現地時間8月3日、Appleは2023年第3四半期 (2023年4~6月期) の決算発表を行った。
同四半期の売上高は817億9700万ドル (約11兆6654億円) で、前年同期比1.4%減。純利益は198億8100万ドルで前年同期比2.3%増。1株あたり利益は1.26ドル。
参考情報として、昨年同期 (2022年第3四半期) は売上829億5900万ドル、純利益は194億4200万ドルだった。
3四半期連続の減収も、サービス売上高8.2%増で過去最高を記録
各製品の売上高、会社全体の売上高・純利益 (および増減) は以下表のとおり。
総売上高 | 817億9700万ドル ( -1.4% ) |
---|---|
純利益 | 198億8100万ドル ( +2.3% ) |
売上高 | |
---|---|
iPhone | 396億6900万ドル ( -2.4% ) |
Mac | 68億4000万ドル ( -7.3% ) |
iPad | 57億9100ドル ( -19.8% ) |
Wearable & Home | 82億8400万ドル ( +2.5% ) |
Service | 212億1300万ドル ( +8.2% ) |
地域 | 売上高 |
---|---|
アメリカ | 353億8300万ドル ( -5.6% ) |
ヨーロッパ | 202億500万ドル ( +4.8% ) |
中国 | 157億5800万ドル ( +7.9% ) |
日本 | 48億2100万ドル ( -11.5% ) |
アジア太平洋地域 | 56億3000万ドル ( -8.5% ) |
今期の決算は、Appleにとってやや苦しい内容になった。第3四半期は新製品の投入が乏しかったこともあり、各デバイスの売上高が減少。
各国のインフレや不安定な経済状況による世界的なスマートフォン市場の減速により、iPhoneの売上高は昨年同期比2.4%減になった。ただし、販売台数の落ち込みに比べて減収幅が小さかった点については、高機能化に伴う高価格化が功を奏したかたちと言えるかもしれない。
また、Macに関しては前年同期比7.3%減、iPadに関しては19.8%減とやや苦戦が続く。
一方でサービス部門とウェアラブル部門は好調を堅持している。特にサービス部門は前年同期比8.2%増と過去最高を記録している。Appleが提供するサブスクリプション契約者は10億人を突破しており、各デバイスの売上減少を相殺したかたち。
地域別の売上高では、米国および日本、アジア太平洋地域市場における売上高が減少している。日本に至っては前年同期比11.5減と大幅なマイナスを記録している。
次回の決算発表 (7月〜9月期) は、Appleにとって最も大事な第4四半期となる。特に9月に発表される新型iPhoneは、直近3年で最大のアップデートを迎えることが予想されており世界的に最も注目されている。また、そのほかにも新型Apple Watchなどの発表も期待されている。
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(画像:Apple)