今春に配信開始予定の「iOS 11.3」は来週にリリースされる予定であると、Shureが漏らした。
Shureは、マイクやイヤホンを作る音響機器メーカー。同メーカーはTwitter上で、顧客から「最新のiOSをインストールしたiPhone XでMV88(iPhone用マイク)を使うと録音に失敗する」と苦情を受けた際に、同不具合は来週公開される予定の「iOS 11.3」で修正されると伝えた。
This is an issue that Apple introduced with the release of the iPhone X, iPhone 8 and iPhone 8 Plus. Fortunately, iOS 11.3, due out next week, resolves it. You can download the public beta now.
— Shure (@shure) 2018年2月23日
普通であれば、サードパーティメーカーが今後のiOSのリリーススケジュールを知っているはずはないのだが、もし上記の顧客のように不具合に遭遇するユーザーが多くいて、Shureが多数の苦情を受けている場合であれば、ShureがAppleに対して何かしらの問い合わせをしている可能性がある。その際に、修正の時期についてShureが聞いていたのであれば、次期iOSのアップデート時期を知っていてもおかしくないはずだ。
ただし気になるのは、現在開発者向けにリリースされているiOSベータ版の最新版は「iOS 11.3 beta 3」。つまり、まだベータ版が初めて公開されてから、3回しかアップデートされていないということ。
近年、Appleはベータ版を6回から7回ほどアップデートを繰り返し、パフォーマンスのチェックやバグの修正を行い、それで問題がないようであれば、ようやく正式版を一般ユーザーに配信する手順を踏んでいる。つまり、これまでのスケジュールと照らし合わせると、いささか正式版の配信が早すぎる気がするのだ。
実際、「iOS 11.3 beta」は割と安定的に動作しているように感じる。しかし、中には動作が不安定な機能もあり、最新ベータ版では「AirPlay 2」が一時的に取り下げられたりもしている。そんな十分に準備ができていない状態で、Appleが正式版「iOS 11.3」をリリースするとはあまり考えられない。
「iOS 11.3」で追加予定の新しいアニ文字
ちなみに、Appleは「iOS 11.3」を今春にリリースすると宣言した。
「春」と言えば、3月下旬から6月頃までを意味する。昨年、「春」にリリースすると宣言した「iOS 10.3」も、3月28日に配信が開始されているように、「iOS 11.3」も同様に3月下旬から4月上旬頃にリリースされる可能性が高い。
Shureが顧客に伝えていることが事実である可能性も無きにしもあらず。ただし、これまでの傾向から考えて、「iOS 11.3」のリリースはまだ先なのではないだろうか。
もしかすると、来週に「iOS 11.2.6」の修正アップデートが配信される予定なのかもしれないが、それを知る術は現状では皆無だ。
[ via 9to5Mac ]