いフルサイズワイヤレスキーボード

「Signature Slim K950」 (以下、K950) は、エントリー向けながらも高い機能性をもつ 「Signature」 シリーズの新たな定番製品。複数のニーズをバランスよく備えた、高機能キーボードだ。

「Signature」 シリーズには、既に 「K650」 「K855/835」 が展開されているが、これに 「K950」 が新たに加わるかたち。

(画像提供:ロジクール)

カラーはグラファイトとオフホワイトの2色展開で、今回はグラファイトモデルを提供いただいた。ロジクールの製品担当者によると、日本では特にグラファイトのような黒系のカラーが人気とのこと。筆者も黒系カラーのデバイスを多く持っていることから、K950とデバイスとの一体感を意識するとグラファイトを選びそうだ。

「K950」 は、BluetoothもしくはLogi Bolt (USBレシーバー) を利用して、PC・タブレットなどの各デバイスとワイヤレスで接続する。

ワイヤレスキーボードとしては薄型タイプで、各キーのキーストロークも浅め。キーボード上部に施された 「Logi」 のロゴ入りの帯のようなデザイン以外に余計な飾りなどは一切なく、シンプルで洗練された印象のデザインに仕上がっている。職場などのかっちりめのデスクなどにも合わせやすい。

しかも薄型タイプでありながら、本体は頑丈な設計が採用されていて耐久性が高く、安心して長期間の使用ができるのも嬉しい点だ。

キーボードは日本語配列のフルサイズ仕様。右側にテンキーが付き、オフィス系ソフトにおける作業が快適だ。フルサイズキーボードということで、矢印キーも余裕がある配置になっていて、誤操作が起こりにくいというメリットも。

キーボードを選ぶうえで、テンキー付き派かテンキーレス派に分かれるところではあると思うのだが、表計算ソフトなどで数字を入力する機会が多い人には、やはりテンキーが付いたフルサイズキーボードをオススメしたい。

テンキーの上には、計算機アプリを起動したり、スクリーンショットを撮影するショートカットキーなどが用意。これらの機能は物理キーがなくても使えるが、筆者もオンライン取材等でスクリーンショット機能を頻繁に使うため、個人的には嬉しい仕様だった。

キータイプはパンタグラフ式。パンダグラフ式は入力時にカチャカチャとタイプ音が鳴りがちだが、「K950」 でタイプしてみたところ、かなり静かであまり気にならなかった。薄型キーボードが良いけど、タイプ音がうるさいのは嫌、という人に向いた製品と言えるだろう。

本製品は最大3台のデバイスと接続でき、接続先を簡単に切り替えることが可能だ。初回のペアリングや接続先の切り替えは、矢印キーの上にあるEasy-Switchキーを使用する。新しいデバイスとのペアリングは、割り当てたいキーを長押し。

接続にはさほど時間もかからずサクッと完了できる。デバイスによっては接続時に4〜6桁の数字の入力が求められることがあるが、さほど難しくないため躓(つまず)くことはあまりないだろう。

接続するデバイスを切り替える際には、割り当てたキーをポンと押すだけですぐに切り替えられる。すごく便利だ。

本体サイズは433.8 × 23.1 × 134.8mm、重量は685g。重量がそれなりにあるためタイピング中にズレることがなく、高い安定感のなかで操作できるのが良いと思った。

また、ワイヤレス製品ということで持ち運び性能はどうかと考えたところ、やはりテンキー付きということでサイズ的に小さなリュックやカバンなどには入れづらい。持ち運ぶにしても自宅や社内で持ち歩く程度にしておいたほうが良さそうだ。

背面には角度調節スタンドが搭載されていて、スタンドを閉じた状態だと4度、スタンドを立てた状態だと8度の角度をつけることができる。

4度でも十分にタイプ可能だが、長時間の使用となるとやはり 「手首に負担がかかるな……」 と感じることも。試しにスタンドを立ててみたところ、手首の負担が軽減されたように感じたことから、筆者的は今後も8度の角度で使用する予定だ。椅子やデスクの高さなど、それぞれの作業環境に応じて、スタンドを出し入れし快適な角度で使っていたただきたい。

本製品は乾電池式で駆動する仕組みで、背面上部に単四形乾電池を2本入れることで動作する。電池寿命は約36ヶ月で、一度電池交換をしたら約3年間はずっと使い続けられることになる。電池交換の心配はほぼしなくて良さそうだ。

同梱物は、単四形アルカリ電池が2本とLogi Bolt USBレシーバーが1つ。Logi Bolt USBレシーバーは小さくて失くしてしまいがちだが、背面の乾電池を入れる部分の横に収納場所があるため、デバイスに装着しないときや持ち運ぶときにはここに収納しておこう。

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K950を実際に使ってみた

実際に、K950を筆者のMacBook Proに接続して使ってみた。

まずは接続の安定感について。BluetoothとLogi Boltの両方の接続を試してみたところ、どちらも入力遅延が起きることはなく、安定して接続できていたように感じる。

Macに接続するにあたり、より使いやすくなるようロジクール製品の純正ソフト 「Logi Options+」 を使用した。同ソフトがなくとも接続・使用はできるのだが、ショートカットなどのカスタマイズができるほか、K950自体のファームウェアアップデートも同ソフトを介して行う仕組みなので、できれば 「Logi Options+」を利用することをオススメしたい。

タイプ感においては、うるさくなりがちなパンタグラフ式にもかかわらず、打鍵音はかなり静かで、オフィスや研究室などで使いやすそうに感じた。また、オンライン会議・通話などでバチバチとキーボードを叩いても、通話相手に不快感を与えることが少ないのではないかと思っている。

各キーの表面がザラザラしているのも地味ながら嬉しいポイント。表面がツルツルしたキーボードよりもわずかにグリップが効いて、個人的にはタイピングしやすいと感じた。

また、表計算ソフトで使ってみたところ、やはりテンキーがあるのとないのとでは作業量に差が出る。キーボードのサイズは大きくなってしまうが、日々の作業の中で数字を入力する機会が多い人にはフルサイズキーボードを強くおすすめしたい。

筆者が個人的にお気に入りなのは、テンキーの上にあるスクリーンショットキー。筆者は普段の作業においてスクリーンショットを多用する機会がとても多いため、専用のキーが用意されているのはとても便利だった。

普段はMacでスクリーンショットを撮影するが、試しにiPadとも接続させて確認してみたが、同じキーでスクリーンショットを撮影することができた。

また、Windows PCではOSやメーカーの違いなどでスクリーンショットのショートカットが異なることがあり、普段自分が使っていないPCでスクリーンショットを撮るときにたまに困ることがある。

K950ならスクリーンショットキーを押すだけでどんなデバイスでもスクリーンショットが撮影できるため、わざわざ調べたり聞いたりする手間が省けるというメリットも。誰かのヘルプでいつもと違う作業環境に行く場合にも、使い慣れたK950を持参すれば効率よく作業できるはずだ。

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K950はどんな人におすすめ?

K950は 「Signature」 ブランドの製品ということで、ハイエンドモデルの 「MX」 シリーズのように最新のテクノロジーを搭載するなど尖った性能は持っていない。

しかし、作りはしっかりとしていて品質が良い上に、フルサイズキーボードで表計算ソフトなどの作業がしやすいことや、便利なショートカットキーが用意されていること、そして3台のデバイスを瞬時に切り替えられるEasy-Switchキーなど、エントリーモデルよりもはるかに便利な機能が備わっていて、性能と価格のバランスが良いワイヤレスキーボードだ。

上記を踏まえると、K950はハイエンドモデルの 「MX」 シリーズほどの性能を必要としないが、日々の作業効率を向上させたいという人におすすめなキーボードと言えるだろう。

価格も10,890円(税込)と、日々の作業用のフルサイズキーボードとしては比較的購入しやすい価格帯で、現在使っているキーボードが使いづらいなど不満がある人も買い替え先として手に取りやすい。

K950は4月11日から予約受付が開始されており、4月25日に発売予定。高機能すぎず、それでいてエントリーモデルよりは便利に使うことができるちょうど良いキーボードを探している人は、購入を検討してみてはどうだろうか。

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