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Apple、独SAPとの提携を発表 Appleは法人市場で優位に立てるか

約2年前の話になるが、AppleはIBMと提携し企業法人向けサービスの拡大を発表した。

当時、法人向けの端末といえば主流はやはりMicrosoftのWindowsで、仕事に使う端末はWindowsに依存している部分が大きかった。今でも法人向け端末は、Windowsが圧倒的なシェアを誇っている状態だが、そのシェアを少しでも奪うために攻勢をかけたいところ。

そして、AppleはIBMに次ぐ新たなパートナーを見つけることに成功したようだ。本日、Appleはドイツに本社を置く企業向けソフトウェア会社SAPと提携することを発表している。

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Apple、法人ハードウェア市場でさらなる攻勢に

今回Appleが提携を発表したのは、ヨーロッパでも最大の規模を誇るソフトウェア会社であるSAP。僕はあまりこの会社について詳しくないのだが、Wikipediaを見ると、SAPは2014年時点で売上高がソフトウェア会社の中で世界第4位を誇る会社で、大企業向けのエンタープライズソフトウェア市場では圧倒的なシェアを持った会社であるとのこと。

同社はマイクロソフトやオラクル、IBMに次ぐ会社で、すでにIBMと提携しているAppleからすれば、非常に良いパートナーを得ることに成功した形となる。

今回の提携内容としては「法人向けのモバイルサービス」について。CNETによると、具体的には「iPhone」と「iPad」用の新しいアプリ向けにSAPの「HANA」システム(企業がデータをすばやく分析して予測をするためのシステム)を活用するというもの。

法人活動においてモバイル端末が使用される機会は多くなってきており、今回の提携によりSAPが持つ120か国の5万社弱が潜在的顧客となる。つまり、これらの顧客基盤で従来端末がiOS端末にどんどん置き換わる可能性があるということだ。

Appleは、SAPの持つビジネスアプリとiOS端末を武器に今後ハードウェアシェアを獲得できるだろうか。来年以降の法人向け端末の販売数の発表が楽しみだ。ちなみに、「SAP」はサップと呼ばれることもあるようだが、エスエイピーと呼ぶのが正しいとのことだ。

[ via Apple ]