インテルは3月30日〜31日の2日間にわたって、AI PC体験イベント 「AI PC Garden」 を原宿のcafé STUDIOで開催した。
同イベントは 「Intelと皆で創り上げていくAIの未来」 をテーマに、一般ユーザーや業界関係者が、インテルの最新プロセッサー 「インテル Core Ultra プロセッサー」 を搭載したパソコンメーカー各社のAI PCを体験できるというもの。
同イベントの開催に伴い、イベント前日の29日に報道関係者向けのプレスプレビューが開催。筆者も参加してきたので、会場の様子などについてお伝えする。
最新AI PCを体験できる 「AI PC Garden」 をインテルが開催
プレスプレビューの冒頭では、インテル株式会社 執行役員 マーケティング本部 本部長の上野晶子氏がステージに登壇。「『AI PCとは何か』を最終的に定義づけるのは一般消費者。展示しているパソコンメーカー各社のAI PCを見て、実際に触ってみて、AI PCとはどんなものかを体験してもらいたい。」 と挨拶した。
今回のイベント会場となったcafé STUDIOには、あちこちに色とりどりの花 (造花ではなくすべて生花) が飾られており、PCの体験イベントとは思えないほど華やかな雰囲気に。上野氏は 「AI PCはハードウェアだけでなくデベロッパーによるアプリケーションが一緒になって初めて花を開く。デベロッパーが集まって、ここから花を咲かせてほしいという気持ちでこのような会場を作りました。」 と語った。
上野氏の挨拶の後には、世代・トレンド評論家の牛窪恵氏がゲストとしてステージに登壇し、AIへの関心が高まる今日の消費者トレンドについて講演した。
生成AIの認知度は若い世代、とりわけ男性が高く、さらにZ世代 (15〜24歳) やY世代 (25〜39歳) などの若い世代が 「活用したい」 と考えている。また、生成AIについては、Y世代よりも上の世代 (X世代/40〜65歳) が 「仕事を手伝ってくれるもの」 というイメージが強いのに対し、Z世代やY世代は 「おもしろいコンテンツを生み出すもの」 というイメージが強いという。この傾向について、牛窪氏は 「Z世代やY世代は子供の頃からデジタルに接しているため、AIに対するイメージが上の世代とかなり違う。」 と分析した。
また、昨今よく聞くようになった 「タイパ」 と言う言葉に関して、時短や生産性向上など、いわゆる 「省タイム」 として認識している人が多いが、真のタイパとはAIとの分業によって人間がやらなければならない作業に没頭できるようになる 「消タイム」 のことであり、最終的にはAIと協業することによるひらめきがイノベーションの源泉となる 「SHOW TIME」 に昇華していくと牛窪氏は語った。
講演の後には、若い世代の考え方とAIの活用方法について、上野氏と牛窪氏の対談が実施された。
ローカルでAIを使うことができるAI PCは、現時点でデバイスはあるものの、ソフトウェアが圧倒的に足りていない。既成概念が育っていない若い世代のユーザーは、上の世代に比べて 「こういうものがあれば便利なんじゃないか」 とすぐに考えることができるため、それをAIが後押しすることで、爆発的にヒットするソフトウェアやサービスを生み出せる可能性がある。
上野氏は、「AI PCによって若い世代のユーザーたちに夢を持ってもらい、イノベーションを起こしてもらいたいと言う私たちからのエールを、今回のイベントで感じてもらえたら嬉しい」 と締め括った。
対談終了後には、パソコンメーカー各社から集められた最新のAI PCのタッチ&トライも実施。たくさんの花に囲まれた空間の中で、Stable Diffusionでの画像生成や、ビデオ通話で背景を自動でぼかすデモなど、ローカルAIを活用した最新機能を体験することができた。