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ASUS Chromebook CM14 Flip レビュー | 14型タッチ画面搭載&360度ヒンジで画面をぐるっと回転、タブレットみたいに使える最新Chromebook

5月17日、ASUS JAPANは、スタイラスペン搭載フリップ式ノートPCの新型モデル 「ASUS Chromebook CM14 Flip」 を発表した。価格は69,800円(税込)、発売は5月18日を予定している。

本モデルは、Chrome OSを搭載した14型ノートPC。本体のヒンジは360度回転可能で、ノートPCとしてもタブレットとしても使うことができる。画面はタッチ操作に対応しているほか、付属のスタイラスペンによる操作や手書き入力にも対応しており、柔軟な使い方ができるのが特徴だ。

今回の新型モデルの発売に伴い、ASUS JAPANから新型モデルを一足早くお借りすることができた。本モデルの詳しい特徴についてはもちろんながら、実際に使ってみて感じたことや、どんなユーザーにオススメなのかをご紹介したいと思う。

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デザイン・画面

「ASUS Chromebook CM14 Flip」 は、Googleが開発している 「Chrome OS」 を搭載したノートPCだ。

WindowsやMacとは異なり、Chromeのウェブブラウザをベースに動作するデバイスのため、ブラウザでできることに特化している。GoogleのOSということで、Google関連のサービスとの相性が良いのも大きな特徴だ。

本体を開くと、14型の画面とキーボード+タッチパッドが搭載されており、見た目は一般的なノートPCとほとんど同じ。

本体サイズは幅324.6mm × 奥行き226.7mm × 高さ18.3~20.8mmで、重量は1.56kg。14型ノートPCとしては標準的なサイズ&重量になっていて、外出時など外に持ち運んで使うことは十分に可能だ。

本体を触ってみると、全体的にかなりガッチリと頑丈な作りになっていることが分かる。それもそのはず、本モデルは米国軍事規格 (MIL-STD810H) に準拠したテストをクリアしており、高耐久を謳っている。また、キーボードも防滴仕様で、普段使う上での安心感は一般的なノートPCよりも高めだ。

画面には14型ワイドTFTカラー液晶が搭載されており、解像度は1,920×1,080ドット、画面比率は77%。フルHD画質なので画面の荒さはほとんど感じない。

画面はタッチ操作に対応しており、スマートフォンやタブレットのように画面を直接指で触って操作することができる。付属してくるスタイラスペン 「ASUS USI Pen」 を使えば、指の代わりに画面を操作したり、手書きでメモやスケッチなどを作成可能だ。

「ASUS Chromebook CM14 Flip」 はエルゴリフトヒンジにより、キーボード部分をぐるっと360度回せる仕様。キーボードの取り外しはできないが、180度を超えたあたりで自動でキーボードとタッチパッドの入力が無効化されるので、誤入力・誤操作の心配はなし。

ヒンジが180度を超えると、UIが自動でタブレットライクに切り替わる。アプリは全画面表示になり、画面下中央にあるバー部分をスワイプすることで、アプリを切り替えたりメニュー画面を開いたりすることができる。この状態で使える置き方は全部で3パターンある。

キーボードを土台にして本体を立てた状態が 「スタンドモード」 。設置面積が広めなので、机やテーブルなどに本体を安定させた状態で置くことができる。手で支えなくても本体を立てた状態で維持できるため、動画コンテンツなどの視聴に最適だ。

スタンドモードをひっくり返すようにしてキーボード部分で本体を支えるようにした状態が 「テントモード」 。机やテーブルほどの広さがない場所でも本体を立てて使うことができる。飛行機の狭めのテーブルにも置くことができそうだ。スタンドモード同様、動画コンテンツの視聴に便利。

あとは画面の裏側にキーボード部分をピッタリとくっつけた状態が 「タブレットモード」 。ちょっと厚みがあるタブレットのように使えるが、重量の関係でずっと手で持ち続けるのは大変なので、机などに置いてスタイラスペンでイラストや文字を書き込むときに活用したい。

キーボードが有効な180度までの状態は 「ノートPCモード」 と呼ぶ。キーボードのキーストロークは1.5mmで、打鍵感はしっかりめ。タイプ音もトストストス…と静かに抑えられていて、高速タイピング時に周囲の人に不快な思いをさせることはなさそうだ。ちなみにキーボードは日本語配列が採用されている。

キーボード下のタッチパッドはマルチタッチに対応していて、一般的なノートPCと同じような操作が可能。ただし、スマートフォンなどでタッチ操作に慣れているなら、基本的には画面のタッチ操作をメインに、タッチパッドでの操作は補助的に使うことをオススメする。

画面の上部には92万画素のウェブカメラが内蔵されていて、Zoomなどでのビデオ通話を利用できる。カメラ上のスライドを左右に動かすことで、物理的に映像を遮断できる 「プライバシーシールド」 が搭載されているので、安心してビデオ通話に接続できる。

ただしカメラの画質は92万画素と少し低め。鮮明な映像で通話したい場合はUSB接続のウェブカメラを別途用意しておこう。

本体側面のうち、左側面に各種ポートがまとめて配置されている。機器を接続するには基本的には左側、と覚えておこう。右側面には電源ボタンと音量ボタン、スタイラスペンの収納場所などが用意されているほか、1ポートだけUSB Type-Cポートが搭載されている。

左側面

  • Kensington セキュリティスロット
  • USB 3.2 Gen 1 Type-C
  • USB 3.2 Gen 1 Type-A
  • 3.5mmオーディオジャック
  • microSDカードスロット
右側面

  • USB 3.2 Gen 1 Type-C

左右のType-Cポートの仕様は同じで、データ転送速度は最大5Gbps、外部ディスプレイへの映像出力にも対応する。また、どちらのポートからも本体の充電ができるため、充電ケーブルが邪魔になりにくいというメリットがある。

「ASUS Chromebook CM14 Flip」 の付属品はACアダプターとスタイラスペン 「ASUS USI Pen」 。ACアダプターのサイズは小さめだが、USB Type-C対応の充電器で充電できるため、スマートフォン用などで普段から持ち歩いているものがあれば充電器を共用してしまった方が荷物が少なく済むはずだ。本体には最大45Wで充電が可能だ。

ASUS USI Penは、画面の操作や文字・イラストの書き込みなどに利用できる。本体右側面の一番上に収納スペースがあるので、使うときはそこから取り出して、使い終わったら必ずしまっておけば失くしてしまうこともないだろう。

ASUS USI Penの書き心地は比較的滑らかだが、たまに線が途切れてしまうことも。残念ながらイラスト制作などの本格的な創作活動には向かないので、あくまで手書きメモやちょっとした図などを書き込むときに使うことをオススメする。

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CPU・GPU性能

「ASUS Chromebook CM14 Flip」 には、CPUにMediaTek Kompanio 520が搭載されている。GPUはCPU内蔵のArm Mali G52 MC2 2EEで、メモリは8GB (LPDDR4X-3600) 、ストレージ容量は64GBとなっている。

CPU性能については、Geekbench 6でスコアを計測。結果はシングルコアスコアが650、マルチコアスコアが1626となった。

GPU性能は3D Markで計測したところ、結果はSling Shotが2209、Wild Lifeが725という結果になった。

実際に 「ASUS Chromebook CM14 Flip」 を使って色々な作業をしてみたところ、文書作成やメール、ウェブブラウジングなどの一般的な作業はスムーズにこなすことができた。やはりChromeブラウザをベースに動作しているということもあり、動作は全体的に軽い印象だ。

Chromebookは、Google Playで配信されているAndroidアプリが利用できることから、基本的にはスマートフォンと同じくらいのことができると考えてもらえればOKだ。

また、筆者が遊んでいるゲーム『ポケモンユナイト』がChromebookに対応していたので、アプリをダウンロードして遊んでみた。動作はスマートフォンと変わらないくらい快適で、画面が大きいので大迫力でゲームを楽しむことができた。

ストレージ容量に関しては、64GB (システム領域含む) だと容量が少ないと感じるかもしれないが、クラウドストレージやmicroSDカードなどを活用すればもっとたくさんのデータを保存することができるため、この点に関しては心配する必要はほとんどないだろう。

実際に使ってみて感じたこと

「ASUS Chromebook CM14 Flip」 を数週間ほど使ってみて、便利だったのがとにかく動作が軽いこと。

簡単な調べ物をしたい、動画を流し見したいなどのちょっとした作業は、パッと開いてすぐにこなすことができる。スマートフォンでゲームアプリを遊んでいるなら、自宅ではChromebookの大画面でプレイするというのも楽しいだろう。

また、画面をタッチできることによる作業のスムーズさも気に入った。特に画面スクロールは指での操作が一番便利で、一度慣れてしまったら一般的なノートPCのタッチパッドでのスクロールが億劫になりそうだ。

本体のスペック的にクリエイティブな作業には向かないデバイスではあるため、メインPCにすることは難しいかもしれないが、すでに高性能なデスクトップPCを持っていて、外出時にちょっとした作業用として持ち歩けるサブ端末が欲しい人や、お子さんや高齢家族などが本格的なPCに触る前の練習用端末として導入するのはアリではないだろうか。

ちなみに、バッテリー持ちはスペック上では約12.1時間。実際に使っていても、一昔前のノートPCのようにガリガリとバッテリー残量が減ってしまうことはなかったので、外出時にも安心して持ち運べるはずだ。

「ASUS Chromebook CM14 Flip」 の価格は69,800円(税込)、発売は5月18日を予定している。

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