｢iOS 17｣ 新機能まとめ。充電中に情報を見やすく表示する ｢スタンバイ｣、日記アプリ ｢ジャーナル｣ など
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現地時間6月5日、Appleは開発者向けイベント ｢WWDC23｣ の基調講演を実施。次期iOSの ｢iOS 17｣ を正式発表した。
当記事では、基調講演の発表をもとに ｢iOS 17｣ の新機能をまとめた。今秋の正式リリースまでの予習にぜひ活用していただきたい。
- ｢電話アプリ｣ にパーソナライズされた連絡先ポスターが追加
- 留守電のボイスメッセージを自動書き起こしする ｢ライブ留守番電話｣
- FaceTimeで音声・映像メッセージが送信可能に
- 連係カメラでFaceTimeをApple TV 4Kで楽しめる
- メッセージで位置情報共有／安否確認
- メッセージに絵文字／Liveステッカーが追加
- AirDropが進化、新たな共有機能 ｢NameDrop｣ も利用可能に
- 文字入力時の自動修正と音声入力が改善
- 充電中に情報を見やすく表示する ｢スタンバイ｣
- 日記アプリ ｢ジャーナル｣ が追加
- Siriが ｢Siri｣ だけで起動、連続リクエストも処理可能に
- マップアプリでオフラインマップが利用可能に
- ヘルスケアに ｢心の健康｣ が追加
- 対応機種／リリース時期
｢電話アプリ｣ にパーソナライズされた連絡先ポスターが追加
iPhone同士で電話する際、相手の着信画面に自分の好きなポスター (画像) を表示できる機能。
顔写真やMemoji、さらに文字を登録しておくことで、相手に誰から電話がかかってきたのかビジュアルですぐ理解してもらうことにも繋がるだろう。なお、中国語と日本語は縦書きにも対応する。
このポスター機能は、他社製VoIPアプリでも (アプリ側が対応すれば) 利用することが可能。
留守電のボイスメッセージを自動書き起こしする ｢ライブ留守番電話｣
留守電のボイスメッセージのリアルタイム書き起こし機能。知らない番号からかかってきた際、留守電のボイスメッセージが音声認識によって自動的に書き起こされることで、メッセージ内容から電話に出るか出ないか判断することができる。
通信事業者によって、迷惑電話と識別された番号からの電話はライブ留守番電話には表示されず自動的に着信拒否となるほか、このライブ留守番電話で行われた書き起こしはプライバシーを考慮してデバイス上のみで処理される。
FaceTimeで音声・映像メッセージが送信可能に
ビデオチャットアプリ ｢FaceTime｣ でオーディオ／ビデオメッセージが送信できるように。これで、FaceTimeで応答しなかった相手に、あとから楽しめる音声・映像メッセージを残すことが可能に。
また、ハート／風船／花火／レーザー／雨などのリアクションがFaceTime通話で利用可能に。これらのリアクションは、簡単なジェスチャーで発動でき、他社製のビデオ通話アプリでも活用できる。
連係カメラでFaceTimeをApple TV 4Kで楽しめる
｢Apple TV 4K｣ と ｢iPhone｣ を連係したビデオ通話が可能に。Macでビデオ通話する際、iPhoneのカメラを利用する｢連係カメラ｣ 機能をApple TVにも拡大するかたち。
ユーザーは、Apple TVから直接ビデオ通話を開始することも、iPhoneで開始した通話をApple TVに引き継いで友人や家族をテレビ画面で見ることも可能。映る人を中央に捉えるセンターフレームも利用できる。
メッセージで位置情報共有／安否確認
メッセージアプリに、目的地に無事に到着したことを家族や友人に知らせられる安否確認機能が導入される。同機能をONにしたユーザーが目的地に到着すると、自動的に友人や家族に通知が届く。
ユーザーが目的地に向かって進んでいない場合は、デバイスの位置情報、バッテリー残量、携帯電話通信サービスの状況などの役立つ情報が、指定した連絡先と一時的に共有される。
メッセージに絵文字／Liveステッカーが追加
多彩なコミュニケーションをはかれるステッカー機能が進化。写真の被写体を抜き出して、Liveステッカーを作成し、メッセージアプリにステッカーとして送信することが可能に。また、より多彩な絵文字のステッカーも送信できるようになった。
AirDropが進化、新たな共有機能 ｢NameDrop｣ も利用可能に
Appleデバイス同士でのデータ共有に便利なAirDropがiOS 17でさらに進化。
初対面の人と電話番号を共有するときに便利な新機能として、｢NameDrop｣ が追加。ユーザーはiPhone同士、もしくはiPhoneとApple Watchを近づけると自分の ｢連絡先ポスター｣ が表示され、あとは共有したい電話番号やメールアドレスを選択すれば相手に簡単に連絡先情報を共有できる。
また、同じ動作でコンテンツの共有やSharePlayなどの共有体験も開始できるように。
たとえば写真を共有したいときには、iPhone同士を近づけるだけでデータの共有を開始できる。大量のファイルや大容量のファイルなどを転送中に相手と離れなければならなくなってしまった場合には、AirDropが利用できる範囲を出てしまっても、インターネット経由でコンテンツの品質を落とすことなく送信され続ける。
デバイス同士を近づけることで、SharePlayの共有アクティビティを即座に開始することも可能。音楽や映画、ゲームを一緒に楽しむことができる。
文字入力時の自動修正と音声入力が改善
iOS 17では、キーボードで文字を入力するごとに体験と精度が向上するアップデートが実施される。
文字入力時の自動修正は、最先端の単語予測が可能な ｢Transformer言語モデル｣ の利用により、これまで以上に正確な修正が可能に。文単位での自動修正によってより多くの種類の文法ミスを修正し、自動修正が思い通りのものにならなかった場合には、下線が引かれた単語をタップすることで元々入力したものにすばやく戻すことも可能だ。
また、予測テキストの提案がインライン表示されるようになったことで、スペースバーをタッチするだけで単語や文を簡単に入力できるようになる。
予測テキストはユーザーが使うフレーズや単語を元に、よりパーソナライズされていく。冗談めいた言葉をあえて使いたい場合にも、キーボードがそれを学習するとのことだ。
文字入力だけでなく、音声入力も改善。Neural Engineを活用したTransformerベースの新しい音声認識モデルが採用されたことで、従来よりも正確な音声入力ができるようになる。
充電中に情報を見やすく表示する ｢スタンバイ｣
iOS 17では、充電中にiPhoneを横向きにすることで、スマートディスプレイのように情報を表示できる新機能 ｢スタンバイ｣ が利用できるようになる。
スタンバイは離れた場所からでも情報が見えるようにデザインされており、日付や時刻、お気に入りの写真、ウィジェットのスマートスタックなどを表示させることができるほか、ライブアクティビティやSiri、着信、より大きくなった通知の表示にも対応する。夜には低照度での表示に対応し、ユーザーの睡眠を妨げないように工夫されている。
スタンバイは画面をタップするだけでいつでも簡単に表示でき、常時表示ディスプレイを備えたiPhone 14 Proでは常に利用することが可能だ。
日記アプリ ｢ジャーナル｣ が追加
｢iOS 17｣ で日記アプリ ｢ジャーナル｣ が提供へ。ユーザーのその日の位置情報や、撮影した写真やアクティビティから日記に書く内容を提案してくれる機能。日記の “ネタ” は音楽やポッドキャストなども提案してくれるそうだ。
サードパーティも利用できるように、SuggestionsAPI が提供される予定。サードパーティアプリでも、このサジェスト機能を利用した日記をつけられるようになる。なお、日記の内容はエンド・トゥ・エンドで暗号化されるため、他人から盗み見られる心配はない。
Siriが ｢Siri｣ だけで起動、連続リクエストも処理可能に
Siriの起動が ｢Hey Siri｣ ではなく ｢Siri｣ のみで起動できるように。さらに、一度起動すればそのまま連続してリクエストを伝えられるようになる。
マップアプリでオフラインマップが利用可能に
マップアプリでは、オフラインで使うためにマップデータをデバイスにダウンロードすることが可能に。到着予定時刻の確認やマップでの場所の検索などがオフラインでも利用できるようになる。
ヘルスケアに ｢心の健康｣ が追加
ヘルスケアアプリに新たに ｢心の健康｣ が追加。日々の気分や一時的な感情を記録したり、自分の心の状態に影響を与えている可能性がある物事を確認したり、クリニックでよく使われているうつや不安症の検査や、ユーザーの住む地域で利用可能なリソースに簡単にアクセスすることができるようになる。
対応機種／リリース時期
｢iOS 17｣ は、iPhone XS／XS MaxやiPhone XR以降のiPhoneをサポートする。iOS 16でサポートされていた、iPhone XやiPhone 8／8 Plusは今回からサポート対象外となるため注意していただきたい。
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｢iOS 17｣ は今秋にリリースを予定している。本日から開発者向けにデベロッパープレビューが公開されており、7月にはパブリックベータ版も公開される予定だ。
(画像：Apple)
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