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『Forza Motorsport』プレビュー。レイトレーシングで一段上のグラフィックに到達した新作レーシング

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Xboxの最新レーシングゲーム『Forza Motorsport』が、いよいよ来月10日に発売を迎える。

『Forza Motorsport』は、2005年から続いてきたこれまでのナンバリングを廃し、Xbox Series X|S世代の現行グラフィックス向けに作り直したシリーズ完全新作だ。

シリーズとしては、実は2017年の『Forza Motorsport 7』以来しばらく新作が出ていないため、今回の『Forza Motorsport』はなんと6年ぶりの作品ということになる。

そんな生まれ変わった『Forza Motorsport』のXbox Series X|S版のプレビュービルドを先行してプレイすることができたので、本稿では同作のプレイフィール等をご紹介したいと思う。なお、今回プレイしたプレビュービルドはまだ開発中のもので、10月10日に発売する製品版とは仕様が異なる可能性がある点にはぜひご留意いただきたい。

6年ぶりの新作『Forza Motorsport』のプレビュービルドを先行プレイ

プレイレポートをお伝えする前に、そもそも『Forza Motorsport』とはどんな作品なのか簡単にご紹介しておこうと思う。

『Forza Motorsport』は、MicrosoftがXboxやWindows向けに展開しているレースシミュレーション 「Forza Motorsport」 シリーズ第8作目にあたる作品。

「Forza」 には『Forza Horizon』というスピンオフシリーズが存在するが、あちらは広大なフィールドを舞台にしたオープンワールドで主にドライブとレースを体験できる作品であるのに対して、『Forza Motorsport』はリアルなドライビング体験を再現することを目指した、本格的なレーシングシミュレーターになっている。

リアルなグラフィックに、ダメージ表現も含めて精密に再現した車両、特に車両の挙動シミュレートや排気音などのサウンドに関して相当なこだわりをもつ作品として知られ、レースにおいてはタイヤの摩耗や燃料の残量なども気にしながら、適宜交換や補給する必要もある。さらには、時間やダイナミックに移り変わる天候なども考慮に入れなくてはいけない。レース上のリアルをとにかく突き詰めたシリーズと言えるだろう。

10月に発売する『Forza Motorsport』では、最先端のAIや高度な物理演算、そしてシリーズではじめてリアルタイムレイトレーシングが導入される。なお、発売時点で収録されるクルマの数は500種類以上、アップグレードの数は800を超える。収録コース数は20種。

今回のプレビュービルドでは、お馴染みのコース 「Maple Valley」 や 「Circuit Hakone」 を走るチュートリアルで軽く肩慣らしをしたあと、シングルプレイヤーモード 「ビルダーズ カップ」 のイントロダクションを体験することができた。

肝心のグラフィック設定は、4K/60fpsのコース上パフォーマンスを優先する 「パフォーマンス」 を選択。このほか、可変解像度で60fps、レイトレーシングを有効にする 「パフォーマンス RT」 と、30fpsになってしまうものの、レイトレーシングを有効にし、4K解像度のビジュアル品質を最大限にする 「ビジュアル」 が選択できる。

「ビルダーズ カップ」 は3つのレースで構成されており、それぞれ 「Grand Oak Raceway」 「Mugello Circuit」 「Kyalami Grand Prix Circuit」 で開催される。

「ビルダーズ カップ」 の流れとしては、まずはレースで使用する車を選択してレースの難易度調整をして、本番のレースに入る前の練習時間が設けられる。

この練習時間では目標とするラップタイムが提示されるため、実際に走ってみて目標を超えられたならそのまま本番にチャレンジしてよし、目標を超えるのが難しそうなら再度難易度を調整してから本番のレースに挑む、ということができるようになっている。

「ビルダーズ カップ」 のイントロダクションでは、「SUBARU STI S209」 「Honda Civic Type R」 「Ford Mustang GT」 の3台からクルマを選び、連続する3つのレースに参加する。今回筆者は 「SUBARU STI S209」 を選択した。

クルマを選んだら、次は難易度設定。「DRIVATARレベル」 というのが難易度的な要素になっていて、1〜8の間で設定でき、数字が大きくなればなるほど対戦相手のAIが正確なドライビングをしてくるようになる。勝つためには、こちらもより速いラップタイムを叩き出す必要がある。

DRIVATARレベルの下には 「ルールセットボーナス」 が設定されており、「クラブルール」 「スポーツルール」 「エキスパートルール」 の3つから選択できる。上位のルールになるにつれて、クルマ同士の衝突やショートカットによるペナルティ (タイム加算) が増えたり、燃料やタイヤの状態も意識しなければならなくなる。

上記を考慮して、筆者はDRIVATARレベル 「5」、ルールは 「エキスパートルール」 を選択した。難易度やルールが難しくなればなるほどもらえるクレジットが増える仕様で、今回の設定では合計で+51%のボーナスということになった。

難易度設定が完了したら、いよいよサーキットに移動して練習タイム。練習は基本的にスキップすることはできず、必ず何周かサーキットを回ることになる。今回は3周が指定されていた。

実際にクルマを運転してみると、ドライビング体験はかなりリアルで本格的。難易度やルールの設定、選んだクルマによって体験は変わってくるとは思うが、コーナーでブレーキのタイミングがわずかに遅れてしまうと大きく膨らんでコースアウトしてしまったり、コーナー途中の立ち上がりでスロットルを入れるタイミングを間違うとあっさりと後続車両に抜かれてしまうなど、かなり繊細な操作が求められる。

さまざま試してみた結果、レーシングゲームをそれなりにプレイする方には、筆者が最初に設定したDRIVATARレベル 「5」 で 「エキスパートルール」 を選択すると、ちょうど良いくらいの難易度に仕上がっているように感じた。

プレイしていて気になったのが、デフォルトのドライブアシスト設定が初心者向けのものになっていて、ドライブラインやブレーキングがかなり補正されてしまい、コーナー前のブレーキで必要以上に減速してしまうことが多々あった。ドライビングアシストはいつでも変更できるため、レーシングゲームに慣れている方は早めに変更しておくと良いだろう。

ドライブアシストは、プリセットも用意されているほか、スロットルやブレーキング、トラクションコントロールなどを自分好みに細かく設定できる。筆者の場合、ABSやトラクションコントロールなどの制御系設定は有効のまま、そのほかすべてのアシストをオフにして挑んでみたところ、かなり好タイムを出せるようになった。レーシングゲームに慣れている人は、ドライブアシストは最低限にしてしまっても良さそうだ。

練習中、画面左下に 「ボーナス」 と書かれているのがいわゆる目標ラップで、このラップを上回ることができたら、本番でライバルたちと互角に渡り合えるという目安になる。3周のうちに目標ラップを達成できたらそのまま本番に行ってもよし、まだ走り足りないと思ったら練習を継続することもできる。

筆者は2周目で無事目標を達成できたので、そのまま3周を完了していざ本番へ。もしこの時点で達成が難しいと判断したら、難易度を下げることもできるので安心していただきたい。

また、本作ではピットでの有人作業が再現されている。以前もピットの要素はあったものの無人で作業が行われるため、とてつもなくゲーム感があった。一方で本作のピット作業はレーンにチームスタッフが待機しており、タイヤ交換等をしてくれる。作業全容を細かに再現しているわけではないものの、以前の作品よりかは遥かにリアル感が増している。

ピット作業は、プレイヤーがピットレーンに入るとメニューが表示され、そこから選ぶことで実行される仕組み。オススメのメニューも用意されているので、初心者がノープランで入ったとしても困ることはないのはグッド。

今回のレースでは、24人のライバルたちと競うことになる。レース前にはライバルたちのクルマを確認することもでき、「Cadillac CT4」 「Nissan Z」 「TOYOTA Supra」 「MINI JCW GP」 「Alpine A110」 などで出場しているようだった。

ライバルたちのクルマをチェックしたら、いよいよレース本番へ。24台ものクルマが一斉にスタートする様子はかなり迫力があり、ここまでプレイしてきて一番の感動ポイントだった。ただ、スタート直後はクルマが固まって走り気を抜くと衝突しペナルティが加算されてしまうため、ここはしっかり集中。

今回プレイしたのはまだ開発途中のビルドということだったが、ライバルたちのAIはなかなか手強く、終始白熱したレースに。筆者も負けじとコーナーで攻めてみたりしたものの、結果は5位に終わった。ちょっぴり悔しい。

練習やレースでクルマを運転していると、色々なポイントが貯まっていく。「DXP」 というのがプレイヤーの経験値で、「CXP」 がそれぞれのクルマの経験値だ。DXPはレースを完走したときに獲得することができる。

CXPはちょっと特殊で、練習やレース中のコーナーごとに獲得できるものになる。具体的には、コーナーのギリギリ手前まで加速してコーナーを攻めるなど “クルマの限界” を目指したドライビングをすればするほど、たくさんのボーナスCXPを獲得できるというわけだ。

CXPは運転中、常に画面右上に表示されており、リアルタイムに加算され、一定まで貯まるとどんどんレベルアップしていく。プレイヤーだけでなく、クルマもレベルアップしていくという独特なシステムが面白さを引き出しているように感じた。

クルマのレベルアップに伴い、カーポイント (CP) をゲットすることができ、そのポイントを使ってカスタムパーツを装備できる。カスタムパーツを取り外すとカーポイントは返却される仕組みだ。

カーポイントを何に割り振ればいいか分からないと感じたら 「クイックアップグレード」 という、いま持っているポイントを使って自動でサクッとアップグレードをしてくれる機能がある。カスタマイズにあまり詳しくない初心者にも優しい設計だ。

カスタムパーツの調整のほかに、タイヤの空気圧やギア比、ダウンフォースなどを細かくチューニングする 「チューニング設定」 も利用可能。この辺りを極めていくことで、より上位に入賞できるようになっていくはずだ。このように、レースが終わるごとにカスタマイズを繰り返し、自分の考える最強のクルマを作っていくのが本作の醍醐味。

今回体験した 「ビルダーズ カップ」 のイントロダクションは、3つのレースに連続で参加するというもので、このあとも筆者は2つのレースをプレイ。途中、難易度を1つ下げてみたところ2位に入賞することができ、そのままフィニッシュを迎えた。すこしずつクルマのチューニングも洗練されていった印象だったので、もっと工夫することで現在の難易度でも1位を取れるのではないかと思っている。

今回筆者はXbox Series Xでプレビュービルドをプレイしたため、製品版とは若干仕様が異なるかもしれないが、本作の画質設定には4K/60fpsでの動作を優先する 「パフォーマンス」 のほか、可変解像度/60fpsでレイトレーシングが利用できる 「パフォーマンスRT」 、そして30fpsに落ちるもののレイトレーシングが利用できる 「ビジュアル」 優先モードが用意されている。

推奨はこのうちの 「パフォーマンス」 となっているものの、実際プレイした印象としては 「パフォーマンスRT」 でも十分に快適にプレイできたような感じだった。負荷によって4Kよりも低い解像度に動的に落ちてしまうことはあるようだが (車内のインジケーターがボヤけたり、遠くに見えるライバル車の描写が多少荒くなっていた)、100km/h以上の速度で走るなかそれを感じることはほぼ不可能に近く、また24台のクルマが混戦したタイミングでも動作が不安定になることはなかったため、製品版でも 「パフォーマンスRT」 を利用したいと思えた。

リアルレイトレーシングはやはり導入するとゲーム内の世界が一気にリアル感が増す。特に太陽光が斜めから差し込んでくる夕方は光がチカチカと眩しく感じることもあるが、車体や車内に光が当たってクルマのボディの金属感などがリアルに伝わってくるため、よりリアルなレーシング体験を味わいたい方にはぜひオススメしたい。

6年ぶりの新作となる『Forza Motorsport』は、ゲームでありながらも現実に近いレースに体験ができる作品だ。

実際にプレイできた範囲がかなり少ないため、本作の評価をしっかりと下すことはできないものの、リアルレイトレーシングをレース内でも楽しめる本作は、レースゲームののグラフィックレベルをひとつ上に上げることに成功している。

同じくレーシングシミュレーションの『グランツーリスモ7』でも実現できていないことを考えると、それだけでも本作を十分に楽しむことができるのではないだろうか。これにさらに朝・昼・夕・夜など時間の概念や天候が加わることで、レースの表情はそれぞれ大きく異なる、リッチなレース体験が可能になっている。Turn 10 Studiosの『Forza Motorsport』再構築は大成功なのではないだろうか。

なお、本作はXbox Series X|SとWindows PCでプレイ可能。Xbox Game Passを契約しているプレイヤーであれば追加費用なしで発売日からプレイすることができるため、新作を待ち望んでいた人だけでなく、Xbox Game Passユーザーもぜひ本作を遊んでみていただければと思う。

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AuthorNANA

東北出身の東京都在住(性別年齢は非公開)。趣味はガジェットいじり、旅行や料理、映画、ゲーム。イモリやサンショウウオが好きなので、家でよく愛でています。

同メディアで取り扱う情報は主にインターネットテクノロジー関連、AppleやGoogleなどの新製品やサービス。その他、今最も興味があるのは「VR/AR」「スマートスピーカー」。