現地時間1月3日、米Intelのプロセッサに重大な設計上のミスが見つかった。これによって、過去10~15年の間に製造されたプロセッサ、およびデバイスにセキュリティ上の問題が発生している。
同脆弱性はOSのアップデートによって修正は可能なものの、修正した場合にプロセッサの処理能力が5~30%程度低下することが報告されている(Macの場合のみ性能低下は報告されていない)。
この件で米Intelは現在世界中から問題視されており、株価は下落している状態だが、この報道を受けて、同社は急遽声明を発表している。声明の内容としては、「同問題は複数のパーツやOSを混合させて作る製品に共通する弱点で、Intelのプロセッサ固有のものではない」としており、Intelは現在、米AMDや英ARM、OSベンダーなどと協力して対応に当たっているという。
具体的な対策については、アップデートによる脆弱性の修正が可能になる来週以降にもともと発表する予定だったとのこと。今回、急遽声明を発表した理由は不正確な報道に対して正確な情報を届けるためである、としている。
Intelの声明によると、今回の脆弱性によってデータを破損・改ざん・削除されることはないという。ただ、昨日から指摘されている通り、悪意のあるアプリケーションにデータを盗まれたり、悪用される可能性は否定できないとのこと。
WindowsやLinux、そしてAppleのmacOSは早くも同問題の修正に着手しており、最新バージョンをインストールしていればある程度は脆弱性を回避することが可能だ。ただし、冒頭でも述べた通り、脆弱性を修正した場合に関して一部プロセッサの性能が低下することが報告されている。
しかし、Intelによればプロセッサの性能低下はプロセッサにかかる負荷によって比例するため、一般ユーザーにとってはさほど大きな影響はないとのこと。また、時間の経過とともに性能への影響は軽減されていくとのことだ。