Appleはこれまで様々なデバイスを作ってきた。だが、これらのデバイスがどこで、どういう部屋で作られているのかは明かされたことはなかった。
本日、その施設が公開されたので紹介する!
最新機器たちは、意外に普通の研究室で生まれた
研究室の名前は「Input Design Lab」。この研究施設はAppleの本社のある米カリフォルニアのクパチーノにあり、関係者の間では「Vallco Parkway」と呼ばれているそうだ。
先日リリースされた「Magic Trackpad 2」や「Magic Mouse 2」「Magic Keyboard」はここで開発や試作がされたとのこと。
多数のセンサーを付けて計測、開発している!
「Input Design Lab」ではデバイスの開発のために、多数のセンサーを体につけて、実際の使用感や人体への影響を調べている。
AppleのEcosystem Products and Technologies担当のKate Bergeron氏によると、これらのセンサーでは筋肉疲労や記憶、発せられる音、正確さなどを検証し、モニタリングしているとのこと。
連打にどれだけ耐えられるか、耐久テスト!
上の画像は「タッパー」と呼ばれる装置。試作品を置いて、細いキリのようなものでキーの4つ角と、キーの中心を何度も連打しまくる、あの「高橋名人」の有名な超連打が耐久テストが行なわれているようだ。連打回数はなんと最高500万回にも!
現在出荷されているキーボードは、全キーの4つ角と中心をこの装置で叩きまくっても耐えたという「お墨付き」であるとのこと。
この施設にある「タッパー」は、中国の組み立て工場にもあり、同様のテストを現地でも行っているそうで、試作品と実際に出荷しているものと品質は変わらないようだ。
なお「Input Design Lab」では、試作品だけではなく、実際の出荷される製品をチェックすることもあり、年中忙しくしているとのことだ。
3Dプリンター「MakerBot」も当然あります。
先日リリースしたようなマウスやトラックパッドは、どんな材質の上に置いても、しっかり機能するのかという検証もしているとのこと。ロボットアームで、実際にデバイスをガラスや金属、メラニンや木、コンクリートといった色々な材質の上で動かしてテストをしている。
音響ルームで「いい音」が出るか検証
音響ルームにデバイスを置き、「いい音」がするかどうかテストしているそうだ。使用者の気が散るような耳障りな音がしては、いいデバイスとは言えない。僕も使うデバイスの音には気を使うタイプだが、Appleのデバイスの出す音に不満があったことはない。
様々な機械や方法で検証を行っている様子が伝わっただろうか。今回、このように開発環境が公開されたわけだが、秘密主義のAppleが開発環境を公開するのはかなり珍しいことだ。
もしかすると、少しずつだがAppleの秘密主義は変わり、公開していくスタイルに変わっていくのだろうか。
[ via BACKCHANNEL ]