Appleの新ファイルシステム「APFS(Apple File System)」がFusion DriveやHDDでも利用することができるようになる。
Appleは現地時間4日、年次開発者イベント「WWDC 2018」の基調講演を開催し、次期OSの「macOS 10.14 Mojave」を発表した。この「macOS Mojave」には多数の新機能が盛り込まれることが発表されていたが、同発表の最後にとても重要なことをアナウンスしていた。
APFS for Fusion drive and Hard drive
その「重要なこと」とはFusion DriveやHDDも「APFS」を採用するということ。
APFSは「WWDC 2016」で発表された新ファイルシステムで、Appleが独自に開発したもの。大容量のデータファイルの取り扱いに長けているだけでなく、ファイル保護能力が向上しているのが特徴だ。
最近はカメラ性能が向上していることから必然的にデータサイズが大きくなりがちで、従来のファイルシステム「HFS+」を利用し続けるのは実情に合っていない。
そこでAppleは現代の利用法に合う新しいファイルシステムを作った。「APFS」は、まずは2017年3月にiOS 10.3に導入され、同年9月にはmacOS High Sierraにも搭載。これらのOSをインストールすることで自動的に新ファイルシステムに変換される仕組みとなっていた。
しかし、APFS for macOSに関してはSSDのみに最適化されており、Fusion DriveやHDDに関しては実装が見送られた(一時的にベータ版で導入されたものの、問題が発生したのか実装を見送ることに)。このことから、Appleは近いうちにFusion Drive/HDD向けにもAPFSを導入すると予想されていたが、それが次期「macOS 10.14 Mojave」で行われることが正式に発表されている。
Fusion DriveやHDDが搭載されているデバイスは主に「iMac」と「Mac mini」。旧製品の中にはHDDを搭載した「MacBook Pro」もあるため、こういったモデルも影響を受けるだろう。
ファイルシステムの変換に関しては不具合が起こる可能性がある。もし、従来のファイルシステムからAPFSへ移行する(=macOSのアップグレードをする)際にはバックアップの取得を行うことを推奨しておきたい。
ちなみに、前述したようにSSDストレージを搭載したモデル(比較的新しいMacBookやMacBook Proなど)については、すでに「macOS 10.13 High Sierra」をインストールしている場合、APFS化が行われているはずだ。
自身の端末がどのストレージを搭載しているのかを確認するには、Macのメニューバー左にあるリンゴマークから「このMacについて」を選択。その後、「システムレポート」から「ストレージ」の項目に行くことで確認することができる。この画面では現状のファイルシステムを確認することもできるので、気になる方はぜひ一度確認を。
macOS 10.14 Mojaveのシステム要件は以下のとおり。
- MacBook (Early 2015以降)
- MacBook Air (Mid 2012以降)
- MacBook Pro (Mid 2012以降)
- Mac mini (Late 2012以降)
- iMac (Late 2012以降)
- iMac Pro (2017)
- Mac Pro (Late 2013、またはMetal対応GPUを搭載したMid 2010 or Mid 2012)
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