
韓国のNCSOFTが、ソニー傘下のGuerrilla(『Horizon』『Killzone』シリーズ)と共同で開発する新作MMORPG『Horizon Steel Frontiers』を正式発表した。発表は11月13日、韓国・釜山で開催中のゲームイベント「G-Star 2025」にて行われた。
本作は、PlayStationの人気オープンワールドシリーズ『Horizon』の世界をベースにした、シリーズ初のMMORPG。対応プラットフォームはPC(PURPLE経由)およびiOS/Androidで、基本プレイ無料(Free-to-Play)として提供される。
「巨大機械を狩る」体験を数千人規模で共有する
『Horizon Steel Frontiers』の舞台は、“Deadlands(死の荒野)”と呼ばれる新たなフロンティア。プレイヤーは「マシンハンター」としてこの地に足を踏み入れ、巨大な機械生命体を狩りながら生き抜いていく。
Guerrillaのスタジオディレクター、ヤン・バート・ヴァン・ビーク氏は「この作品はモバイル向けに一から設計されたフルスケールのMMORPG。プレイヤーは世界中の仲間と共に、あるいは競い合いながら“マシン狩り”のスリルを味わえる」と語る。
戦闘システムは『Horizon』シリーズの“部位破壊”や“罠”を継承しつつ、MMORPGならではの協力要素を導入。たとえば機械の特定部位を破壊したあと、プルキャスターで登り、罠を設置して状態異常を与えるなど、戦術的なアクションが可能になる。機械が落とした武器を拾い、マウント(騎乗生物)に運んで次の戦闘で再利用することもできる。
NCSOFTのエグゼクティブプロデューサー、イ・スング氏は「この作品の核となるコンセプトは“巨大機械を倒すスリル”。MMOのスケール感と戦略性を融合させた新しい戦闘体験を目指している」と述べた。
自分だけのマシンハンターを創り出す自由
『Horizon Steel Frontiers』では、シリーズ主人公アーロイではなく、プレイヤー自身が作り上げたハンターとして冒険を進める。キャラクタークリエイトでは、ノラ族、オセラム族、ウタル族、テナークス族といった既存部族をベースに、顔立ちや体型、メイクまで細かく設定できる。
NCSOFTのCCOキム・テクジン氏は、「2017年に『Horizon Zero Dawn』を初めてプレイしたとき、あの世界を他のプレイヤーと共有できたらどれほど素晴らしいだろうと思った」と振り返り、「本作はその夢を実現する挑戦だ」と語った。
トレーラー映像では、アリゾナやニューメキシコを思わせる荒野を舞台に、複数のプレイヤーが協力して巨大な機械と戦う様子や、空を飛ぶマウント、グラップリングによる立体的な移動などが確認できる。
G-StarでのNCSOFT新ラインアップも公開
『Horizon Steel Frontiers』の発表にあわせて、NCSOFTはG-Star 2025の基調発表で5つのグローバルタイトルを披露した。『AION 2』『CINDER CITY』『LIMIT ZERO BREAKERS』『TIME TAKERS』に加え、本作『Horizon Steel Frontiers』が注目の目玉タイトルとなる。
なお、プレイデモはNVIDIA GeForce RTX 5080を搭載したシステム上で展示されており、両社の技術連携による高いグラフィック品質が強調された。
リリース時期は未定だが、NCSOFTは「できるだけ早期のリリースを目指す」としている。今後の詳細は、公式サイトおよびYouTubeチャンネルを通じて段階的に公開される予定だ。
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(画像:ソニー・インタラクティブエンタテインメント/NCSOFT)
