Appleが極秘裏に開発していた独自のARグラスが開発をやめた可能性があることがわかった。台湾メディアDigiTimesが11日報じた。
DigiTimesはAppleのARグラスの開発が終了したことを報じた。同メディアのレポート記事は一般公開されていないものであるため記事の詳細をお伝えすることはできないが、通常であれば24時間以内に一般公開されるため、同日中にはレポートの詳細が明らかになる見通し。
ARグラス開発中止の報道に著名開発者が反論
しかし、このDigiTimesの報道について反論している人物がいる。その人物とは、これまで各種OSのベータ版からAppleの次期製品やサービスに関する事柄を見つけ出し、世間にその内容を伝えていた著名開発者Steve Troughton-Smith氏(@stroughtonsmith)。
彼は今秋正式リリース予定の 「iOS 13」 のベータ版 「iOS 13 beta」 の中から、数々のARグラスに関する “証拠” を発見していることを明らかにし、AppleがARグラスの開発を終了したとは思えないと発言している。
Seems unlikely. There was a huge amount of evidence for them in iOS 13 only a couple months ago, so my impression was that they were coming even sooner than we thought. Considering lead-time for supply chain rumors, hard to square this with that https://t.co/EK0eNYQh45
— Steve Troughton-Smith (@stroughtonsmith) 2019年7月11日
DigiTimesはおそらくサプライチェーンからの情報を伝えており、Steve Troughton-Smith氏はAppleのOSの中から得た情報をもとに発言している。現時点でどちらが正しいのかは不明で、どちらの話も決してありえなくはない。
Appleは本当にARグラスの開発をやめたのか
数年前から、Appleは 「AR分野」 に注目している。CEOティム・クック氏は、AR(拡張現実)分野に興味があると発言したことがあり、ARに関連した新製品やサービスが登場することが予想されてきた。
実際、AppleはiPhoneやiPadにAR機能を多数投入。また、顔認証機能 「Face ID」 を使ったAnimojiやMemojiといったユニークな機能も実装された。2020年に発売する次世代型iPhoneには背面にToFカメラ(三次元情報を光の飛行時間を利用して計測するカメラ)が搭載される可能性も報じられている。
そして、今回の話題であるARグラスについてはTF International Securitiesの著名アナリストMing-Chi Kuo氏やBloombergの名記者Mark Guaman氏らが、「早くて2020年に発表される」 と投資家レポートで伝えていた。やはり、AppleはAR関連の開発を積極的に行っている。
これらの状況を踏まえ、Steve Troughton-Smith氏を含め、AppleがARグラスの開発を終了したという報道をやや懐疑的に見ている人も多いようだ。それは、これまでのDigiTimesの報道実績を考慮してのことかもしれない。他ソースから同様の情報が出てこない限りは、現時点ではSteve Troughton-Smith氏の方が信憑性はありそうだ。
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