9月2日、Amazon Audible (オーディブル) は都内で記者発表会を実施し、新たに 「オーディオファースト」 として4作品の配信が決定したことを発表した。
「オーディオファースト」 とは、2021年に始動したオーディブルと出版社との新しい取り組みのことで、オーディブルのために書き下ろされたオリジナル作品をオーディオブックとして先行配信し、その後書籍としても出版していくというもの。
オーディオファースト作品としては、2021年に川上美恵子氏の 「春のこわいもの」 が配信開始。2022年11月1日には三浦しをん氏の 「墨のゆらめき」 が配信予定となっている。
今回の発表会では、さらに相場英雄氏、汐見夏衛氏、西尾維新氏、村田沙耶香氏をはじめとするアジアを代表する9人の作家が本取り組みに参加することが発表。2022年10月より順次、オーディブルで配信開始を予定している。
新たに配信が決定したオーディオファースト作品は以下 (配信開始予定順) 。
著者 | 出版社 | 配信時期 |
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小学館 | 2022年10月 |
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新潮社 | 2022年11月 |
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実業之日本社 | 2022年12月 |
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講談社 | 2023年春 |
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幻冬舎 | 2023年春 |
Audibleは今年1月に聴き放題制に移行している。それまでは毎月1コインが配布され1冊のみ入手することが可能だったが、聴き放題移行後は12万以上のオーディオブックやポッドキャストを好きなだけ聴くことが可能。オフライン再生のほか、ストリーミング再生にも対応している。料金は月額1,500円(税込)。
聴き放題制に移行してから、Audibleは会員数が大幅に伸びるなど好調が続いているとのこと。ユーザー数は前年同期比で25%増、聴取時間は前年同期比135%増、タイトルダウンロード数は1ユーザーあたり年30冊で、顧客満足度も過去最大となっているという。
Audibleはオリジナルコンテンツを増やすことで、さらにユーザー数を増やすことも目指している。Audibleでしか聴けない 「Audible ORIGINAL」 のほか、書籍に先行してオーディオブックとして聴ける 「オーディオファースト」 作品、そして人気作家の起用など、バラエティに富んだ作品をラインナップし、サービス全体の魅力を増やしていく。
これらオリジナルタイトルのラインナップはまだまだ少ないものの、今秋から本格始動するオーディオファーストを含めて今後タイトル数を増やしていく予定。今後どれくらい出せるかは、依頼する作家の数や執筆する速度にもよるところが大きいとするが、将来的な目標として毎月1本くらい出せるようになりたいと今後の展望が明らかにされた。