Appleが毎年のように発表する新型「iPhone」や「Mac」シリーズは、常に最新技術が導入されたハイエンド端末だ。これらの新端末には毎回のように新機能が搭載され、僕らユーザーは新製品に心を鷲掴みにされてきた(最近はそれも少ないが)。
これらに搭載されている新機能は、Appleが独自で開発したものもあれば、他社が開発しそれをAppleが買収or提携で獲得したきたものもある。
先日、AppleのCEOであるティム・クック氏は、2016年第2四半期の決算発表でAppleが1年間でどれほどの企業を買収したのかについて言及した。
この買収した企業の中には「iPhone 7」に搭載されると噂されているデュアルレンズカメラ技術を持った会社も含まれており、これらの会社が持つ技術を抑えておけば今後のApple製品の新機能を予測することができるかもしれない。
BGRは、Appleがこの1年間で買収した企業と、その企業が持つ技術について解説しているので詳細をお伝えしよう。
「Siri」関連や顔認識技術が多いイメージ
ティム・クック氏が先日発表した内容によると、この1年間でAppleが買収した企業の数は15社。どんな会社を買収したのか一覧にしてみたので下記からご覧いただこう!
No | 会社名 | 技術 |
---|---|---|
1 | Camel Audio | デジタルシンセサイザーや音響処理技術を持つオーディオソフトウェア |
2 | Emotient | 人の表情から感情や気持ちを汲み取る人工知能技術 |
3 | Faceshift | STAR WARSシリーズでも使用されたモーションキャプチャ技術 |
4 | Flyby Media | 現実の世界で物体を認識する高AR(拡張現実)技術 |
5 | FoundationDB | より高速な処理が可能なWEBアプリケーション向けのデータベース技術 |
6 | LearnSprout | 教師が学生の成績を測るためのソフトウェア |
7 | LegbaCore | ファームウェアに特化したセキュリティソフトウェア |
8 | LinX Imaging | マルチカメラで高画質撮影を可能にする技術。イスラエルをベースにした会社でデュアルレンズカメラ技術はこの会社の技術を使うと思われる。 |
9 | Coherent Navigation | 超高精度GPS技術 |
10 | Metaio | ドイツの会社でARで画像認識する技術で定評がある |
11 | Mapsense | 地図上のデータから可視化データを作成する技術 |
12 | Perceptio | 人工知能のディープラーニング技術 |
13 | Semetric | 高度な音楽解析技術 |
14 | VocallQ | 文章の自然な読み上げ技術とそれに付随するコンピュータの学習能力技術 |
15 | ??? | ??? (15社目は不明) |
これらがこの1年間でAppleが買収した会社になる。
一つ一つ会社を見ていくと、デュアルレンズカメラ技術の他にも、AR技術や音声アシスタント機能「Siri」に関係しそうな技術が多い。
「Siri」に関しては毎年「iOS」のバージョンが上がるたびに受け答えが進化しており、これからも例年同様に進化していくことが考えられる。
また、Appleは人の表情を読み取る技術やモーションキャプチャ技術も獲得していることから、現在「Touch ID」で行っている指紋による本人認証もいずれは顔で認証できる機能が追加されるかもしれない。想像しているだけで夢が膨らんでくる。
AppleのCEOティム・クック氏は、CNBCの番組で次期「iPhone」は、iPhoneなしでは生きていけないほどの新機能を搭載するという旨の発言をしている。
これら買収した会社の技術が、Appleの製品群にどう影響してくるかは全く分からないが、「iPhone 7」の新機能など、もしかするとこの中にヒントが隠されているかもしれない。
ちなみにBGRによると、Appleは企業を買収してもほとんど公表することはないので、ティム・クック氏が明かした15社という数字の他にも買収した会社は存在するかもしれないとのことだ。
[ via BGR ]