Anker、モバイルバッテリー2製品を自主回収。製造過程の不備が見つかり海外では発火事象が発生

9月17日、アンカー・ジャパンは同社が販売するモバイルバッテリー製品のうち2つの製品を自主回収および交換対応を行うと発表した。

回収対象となるのは以下の2製品。該当製品のうち、こちらのオンライン受付フォームよりシリアルナンバーを入力のうえ、対象と判別された製品が対象となる。

Anker Power Bank (20000mAh, 22.5W, Built-In USB-C ケーブル)

製品名：Anker Power Bank (20000mAh, 22.5W, Built-In USB-C ケーブル)
販売期間：2024年1月12日〜2024年9月17日
カラー：ブラック、ホワイト、ピンク、パープル ※グリーンは対象外

背面に製品名｢Anker Power Bank (20,000mAh, 22.5W, Built-In USB-C Cable)｣、2行目の品番｢A1647｣と記載
USB-C端子のケーブルが一体型
USB-Aポート×1、USB-Cポート×1、一体型ケーブル、20000mAhのモバイルバッテリー

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)

製品名：Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)
販売期間：2024年2月1日〜2024年9月17日
カラー：ブラック、ホワイト、パープル ※ピンクは対象外

側面に製品名｢Anker 334 MagGo Battery(PowerCore 10K)｣、2行目の品番に｢A1642｣と記載
USB-Aポート×1、USB-Cポート×1、10,000mAhのマグネットで装着可能なモバイルバッテリー

今回の自主回収は、上記2製品について発火等の事象が発生し、調査の結果、製造過程に不備があったことが判明したことによるもの。日本国内では現時点で発生していないというが、今後の被害拡大を防止するため、製品の回収ならびに交換を実施することを決めた。

具体的な製造過程の不備として、アンカー・ジャパンは以下の説明を行なっている。

弊社が委託するセル製造サプライヤーでのバッテリーセルの製造過程において、負極集電体とタブリード (電極と外部の回路を接続するための端子) の溶着時に、サプライヤー側の現場判断でAnkerグループの規定を超えて摩耗したホーンを使用。その結果、該当箇所の固定が不十分なセルが一部発生し、負極集電体とタブリードの溶着不足による熱収縮が起こり、内部短絡に繋がりえる状況が発生したまま出荷がなされたため。

発火等の事象が発生してから、アンカー・ジャパンとしては新規出荷および販売を停止しているとのこと。また、セル製造サプライヤーへの管理体制および社内の検品体制の更なる厳格化を進めるほか、体制の見直しとして、開発時の品質やテスト基準の厳格化を進めていくという。

さらに、セル製造サプライヤーに対して Anker グループ側の管理および監督体制が不十分であったことから、製造サプライヤーの選定基準の再度見直し、ならびにAnkerグループが定める規定を強化。さらに、製品出荷前の検品における体制の見直しや検品項目の厳格化も行うとしている。