Appleが開発している独自の 「紛失防止タグ」 が9月10日のスペシャルイベントで発表される可能性がある。初めてAppleの紛失防止タグに関する情報が出てきたのは2019年4月だが、開発者向けベータ版として提供されている 「iOS 13 beta」 の中から、同紛失防止タグに関する新しい情報が発見されている。
この情報を伝えているのは海外のApple系メディアMacRumorsで、同メディアは独占情報として報じた。
iOS 13の内部ビルドから 「B389」 というデバイスが発見
MacRumorsは、「iOS 13」 の内部ビルドの中から 「B389」 というデバイスの存在を発見し、同時に 「日用品にB389をつけて、二度と失くさないようにしよう」 というメッセージを発見している。
さらに、「iOS 13」 のベータ版からは同紛失防止タグのイメージ画像も発見されている。イメージ画像からは、紛失防止タグは円形で、円の中心にはAppleのロゴが描かれていることが判明。
この画像は6月に配布された 「iOS 13 beta」 から発見されたもので、あくまでプレースホルダーとして置かれているものである可能性も残るが、6月以前から紛失防止タグの存在は噂されていたことから、Appleが紛失防止タグを発売しようとしているのはほぼ間違いないと言えるだろう。
ちなみに、MacRumorsによればこの紛失防止タグは 「Find My (探す)」 アプリで利用する仕様になっているとのこと。紛失防止タグをつけたものから離れたらiPhoneから通知が送信され、紛失防止タグから音を鳴らし、どこにあるのかを探す手がかりにすることも可能だという。
さらに 「Safe Locations (セーフロケーション) 」 機能も用意されているという。この機能は、iPhoneから紛失防止タグをつけたアイテムが離れても通知を送信しないというもの。自宅にいる時などはアイテムから離れても通知しない、といった使い方ができそうだ。
また、紛失防止タグをつけているにも関わらず、完璧に紛失してしまった場合は、最後の頼みの綱 「Lost Mode (紛失モード)」 が利用できる。このモードは、他のiPhoneユーザーが紛失防止タグをつけたアイテムを拾った際に、紛失防止タグの所有者の連絡先が通知され、電話やメッセージを送ることができるというもの。取得者側に委ねる形であるが、親切な人に拾ってもらえたなら、無事に帰ってくる可能性が高まりそうだ。
ちなみに、紛失防止タグの位置は家族や友人にシェアすることが可能。コインロッカーなどに入れた荷物の位置を共有したいときなどに役立つこともあるかもしれない。
また、Appleらしいユニークな機能も用意されている。iPhoneの
AR機能を活用し、視覚的に紛失防止タグの位置を把握することができるようだ。iPhoneを上下に動かしながら数フィート歩くことで、紛失防止タグの位置が画面上にバルーンで表示される可能性があるという。この “視覚的な分かりやすさ” に関してはさすがAppleといったところ。
ちなみに、この紛失防止タグはボタン電池式の駆動になっているという。電池の寿命は約1年で、背面のネジを外すことで交換することができるとみられる。ボタン電池は種類にもよるが1個100円程度で買えたりするため、年間のランニングコストはとても安く上がりそうだ。
この紛失防止タグがいつ発表されるのかは現時点では分かっていない。ただし、今秋配信予定の 「iOS 13.0」 の中から見つかっていることから、9月10日の新型iPhoneと同時に発表される可能性は十分にありそうだ。
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