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Apple、2021年第4四半期決算を発表。29%増収達成も半導体不足が重石となり市場予測を下回る

現地時間10月28日、Appleは2021年第4四半期 (2021年7~9月期) の決算発表を行った。

同四半期の売上高は833億6000万ドル(約9兆4680万円)で、前年同期比29%増。純利益は205億5100万ドルで前年同期比62%増。希薄化後の1株あたり利益は1.24ドル。

昨年同期(2020年第4四半期)は売上646億9800万ドル、純利益は126億7300万ドルだった。

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総売上高、純利益ともに過去最高記録も、半導体不足が重石となり株価下落

各製品の売上高や会社全体の売上高・純利益 (および増減) は以下の表のとおり。

総売上高 / 純利益 (カッコ内は前年同期比)
総売上高 833億6000万ドル ( +29% )
純利益 205億5100万ドル ( +62% )
各製品の売上高 (カッコ内は前年同期比)
  売上高
iPhone 388億6800万ドル ( +47% )
Mac 91億7800万ドル ( +2% )
iPad 82億5200ドル ( +21% )
Wearable & Home 87億8500万ドル ( +12% )
Service 182億7700万ドル ( +26% )

今期の決算では、総売上高は前年同期比29%増となる833億6000万ドル、純利益は前年同期比62%増となる205億5100万ドル。総売上高、純利益ともに同四半期としては過去最高を更新している。

Appleによれば、サービス部門およびMac部門の収益は史上最高を達成したとのこと。ただし、iPhoneの売上高については市場アナリストの予測を下回る結果となっていたことから、決算発表直後の株価は約5%急落している。AppleのCEOティム・クック氏によれば、iPhoneは半導体不足によって供給の制約を受けたことが原因のようだ。

昨年の決算から大きく数字を伸ばしたのは、サービス部門。Apple PayやApple Careなどのほか、Apple MusicやApple Arcadeなどサブスクリプションサービスが入る項目だが、前年同期比で26%増の182億7700万ドルを記録している。

Mac部門については、前年同期比2%の微増となる91億7800万ドルを売り上げた。Appleの独自プロセッサ 「M1」 チップ、および同チップを搭載したMacBook Pro、MacBook Air、iMacは引き続き好調のようだ。

iPhoneに関しては新型モデル 「iPhone 13」 シリーズが投入されたこともあり、売上高が47%増加している。ただし、この数字については昨年の事情を加味するべきだろう。昨年の新型モデル 「iPhone 12」 シリーズは新型コロナウイルスの影響により投入時期が本来の2020年第4四半期から2021年第1四半期にズレ込んだことが影響し、2020年第4四半期の売上高は前年同期から-21%となっていた。

以下は、地域別の売上高。

地域別の売上高 (カッコ内は前年同期比)
地域 売上高
アメリカ 368億2000万ドル ( +20% )
ヨーロッパ 207億9400万ドル ( +23% )
中国 145億6300万ドル ( +83% )
日本 59億9100万ドル ( +19% )
アジア太平洋地域 51億9200万ドル ( +26% )

地域別の販売に関しては、北米や欧州で約20%増、日本でも約20%増の販売実績となった。大きく伸びたのは中国で、昨年同期比から83%の増加となっている。

AppleのCFOであるLuca Maestri氏は、今回の決算について 「マクロ環境の不確実性が続いているにもかかわらず、すべての地理的セグメントと製品カテゴリで新しい収益記録を樹立した。」 と述べた。また、アクティブなAppleデバイスについては、インストールベースで史上最高になっているとのこと。

Appleは巣篭もり需要および在宅ワークの需要拡大により、自社製品の販売を大きく伸ばしてきた。しかし、ワクチン接種が広まったことにより新型コロナウイルスの脅威が低下したこともあり、直近の足元におけるiPad、Macの販売数に関してはやや一服感もある。

また、昨年から5Gに対応したiPhoneが販売されるようになり、いわゆる5G需要を刈り取ることに成功しているが、半導体不足問題が重石となり、販売チャンスを逸脱している。

半導体についてはこれからさらに不足することが指摘されていることを踏まえて、Appleがこの局面を乗り越えられるのか、市場からは懸念の声が出ていている。

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