Appleは英Barclays(バークレイズ)との提携を終了し、新しいパートナーと共に金融ビジネスを始める可能性があるようだ。
The Wall Street Journalによると、Appleは米金融大手のGoldman Sachs(ゴールドマン・サックス、以下GS)と新たなパートナーシップを締結し、「Apple Pay クレジットカード」の提供を開始する計画であると伝えている。
ゴールドマン・サックスと提携し「Apple Pay クレジットカード」の提供を開始か
AppleとGSは、新しい「Apple Pay」ブランドのクレジットカードを準備しているようだ。同カードは早ければ2019年初頭にはサービスインとなる可能性があるとのこと。
ゴールドマンは米国で幅広い金融サービスを提供している会社だが、意外にもクレジットカード事業を営んだ経験はない。よって、Appleとの提携で行う同事業は、GSにとって初めての試みとなる可能性が高い。
今月8日(現地時間)には、Bloombergによってクレジットカード事業への進出が報じられており、これについてゴールドマンのCFOマーティ・チャベス氏は、「市場シェアを十分に得ることができなくとも、十分なリターン(利益)が期待できる道を探す」と話していた。その方法については明らかにしていなかったが、もしかすると、その”道”はAppleとの協業のことだったのかもしれない。
ちなみに、Appleはこれまで英バークレイズとの提携で、「Barclaycard Visa with Apple Rewards(Apple Credit Card)」と呼ばれるクレジットカードを発行してきた。
このカードは「Apple Pay」が利用できただけではなく、「Apple Rewards」というポイントプログラムを提供しており、Apple Storeでの買い物は1ドルにつき3ポイント、レストランでの食事は1ドルにつき2ポイント、そのほかの支払いに対しては1ドルにつき1ポイントを付与していた。
このポイントが2,500ポイントに達すると、25ドル分のApple Storeギフトカードを貰うことができていた。
しかし、GSとの提携で新サービスを開始することになった場合、AppleはBarclaysとの提携を終了する可能性があるとのこと。
つまり、「Apple Rewards」などのプログラムを終了する可能性があるということでもあるが、市場関係者の間では、同サービスはGSとのパートナーシップの元でも継続されるとみられているようだ。
また、Apple StoreでのショッピングローンもBarclaysが提供していたため、同ローンサービスの提供元もGSに変更になる可能性がある。