
米Appleは現地時間9月9日、新型スマートウォッチ「Apple Watch Ultra 3」を発表した。
価格は米国で799ドル、日本では129,800円(税込)から。予約は同日より開始、発売は9月19日。前モデル「Ultra 2」と同じく、ナチュラルチタニウムとブラックチタニウムの2色展開となる。
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Apple Watch Ultra 3、衛星通信対応と42時間バッテリーで登場

Apple Watch Ultra 3は、Apple Watchシリーズのなかでも最上位モデルとして君臨するタフネスモデルだ。昨年は新カラーモデルが追加されるに留まり新モデルが登場していなかったことから、今年は2年ぶりの新型モデルということになる。
従来モデルから大きく進化したポイントとしては、まず5G通信に加えて衛星通信にも対応した点が挙げられる。モバイル通信圏外でもSOS発信やメッセージ送信、位置情報の共有が可能になる。
衛星通信機能は専用のアンテナと再設計した無線モジュールで実現されており、接続時は端末画面にガイドが表示される。緊急時にSOSを送信する「Emergency SOS via satellite」や、「Messages」「Find My」も利用でき、衛星通信機能は購入後2年間無料で提供される。

ディスプレイも進化した。新たに搭載された広視野角OLEDのLTPO3パネルにより、Apple Watch史上最大の表示領域を確保。ベゼル幅は従来より24%細くなり、1Hzの常時表示に対応する。秒針の動きも手首を上げずに確認可能だ。
バッテリー容量も増強され、通常使用で最大42時間、低電力モードなら最大72時間の駆動が可能になった。15分の急速充電で12時間駆動できる点も特徴だ。
健康・フィットネス機能の大幅アップデート

健康管理機能も強化されている。新たに搭載された高血圧(Hypertension)通知機能は、光学心拍センサーで得られるデータを分析し、30日間の心拍パターンから高血圧の兆候を検知する。FDAの承認取得は今月予定で、Series 9以降およびUltra 2以降のモデルでもwatchOS 26で利用可能になる。通知を受けた場合、ユーザーは外部の血圧計で1週間計測し、医師に共有することが推奨される。
睡眠管理機能も進化し、新たに「Sleep Score」が導入された。睡眠時間や就寝・起床の規則性、起床回数、睡眠ステージごとの時間を総合してスコア化し、改善すべき点をわかりやすく提示する。これにより、Apple Watchは単なるウェアラブルから、より包括的な健康管理デバイスへと進化している。

フィットネス面では、watchOS 26の新機能「Workout Buddy」が目玉だ。Apple Intelligenceを活用してユーザーの運動データや履歴を分析し、心拍数や距離、ペース、達成状況に応じた音声でのモチベーション提供を行う。ランニング、サイクリング、スイミング、ハイキング、ダイビング、ゴルフなど、多彩なアクティビティに対応しており、GPS性能もスポーツウォッチの中で最も正確な部類に入る。
さらに、ディスプレイの刷新に伴い、ストップウォッチやタイマー、20種類以上のウォッチフェイスも1Hz表示に対応。Ultra限定の「Waypoint」フェイスでは、コンパスや衛星通信へのショートカット、ナイトモードの切り替えも可能だ。加えて、Bluetooth対応ヘッドホンと組み合わせることで、運動中に音楽やポッドキャストを自動再生する機能も強化されている。
Apple Watch Ultra 3は、スポーツ・アウトドア用途だけでなく、健康管理と日常生活における利便性を高めたモデルとして、Appleの最先端技術を集約した一台となった。特に衛星通信対応と高血圧通知は、これまでのスマートウォッチでは得られなかった安心感を提供することになるだろう。
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(画像:Apple)