
アマゾンジャパンは5月28日、東北地方で初となる生鮮食品のオンライン販売サービスを開始した。サービスの第一弾として、仙台市とその周辺エリアを対象に、地域密着型スーパー「イトーチェーン」との提携によるネットスーパーをAmazon.co.jp上にオープン。北海道を中心に展開するアークスグループとの連携を強化し、グループ傘下のイトーチェーンを通じて生鮮食品や惣菜、日用品などの即日配送を実現する。
今回の取り組みは、Amazonにとって東北地方での生鮮食品ネット販売の初展開となる。対象エリアに配送先住所を登録しているAmazonユーザーであれば、最低注文金額なしでイトーチェーンの商品を最短2時間で受け取ることができる。配送対象地域は、仙台市5区(青葉区、泉区、太白区、宮城野区、若林区)に加えて、塩竈市、多賀城市、富谷市、黒川郡大和町、宮城郡利府町の一部。
配送はAmazonの物流ネットワークを活用し、イトーチェーン店舗の専任スタッフが注文品をピックアップする仕組みだ。配送時間は当日、翌日または翌々日の12:00〜20:00の間で3つの2時間枠から選択可能で、400円の追加料金を支払えば1時間単位の指定にも対応する。配送料の詳細は以下(いずれも税込)。
注文金額 | 配送料 |
---|---|
10,000円以上 | 無料 |
6,000円以上10,000円未満 | 220円 |
3,000円以上6,000円未満 | 440円 |
3,000円未満 | 660円 |
地域密着スーパーとの連携で拡大するAmazonネットスーパー戦略


アジアパシフィック事業部のシン・ミニョン氏は「Amazonネットスーパーは現在、北海道・関東・関西・中部・九州の一部地域で展開している。今回の東北進出により、日本国内12都道府県でサービスを提供できる体制が整った」とコメント。品揃えや価格、利便性、品質といった観点から、ユーザーに一貫したショッピング体験を提供していく方針だという。
イトーチェーンの伊藤吉信専務は「北海道のアークスネットスーパーは利便性の面で多くのお客様から高い評価をいただいている。イトーチェーンの人気商品を、仙台市とその周辺の一部エリアの新たな購買チャネルとして届けられることをうれしく思う」と語る。
取り扱う主な商品は「イトーの牛タン」や「はらこ飯」といった地元の人気惣菜、季節の野菜、果物、精肉、鮮魚などで、今後順次拡大予定。Amazon.co.jpおよびショッピングアプリを通じて注文でき、利用にはAmazonアカウントが必要となる。
サービス開始を記念し、5月28日から6月10日午前9時59分まで「オープン記念セール」を実施し、生鮮食品やパン、飲料などの対象商品を最大50%オフで提供する。また、プライム会員向けには初回購入時に4,000円以上注文すると、2時間単位の配送指定が実質無料となるキャンペーンも展開する。
フードロジスティクスの強化と地域スーパーとのパートナーシップを通じ、Amazonは全国でのラストワンマイル戦略を加速させている。今後も他地域への展開が期待される中、地域住民の買い物体験がどのように変化していくか注目したい。
(画像提供:アマゾンジャパン)