AdobeとGoogle Cloud、戦略的パートナーシップを拡大。GeminiやVeoなどGoogleの生成AIをAdobe製品に統合

米国時間10月28日、アドビの年次イベント「Adobe MAX」にて、アドビとGoogle Cloudが、次世代の生成AIクリエイティブ技術の提供に向けてパートナーシップの拡大を発表した。

今回の提携は、アドビが長年培ってきたクリエイティブ領域における専門知識と、GoogleのAIモデル「Gemini」「Veo」「Imagen」などの先進技術の融合を目的としており、両社はAI時代における人々のクリエイティブ表現のあり方を根本から変える構えだ。

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GoogleのAIモデルがAdobe製品に統合

今回のパートナーシップの拡大により、アドビの主要アプリケーションにGoogleの生成AIモデルが統合され、Photoshop、Premiere、Express、FireflyといったAdobe製品を利用するユーザーは、Googleの最新AIモデルを優先的に利用できる。

たとえばPhotoshopでは、「生成塗りつぶし」でGoogleのGemini 2.5 flash(Nano Banana)を選択して実行すると、画像の大まかな構図は変えずに昼の風景を夜の風景に変えたり、背景の一部分だけを削除するなど、他の要素は変更せずに画像の一部だけを編集できるようになった。

また、エンタープライズユーザーは、Adobe GenStudio を通してこれらのモデルを利用できるほか、将来的にはブランド専用のAIモデルを構築・カスタマイズできる「Adobe Firefly Foundry」を介して、大規模なブランドコンテンツ制作ができるようになる予定だ。

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両社が描くAIクリエイティブの未来

Adobeのシャンタヌ・ナラヤンCEOは、「アドビはAI時代にすべての人の創造性を引き出す先導役を担っている。Google Cloudとの協業によって、アドビのクリエイティブDNAとGoogleのAIモデルが融合し、誰もがより自由に創作できる世界を広げていく」とコメントしている。

Google Cloudのトーマス・クリアンCEOも、「アドビと Google Cloud は業界全体を前進させる AI 機能をクリエイティブコミュニティに提供するというビジョンを共有している。個人のクリエイターからグローバルブランドまで、すべての人々がAIを活用してこれまで不可能だった表現を実現するために必要な AI 機能とプラットフォームを提供していく」と語った。

このパートナーシップは、アドビがYouTubeと発表した新たな連携にも続く流れだ。Adobe Premiereのモバイル版には、YouTubeショートへの直接投稿を可能にする「YouTubeショート用に作成」機能がまもなく追加予定で、生成AIと動画配信の融合をさらに後押しする。

(画像提供:Adobe)

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